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内分泌の病気

しょうにないぶんぴ
高インスリン血性低血糖症
低血糖とは何でしょうか?

血液中のブドウ糖の濃度のことを血糖値といいます。低血糖とはその値が下がりすぎた状態です。

低血糖になるとどんな症状がでますか?

まず、体が血糖値をあげようとする反応による症状がでます。汗をかく、脈拍数が増える、などです。さらに脳がエネルギー不足になったときの症状もでます。頭痛、目のかすみ、集中力の低下、生あくびなどです。かりに低血糖を放置しておくと、やがてはけいれん、意識消失などが起きます。

低血糖を治療したとしても、何か後遺症が残ることはありますか?

低血糖によるけいれん、意識消失などを起こした子どもは、治療によって低血糖から回復した後にも後遺症を残すことがあります。後遺症の代表は、発達のおくれ、てんかんなどです。

高インスリン血性低血糖症とはどんな疾患ですか?

膵臓からインスリンが過剰分泌されて低血糖を来す疾患です。多くは新生児期あるいは乳児期に低血糖を発症します。高インスリン血性低血糖症は、やがて自然にインスリンの過剰分泌が治まる一過性のタイプと、自然にはインスリンの過剰分泌が治まらず、永続的に続く持続性のタイプに分けられます。一過性のタイプは、低出生体重児で生まれた際、母体が糖尿病であった際、などに起こることが多いです。持続性のタイプは遺伝子の変化によって起こることが多いです。

高インスリン血性低血糖症の治療にはどのようなものがありますか?

高インスリン血性低血糖症の治療には糖補充療法、食事療法、薬物療法、手術療法があります。

【糖補充療法】

血糖値を上昇させるために糖(グルコース)を点滴します。この治療はインスリンの過剰分泌を抑える治療ではないことに注意してください。

【食事療法】

コーンスターチとよばれる"でんぷん"や特殊なミルクなどの消化や吸収が遅い食事によって、血糖値をより長く安定にしようとする治療です。頻回にミルク(あるいは食事)を摂取する、鼻から胃まで細いチューブを入れて、そのチューブから持続的にコーンスターチやミルクを注入することもあります。この治療もインスリンの過剰分泌を抑える治療ではないことに注意してください。        

【薬物療法】

ジアゾキサイドとよばれる内服薬をまず使用します。ジアゾキサイドはインスリンの過剰な分泌をある程度抑えてくれる薬です。比較的頻度の高い副作用は多毛と水分貯留です。ジアゾキサイドでインスリンの過剰な分泌を抑えることができず、血糖値が十分に上昇しないときには、オクトレオチドとよばれる薬を皮下注射で使用することもあります。

【手術療法】

以上の治療でも血糖値が安定して上昇しない際、手術を行うこともあります。膵臓の中の小さな病変がインスリンを過剰に分泌していることが多いので、手術によりその病変のみを切除します。