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日本臨床倫理学会理事会およびクイックレスポンス部会の尊厳死法案へのコメント
2014.11.10
(7)「本当に国民の真意かどうか」を見極める  
厚生労働省のアンケート結果では、一貫して、一般国民、医師、看護師等は、法の規定は不要と考えていることから、本法律案は、一部の「患者家族」と一部の「医師ら」の要望である可能性がある。
人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書(平成26年3月・終末期医療に関する意識調査等検討会)の問いと結果は以下のとおりである。
(3)意思表示の書面に従った治療を行うことを法律で定めることについて
『問3 ;あなたは、自分で判断できなくなった場合に備えて、どのような治療を受けたいか、あるいは受けたくないかなどを記載した書面に従って治療方針を決定することを法律に定めてほしいと思いますか。(○は1つ)』
【結果;一般国民では「定めなくてもよい」が42.6%、「定めるべきではない」が10.6%であった。医療職・介護職ではこれらの回答の割合がさらに高く、中でも医師は「定めなくてもよい」が48.8%、「定めるべきではない」が22.5%であった。前回はリビングウィルの取扱いについて尋ねており、リビングウィルに賛成する61.9%の国民のうち、62.4%が法制化に消極的であった】
したがって、本法律案が、本当に国民が望んでいるものなのかどうかについて再検討し、慎重に国民等の考えを見極める必要があるであろう。
 
(8)いわゆる尊厳死法案(仮称;「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」)を法制化する基盤が未だない 
 
 

 序文
(1)「法制化」そのものが内包する根源的ジレンマ
(2)思考プロセスのマニュアル化・ショートカット化
(3)強要の無い自己決定の保障が必要であること
(4)「終末期の定義」の曖昧さ・不確実性
(5)国会審議のプロセスの問題
(6)終末期の医療に関する啓発(第11条)についての問題点
(7)「本当に国民の真意かどうか」を見極める
(8)いわゆる尊厳死法案(仮称;「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」)を法制化する基盤が未だない
(9)DNAR指示(蘇生不要指示)との関係
(10)その他