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ご挨拶 |
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第126回日本胸部外科学会関東甲信越地方会
会長 長田 博昭
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第126回日本胸部外科学会関東甲信越地方会をお世話させて頂くのは大変な光栄であります。聖マリアンナ医科大学が承るのはこれで3度目になり、心臓血管外科の幕内教授ともども鋭意準備に当たっているところです。
本地方会は回数を見ても判ります様に非常に伝統ある学会で、諸先輩のご努力により充実した集会を重ねて参りました。今回も会員各位のご賛同とご協力を得て楽しくも実りある会にしたいと存じて居ります。演題扱いのオンライン化も高本教授他のご尽力で一気に進み、登録にも弾みがついたかに見えます。どうぞ奮ってご演題をお寄せ下さい。
この学会は伝統的に若い胸部外科医の登竜門たるべく症例報告を重視して参りました。私は日本の外科が総じて研究至上主義によって領導されてきたため、諸外国に比べて臨床をやや軽視してきたように感じていますが、臨床こそ外科の出発点でありまた収斂点でもある訳で、最も重要であります。もとより本邦の臨床レベルは世界に比肩しうるものであります。しかし近年厚生省が専門医資格の広告を許容するに至ったのも、社会が外科診療の本質として臨床の厚みを一段と強く要請するに至ったからとも言えるでしょう。専門医資格広告に関しては勿論官僚統制的な側面を見据える必要もありますが、我々自ら「臨床専門医」として患者さんの立場をより強く意識すべきで、時代の屈曲点に居ると言う認識が必要ではないでしょうか。
さて、本学会の新しい伝統とも言える「教育セミナー」では、今回東京大学の高本教授の「凍結保存同種組織の胸部外科領域への応用」(仮題)を伺うことになりました。本学会の全領域の先生方に興味を持ってお聴き頂けるものと存じます。昼の一時をお楽しみ下さい。
尚、本学会では積極的参加の実績に照らして幹事選任その他を行うべきであるとの認識から、各施設の演題ご発表数をカウントする作業を進めて居ります。一段の活性化を期して皆様のご了解をお願い申し上げます。それでは会場でお会いできるのを楽しみに致して居ります。
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