腸内細菌研究は始まったばかり
腸内細菌研究は始まったばかり
腸内細菌といえば乳酸菌飲料なのの健康食品が頭に浮かぶでしょうが、近年腸内細菌叢の組成が重要であることがわかってきました。例えば今まで食物繊維は0カロリーと書いてあったにに知らないうちに0でなくなっています。これば、シロアリの話で書いたように便は発酵していて、そこから出る短鎖脂肪酸が栄養や免疫の調節に使われているのです。例えば栄養であれば5− 10%のカロリーが便から作られているようです。腸の細菌は抗菌剤にも使用されており、ラクダの糞は赤痢菌の増殖を防ぐので遊牧民の中では食べられていました。
糞便を食べるなんてとお思うかもしれませんが、難治性の再発性の腸管感染の治療には、抗生物質や腸管洗浄でも治らず健康な人の糞便移植が効果があります。
また、トキソプラズマは妊婦に感染すると奇形のリスクなど重要な原虫感染症ですが猫が中間宿主とされています。しかし、鳥やネズミにも感染します。トキソプラズマは脳を操るようです。こうなるとこれらの動物は恐怖心がなくなります。自然界では臆病でないと生きていけないのです。ジェリーのような性格だとすぐに食べられてしまいます。
また、近年の帝王切開が増えていますが、帝王切開で生まれた子供の腸内細菌は初期には、親の腸内細菌と異なっていることが報告されています。1年後には、だいたい同じような細菌組成になるようですが(男親には残念ですがお母さんの方に似ますこの1年間の異なった腸内組成が親子関係に関連するのだとしている報告もあります。
Backhed, F. Cell Host Microbe (17) 2015
でも人間も、トキソプラズマ感染者は、怒りっぽいです。トランプ大統領も感染者かもしれないですね。