気管内異物

上図:年齢別性別気管異物件数
注: F;女、M;男

上図;年代別気管内異物の種類
非透過性;金属等のレントゲンで映る物、
植物性;レントゲンに映らない。
植物性の場合はレントゲンに映らないので、異物があるかどうか気管の中を覗いて診断・治療を行うが、小児であり、麻酔下での検査を行わざるを得ない。この検査にはそれなりのリスクを伴うので、異物の可能性が高いと判断できないと、中々検査に踏み込めない。また、植物性は時間が経つと、形が崩れたりして、取り出しにくくなる。
気管内異物による死亡例は5歳までの小児が90%以上を占めている。その内、65%は1歳以下の乳児です。以前調べた結果でも1歳以下が大半を占めていました。また、飲み込んだ異物は豆類等のレントゲンに映らない異物が大半ですので、診断も難しいです。1歳代の子供の居る家庭では特に注意してください。年齢が上がるにつれ、植物性異物から玩具、レントゲン非透過性異物へと変わっていきます。
6歳以降の異物例は全員男でした。これは男の子の方が活発であるためと思います。
植物性異物では、、ピーナツが多く、次いで、枝豆、アーモンド、カシュナッツ、インゲン豆、トウモロコシ、甘栗の順でした。玩具では、鉄砲玉、プラスチックキャップ、笛、シールでした。レントゲン非透過性のものでては、真鍮、待ち針、画鋲、魚骨、蟹の爪、足、歯冠でした。
子供の窒息を防ぐために、トイレットペーパの芯の中に入る大きさの食物や玩具、小さな部品に別けられる玩具を子供の側には置かないようにするのが一番です。つまり、小さなお子さん(特に2歳未満)の居る家庭では、枝豆、ピーナツ、アーモンド等は控えるということです。
上での述べていますが、主な症状は突然の喘鳴、呼吸困難、咳です。この症状は仮性クループ、喘息、風邪でも見られるために、誤って喘息、風邪の治療が行われる場合もあります。
よく家族の方に話を聞くと、大半のお母さんは症状が出現する前に、子供が豆等を口に入れていたのを目撃しています。
子供の突然の喘鳴、呼吸困難、咳が出現した場合、気管内異物の可能性もあります。もしちょっと前に何か口に入れたのを目撃したのであれば、その旨を是非救急隊または医師に話して下さい。
忘れないように、おさらいです。
1)1歳未満の子供に多い。
2)レントゲンに映らない豆類等の植物性の異物が多い。
3)喘鳴、呼吸困難、咳が突然発症したら、気管異物を疑え。特に、症状が出る前に口に何かを入れているのを目撃した場合。
4)トイレットペーパの芯の中に、入るものは子供の側に置かない。