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日本てんかん学会情報配信(臨時配信062号)
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  日本てんかん学会の電子メール情報配信
    ▲臨時配信062号▼     2012.07.09
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 本学会法的問題検討委員会より、重要なお知らせがあります。
以下をご覧ください。
「てんかんと運転に関する提言」(案)は、学会HPの会員専用ページに掲載
するとともに、本メールに全文を記載してお送り致します。

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 ★★★ 「てんかんと運転に関する提言」(案)に対する意見募集 ★★★

 本学会法的問題検討委員会は、2011年4月以後、道路交通法に関する
日本てんかん学会としての提言案を審議してきました。
 このたび、委員会案ができましたので、会員の皆様のご意見をいただくた
めに学会HPの会員限定ページに掲載いたしました。
 てんかんのある方にとって重要な事項ですので、ぜひ忌憚のないご意見を
事務局へメールでおよせください。

 ご意見の締め切りは8月31日です。

会員専用HPへのアクセスの方法が不明の方は、事務局へメールでご連絡下さい。
お寄せいただいたご意見を参考に最終提言を決定し、第46回日本てんかん学会
時またはそれまでに一般公開する予定です。 

理事長          兼子 直
法的問題検討委員会委員長 松浦雅人
       同  委員 川合謙介、久保田英幹、杉本健郎、
             西田拓司、平田幸一 

日本てんかん学会事務局:
 〒187-0031 東京都小平市小川東町4-6-15
 TEL・FAX:042-345-2522
 E-MAIL: jes-oas@umin.ac.jp 

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日本てんかん学会「てんかんと運転に関する提言」案

 てんかんのある人の運転については、すでに道路交通法に則った運用が行わ
れているが、てんかんのある人における交通事故抑制と人権尊重・社会参加促
進の両立をさらに推進するために、日本てんかん学会は、現行制度の見直し並
びに施行令の適正運用について以下の提言を行う。日本てんかん学会はてんか
ん学を専門とする国際的な学術団体であり、その提言は科学的根拠に基づき、
世界の情勢を鑑み、てんかん病態の多様性に対応するものである。

1. てんかんの診療にあたる医師は、てんかんの病態と運転適性について標準
的な知識を備え、法令が適正に運用されるよう患者および家族に充分な説明を
行い、てんかん発作による交通事故をなくするべく必要な措置を講ずるよう努
める。特に公共交通の安全を脅かすおそれのある時は倫理的に判断する。
2. 運転不適性なてんかんのある人の運転をなくするための実効的な行政措置
の実現を支援する。行政措置とは、運転不適性者の交通手段に関する社会保障
制度や、運転免許以外の身分証明証の実質的普及の促進制度、相談指導窓口の
充実などである。
3. 大型免許および旅客輸送にかかわる免許について、過去に1回のみ発作が
あったものでは、抗てんかん薬なしで5年の経過観察期間に発作の再発がない
場合、過去に2回以上の発作があったものでは、抗てんかん薬なしで10年の
経過観察期間に発作の再発がない場合のみを除外規定とする。
4. (道路交通法第九十条ならびに第百三条について)「免許を保留ならびに
停止することができる」期間を、運転に必要な無発作期間と同一にする。また
は、てんかん発作によって運転免許を失効したものが、その後の経過で運転適
性を再び得た場合には、免許再取得手続きを簡略化するなどの配慮を行う。
5. (道路交通法施行令第三十三条の二の三の2の一について)てんかんの除
外規定「発作が再発するおそれのないもの、発作が再発しても意識障害及び運
動障害がもたらされないもの並びに発作が睡眠中に限り再発するものを除く」
のうち、「発作が再発するおそれのないもの」について、医学的にこのように
断言することが不可能であるため、診断医師に逡巡が生じている。「発作が再
発するおそれのきわめて少ないもの」などの表現に変更する。また、「意識障
害及び運動障害がもたらされないもの」について、運転の支障になる発作はこ
れらのみではないため、「運転能力に支障をきたさないもの」に変更する。
6. (道路交通法施行令第三十三条の二の三の2の一について)てんかんの除
外規定「発作が再発するおそれの(きわめて少)ないもの、発作が再発しても
意識障害及び運動障害がもたらされないもの(運転能力に支障をきたさないも
の)並びに発作が睡眠中に限り再発するものを除く」をより正確に適用する。
具体的には現行の運用基準を以下のように改める。
(1)「発作が再発するおそれのきわめて少ないもの」について
  (i) 1年以上、無発作で経過し、その後も同じ治療を継続する場合。
  (ii) 1年以上、無発作で経過し、医師の指示により抗てんかん薬を減 
  量・中止し発作が再発したが、以前の治療内容に戻して3ヶ月間発作の
  再発がなく、その後も同じ治療を続ける場合。なお、抗てんかん薬の減
  量中ならびに減量・中止後6ヶ月間は運転せずに経過観察する。
  (iii) 1年以上、無発作で経過し、医学的・社会的にやむを得ない理由
  (災害による薬剤入手困難、腹部手術時など)で服薬できずに発作が再発
  したが、以前の治療内容に戻して3ヶ月間発作の再発がなく、その後も
  同じ治療を続ける場合。
(2)「発作が睡眠中に限り再発するもの」について
  1年間運転せずに経過観察し、覚醒中の発作がない場合。
(3)「発作が再発しても運転能力に支障をきたさないもの」について
  1年間運転せずに経過観察し、運転能力に支障をきたす発作がない場合。
(4)てんかんではない発作、診断時点ではてんかんとの鑑別が困難な発作
  について
  (i) 急性症候性発作、誘発発作、機会性発作は、発作の原因疾患・誘発
  要因が除外されていれば発作が再発するおそれはなく、てんかんとはみ
  なさない。
  (ii) 初回発作、非誘発性の孤発発作は、6ヶ月間は運転せずに経過観
  察し、発作の再発がなければ、「発作が再発するおそれのきわめて少な
  いもの」とみなす。
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以上。

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以上。
 日本てんかん学会 資格審査・広報委員会
(配信についてのお問い合わせは、<jes-oasSumin.ac.jp>まで)
日本てんかん学会URL:http://square.umin.ac.jp/jes/