
愛媛県病院薬剤師会は、本年5月末に総会を開催いたしまして、平成20-21年度(2年間)の新たなスタートを切りました。私は本会の会長として第3期目に入ります。今年の総会では、本年会長にご就任なさいました日本病院薬剤師会堀内龍也会長から、「抗がん剤に代表される分子標的薬の安全使用、バイタルサインなどを用いた薬物使用における副作用の防止、抗がん薬による医療従事者の被曝の問題、専門薬剤師制度の充実など医療および医療安全における薬剤師の責任と役割を明確にし、6年制薬学教育における長期実務実習への対応など新しい業務を実施するための薬剤師の資質向上と環境整備,さらには業務に必要な薬剤師数への拡大,診療報酬における正当な評価を今年の目標としたい」との明確な指針が出されました。現在576名の県内の病院・診療所に勤務する薬剤師からなる団体である愛媛県病院薬剤師会は、我々薬剤師の任務である「調剤を始め医薬品の供給、その他薬事衛生を司ることによって公衆衛生の向上および増進に寄与し、国民の健康な生活の確保に努めること」という基本のもと、日本病院薬剤師会会長が目指す本年の目標達成のためにも、患者さんに信頼される病院薬剤師となるように、さらなる研鑽を積んでいく必要があります。その薬剤師の研鑽の場の1つは東・中・南予それぞれの支部で開催されている講演会であり、また専門薬剤師制度に備えるための講演会を含めた様々な講演会です。毎日の研鑽に加えて、これらの会に積極的に出席して、知識を増やしてもらいたいと思っています。薬剤師は現在、がん、精神科、感染制御、妊婦・授乳婦、HIV、NST、CRCの専門あるいは認定薬剤師や糖尿病療養指導士など、医療現場で高い見識を持った薬剤師の必要性が言われています。専門及び認定薬剤師は各試験をパスするだけでなく論文や多くの症例報告が必要とされ、高い技量、知識、経験を有する薬剤師が今後増えてくるものと期待されます。その分野に長けた専門あるいは認定薬剤師がベッドサイドでファーマシューティカルケア(薬剤師しかできない事をベッドサイドで薬剤師が責任を持って行うこと)を実践することがますます要求されてくる時代だと感じております。県病院薬剤師会としましても、引き続き研究会、講演会等を通じて、研修を充実させ、専門および認定薬剤師取得に向けての取り組みに力を入れていきたいと思っております。
薬学部が6年制に成り、すでに3年が経ちました。6年制薬剤師の誕生を平成24年には迎えることになります。如何に優秀な医療薬学分野に羽ばたける薬剤師を排出できるかは病院ならびに保険薬局での各2.5ヶ月にわたる長期実習にも大きな期待がかかっております。すでに社会で活躍している4年制卒の我々先輩薬剤師は、日常業務のみならず、日頃の生活の中にも先輩薬剤師(社会人)として新しい知識を学んだ新卒薬剤師に模範となれるように、いろいろな研鑽の場で新しい知識、技術、コミュニケーション能力などのさらなる向上に努め、後輩の指導にも力を注ぐ事が要求されます。指導薬剤師となるためには、日本病院薬剤師会生涯研修認定薬剤師あるいは日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師であり、所定の講習会を受講していることが必須条件となっています。従いまして、病院で実習学生を受け入れている病院は指導薬剤師が認められている施設ということになります。県内に広く学生を受け入れるべく県病院薬剤師会としましても、多くの薬剤師がワークショップに参加していただき、指導薬剤師として認められ、後輩のために活動していただきたいと考えています。
愛媛県病院薬剤師会では、本ホームページで、引き続き、薬剤師、医療スタッフのみならず、一般市民の皆様にも薬剤業務に関する最新情報をお送りしたいと考えております。また、医療スタッフの一員として、薬剤師の特質を生かして、良質の医療の提供に寄与すべく邁進して参りたいと考えておりますので、ご理解を賜れば幸いです。どうぞ、よろしくお願いいたします。 2008年8月