ご挨拶 |
第142回日本胸部外科学会関東甲信越地方会 会長 南 和友 |
この度、第142回日本胸部外科学会関東甲信越地方会を日本大学会館で主催させていただくことになりました。今回で142回という歴史ある本会を主催できますことは日本大学の心臓外科医一同大変嬉しく思いますとともに、関係者の皆様に感謝申し上げます。
近年日本においては、医療安全のみにとらわれ過ぎて、『患者を救う』という本来あるべき医師の姿から遠のいている印象があります。私はドイツで30年間心臓外科医として働き、今の日本の医療事情に驚きを感じております。患者との信頼関係はもちろんのこと、医療システム、管理システムが欧米に比べ極めて遅れていると感じる毎日です。
胸部外科領域の疾患を扱う我々は常に患者の生死に直面することが多く、そのシステム作りをしっかりすることで医師も患者も安心できる医療をえることができるのではないでしょうか。
1施設では満足に経験することのできない稀な手術症例を多くの外科医と討論することが本会の目的であり、そのことで多くの患者の生命を守ることに繋がれば本会の意義は十分にあるものと考えられます。そのために少しでもお役にたてればと考えておりますので、皆様の『熱い』ディスカッションを楽しみにしております。