59. 命救えるのは「あなた」


 約一年にわたって掲載してきた「命の綱」は今回が最終回となる。


 「いざというときに落ち着いて119番通報し、救急隊が到着するまでに行わなければな

らない処置を知ってもらいたい」と考え、私たちが救急現場の体験を通じて感じた命の

尊さを伝えようと努めてきた。十分に理解してもらえなかった点もあったかもしれない


が、多くのの読者から頂いた励ましの言葉が支えとなリ、掲載を続けてくることができ

た。


 私たちは、さまざまな心肺停止の患者を処置・搬送している。その中には市民、救急

隊、病院の連携プレーが功を奏して救われた人がいる半面、蘇(よみがえ)らなかった

多くの命もあった。「119番通報が早かったリ、家族が心肺蘇生(そせい)法を施してい

たら、助かったかもしれない」と思ったことが何度あったことだろう。救急現場での患

者は「まだ生きたい。助けてくれ」と訴えているような気がしてならない。


 連載を終えるに当たり、もう一度皆さんに思い出してもらいたいことがある。それ

は、呼吸停止後に生死の境をさまよっている4分間の「時の谷問」のことだ。命をつなぎ

止めることができるのは、患者のそばにいる「あなた」なのだ。


 これからも多くの命を救っていくことが、今まで励ましの声をかけてくれた読者や


、多くの市民に対する私たち救急隊の最大の恩返しだと思っている。一年間あリがとう

ございました。

(秋田市消防本部、救急救命土一同)


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