Movement analysis for rehabilitation

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歩行分析(重心の運動と筋活動、関節モーメントとの関係)

身体重心の運動軌跡は体幹の動きを反映する

歩行時の下肢関節運動は、左右で対称的な動きを見せます。右下肢の初期接地の時は、左下肢は立脚終期にあり、股関節の屈伸角度は初期接地の右下肢は屈曲25度、左下肢は伸展15度です。一歩行周期で見ると、山と谷がちょうど逆の形になります。

右足基準の一歩行周期中の右股関節屈伸角度

図1 右一歩行周期中の股関節角度の推移

右足基準の一歩行周期中の左股関節屈伸角度

図2 右一歩行周期中の股関節角度の推移

下肢が前後で対称の位置にあることで、両下肢の重心も前後に大きく偏ることなく、両下肢の中心、つまり、体幹の下に位置します。上肢の振りも同様に左右対称に振るので、これも両上肢の合成重心は体幹の中心に沿うはずです。よって、身体重心の位置は、ほぼ、体幹の重心に位置に着目すれば、よいはずです。

身体重心を丸い球に見立てると、歩行時の重心の動きが単純化できて、理解しやすくなります。下には、下肢に見立てた棒が、開いたり、閉じたりする様子を示し、歩行時の股関節の屈伸運動によって、重心が上下する様子を表しています。

重心上下アニメーション

図3 下肢の開閉と重心の上下方向の動き(下肢が黒の棒、重心が赤丸として単純化)

歩行では、身体重心は進行方向に進みますが、鉛直方向に見ると、上下に振幅しています。この振幅の大きさは身長、歩幅によって変わりますが、正常歩行では4cmから5cmくらいです。振幅は二峰性で、身体重心が最も高くなるのは、片足支持期(立脚中期30%と遊脚初期75%)、低くなるのは両脚支持期(荷重反応期5%と前遊脚期55%)付近である。

身体重心の振幅を最小限に抑える下肢の機構(Saundersらの歩行の決定要因)

鉛直方向の身体重心の上下動は、膝関節や足関節が機能することで、振れ幅は抑えられている、ということを今から70年前にSaundersらは指摘しました。重心が高くなる片足支持期に膝が屈曲、足が背屈することで上昇を抑える、両脚支持期に膝が伸展、足が背屈(前の足)、膝が屈曲、足が底屈(前足)することで、下肢が延長した形になり重心の下降が抑えられる、というものです。重心の振幅が抑えられることは、エネルギーを節約する歩行となる。こうした動きが制限されると、身体重心の動きにも影響が生じます。

歩行時の下肢関節の運動と筋活動

関節モーメントは筋活動を反映している

足関節筋活動

正常歩行で足関節の筋の活動が見られるタイミングを、関節運動、関節モーメントに重ね合わせたグラフを次に示します。

着地時に足関節は床反力により底屈方向へのモーメントを受けます。これに抵抗するために活動するのが足背屈筋です。関節は背屈から底屈へ動きますが、背屈筋が働くので遠心性の活動となり、急な底屈を防いでいます。荷重反応期は過ぎると、下腿が前傾して足関節が他動的に背屈します。底屈筋はこの背屈に対抗するべく遠心性に収縮して急な前傾を防ぎます。50%以降は求心性の活動に置き換わり、足を底屈します。

膝関節筋活動

膝伸展筋が着地時より遠心性に収縮し、膝折れを防ぎます。遊脚終期では膝の屈筋が遠心性に収縮し、膝の伸展にブレーキをかけます。

股関節筋活動

股関節は初期接地時から伸筋が求心性に収縮し、その後、股関節が伸展するのに伴い、屈筋が遠心性に収縮する。なお、股関節前面の靭帯組織も伸展に伴い力を発揮する。振出時は股関節屈筋が求心性に働き、遊脚周期には再び股関節伸筋が働き過度の屈曲を抑える

歩行時関節運動(運動力学つづき筋電図)まとめ

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