それは1通のメールから始まりました…
折角Portableを手に入れてもバッテリーがジャンク状態で使えないと云う話をそれまで何度も耳にして来ました.(純正のACアダプター単独ではHDD内蔵のPortableは起動出来ず,どうしてもハイパワーなACアダプターか内蔵バッテリーとの併用が必要だからです.)
しかも,現在純正バッテリーの入手は困難を極めます. 「Laguna Association(Portableの会)」の方ではPortable用の自作バッテリーの話題に花が咲き,ニッカド電池を用いた自作バッテリーの報告(ここを御参照下さい.)もなされていました.
そんな時に届いたひろろんさんからの1通のメール.
市販の鉛蓄電池をPortable用に使えましたとの御報告.
(詳細はこちらを御覧下さい.)
早速私も同型の鉛蓄電池を入手し,それをジャンクな純正バッテリーの中身に詰め込む計画を立てました.
以下にその一連の過程をお示しします.
バッテリーを自作される方の御参考になれば幸いです.
バッテリーの改造には常に危険性がつきまといます.
扱い方を誤ると,バッテリーの加熱,発火,爆発を招く可能性があり,それによりPortable本体のみならず貴殿自身の身体が著しく傷つけられる場合があります.
最悪の場合,回復不可能な後遺症が残ったり,生命を失う場合もあります.
万一ここに記載された方法によって不利益が生じた場合,筆者(伊藤)は責任を負う事は出来ませんので,御了承下さい.
そしてPortable本体や専用充電器は鉛蓄電池には対応していますが,それ以外の種類の蓄電池には基本的には対応していません.ここに記載された方法を他種類の蓄電池に応用される場合,全てyour own riskでお願いします.(これも大変な危険性が伴う場合がある事を銘記しておいて下さい.)
そして,使用済みの鉛蓄電池には有害物質が含まれています.その廃棄方法にはくれぐれも細心の注意を払って下さい.(環境のためにも,貴殿自身の身体のためにも.)
【準備する物】
・ジャンクなPortable用純正バッテリー
・市販鉛蓄電池−GS PORTALAC(PE6V4:6V 4Ah)−(2,000〜5,000円位)(*YUASA製にも全く同じ大きさ,同じ規格のバッテリーがあります.)
・太めのリード線
・工具(ラジオペンチ,半田ごて,カッターナイフ,糸のこ,マイナスドライバー,ビニールテープ,エポキシ系接着剤)
【1】バッテリーを開ける
Portable用純正バッテリーを見ると,ラベルが貼ってある側に細い溝が走っています.
この部分でバッテリーは箱と蓋に分かれています.
しかし接着剤でしっかり貼り付けてあるので,そのままでは絶対に開きません.
仕方無いので,この溝に沿ってカッターナイフや糸のこを用いて少しずつ切り開いてゆきます.(切り過ぎて中身を傷つけないで下さい.)
頃合を見てマイナスドライバーでバキバキとこじ開けました.(一部割りました…(^^;;)
バッテリーの蓋が完全に開いたところです.
バッテリーの中身をそのまま引き出して来ました.
金属端子と円筒形の鉛蓄電池の間に黒いプラスチック板と白い補強板が挟まっています.(これらは接着されていません.)
その2枚の板を取り去りました.