The 15th Congress of Japanese Association for Disaster Medicine

ご挨拶

  第15回日本集団災害医学会学術集会の会長を仰せつかりました、帝京大学ちば総合医療センターの福家伸夫です。一言ご挨拶申し上げます。阪神淡路大震災を契機として結成された(当時は研究会)日本集団災害医学会も、はや15年の月日が経過したということで、今さらながら時の流れの速さに驚かされます。私がはじめて医師として災害の現場に足を踏み入れたのは、1990年のバギオ震災(フィリピン)で、大田宗夫大阪府立千里救命救急センター長(当時)とご一緒でした。
 今から思えば、活動体制も内容も素朴なもので、また周囲の見る目も総じて冷やかなものでした。それを思うと、最近の学会での討議や、また各種セミ
ナーあるいは緊急援助隊研修などの内容は著しく進化いたしました。
 阪神淡路大震災は本学会の設立の後押しもいたしましたが、それだけでなく
"募金" と"古着" だけが災害支援ではないことに多くの日本人が気づき、ボランティアによる災害支援が社会的認知を得ました。個人的な経験でも、これ以降、救災出動に対する周囲の抵抗が目に見えて低減したと感じました。
  しかもこの大震災と時を置かずして発生した地下鉄サリン事件は、大規模テロリズムへの覚醒を促しました。「テロリズムは21世紀の成長産業」といういささか不謹慎な意見もありますが、天災であれ人災であれ、災害が社会を侵す" 疾患" であればこそ、それに対する予防と救済は、すべての医療従事者に課せられた新たな、そして大きな使命であろうと考えます。
  本学会の千葉県での開催は初めてです。会場はOVTA幕張を用意しました。想定される参加者数に適した規模ということもありますが、和名が(財)海外職業訓練協会ですので、海外指向の強い本学会にはお誂えかと思います。千葉県は温暖で住みやすい所ですが、海岸線の石油化学工場群、成田空港、マスギャザリングなど、災害を予感させるものはいくつかあります。そうした地域性も踏まえ、皆様方のお知恵を借りながらinspiringな集会にしたいと念じておりま
す。よろしくご支援のほどお願い申し上げます。

                 第15回日本集団災害医学会総会・学術集会
会長  福家伸夫
( 帝京大学ちば総合医療センター救急集中治療センター長)

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