◆PowerBook 100のロジックボードの種類◆
PowerBook 100のロジックボードには,複数のバリエーションがあるようです.
「Information about PowerBook 100」のかねねこさんが調べられた範囲では,ヒューズの種類,配線方法の違い等により少なくとも3種類のロジックボードが存在するとの事でした.
ところが先日,私がPowerBook 100の分解方法(「PowerBook 100の分解」)を公開したところ,かねねこさんがそのページを御覧になり,「伊藤さんのPowerBook 100のロジックは,自分の知らない第4のタイプのものです」と連絡下さいました.
そこで改めて私の所有するPowerBook 100のロジックボードをここに公開して,「どこが違うのか?」を解説致します.
【ポイント】
・ヒューズ:ソケット式(交換可能)か半田直付け(交換が難しい)か.
・配線:リード線が多用されているか否か.
・抵抗の数
かねねこさんのページに公開されているのは次の3種類です.
(実物はこちらを御覧下さい.)
(1) 旧ボード:リード線多用.ヒューズがソケット式.
(2) 新ボード:リード線が無くすっきりしている.ヒューズが半田直付け.
(3) 第3のボード:(2)のボードに似るが各所に抵抗が半田付けされている.ただし抵抗による追加回路は(1)と同じ.ヒューズはソケット式.(このボードの情報提供者である宮内様よりコメントを戴きました.)
では,私の「第4のボード」をお示しします.
ロジック全体像です.
ロジック右側部分のヒューズの部分です.
交換が容易なソケット式です.
ロジック左側部分(RAMとドーターボードは外しています)です.
リード線が使われていないタイプです.しかし,「第3のボード」のような抵抗は見られません.
以上より,かねねこさんのページには載っていない,異なるタイプのロジックボードである事が判明致しました.
そこで,PowerBook 100をお持ちの方は,是非ロジックボードを覗いて見て下さい.
ひょっとしたら,「第5のボード」,「第6のボード」かも知れませんよ.
もしそうでしたら,私か,かねねこさんに是非メールを戴ければと存じます.
*この後,このページを御覧になった方から幾つか情報が寄せられましたので,ここに御紹介致します.
●TSさんの情報
ホームページを作り直しました。その際にPowerBook100のマザーボードの写真を見てみたのですが、まりも様のページの第3のボードに相当するようです。
実はこのマザーボードはショートによって壊れたボードを交換していますので、もう一枚100のマザーボード(故障品)が手元にあります。その最初のマザーボードと今のボードとの相違点はよく覚えてはいないのですが、電源コネクタの脇のスイッチが違っています。スイッチの切り替え棒が最初のボードでは断面が平らなのに対し、今のボードでは断面が円になっています。
●Mさんの情報
PB100に関して、私が当時使っていたPB100を久しぶりに引っぱり出して基板を確認したところホームページで定義するところの「第4のボード」でした。
1991年の秋にPowerBookシリーズが初めて世の中に出ましたが、92年の春にはPB100がセカンドロット(マイナーチェンジ後という意味で使います)に変わっていましたのでメイン電源のスイッチとなるトグルの形状で初期ボードか後期ボードかある程度判別できるのではないでしょうか?
1991年の秋に初めて出たPowerBook100にはHDが20MBしか積まれておらず、トグルスイッチの形状が平型となっていました。
私の持っているセカンドロットは丸形なので、ここで1つの区切りになると思います。
PB100のリコールに関しては外国のどこかでケースのプラスティックが熔けるという事件が起き、それから施行されました。
私のPB100は液晶の修理でアップルに出しましたが、それに関してもチェックは行われ(R)シールが貼られた形で帰ってきました。(車の世界では普通のことですが、修理と一緒にリコールチェックという物は)
皆様どうも有り難う御座います.引き続き情報募集中です!
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