日本内分泌学会 新専門医制度 (内分泌代謝科専門医研修カリキュラム)
整備基準(案)について

2018年5月
日本内分泌学会
代 表 理 事   伊藤  裕
教育育成部会長   柳瀬 敏彦


現行の専門医制度は1990年にスタートし、多領域にわたる内分泌代謝診療をカバーする専門医として、内分泌代謝科(内科・小児科・産婦人科)専門医と呼称されています。制度はカリキュラムに定められた到達目標を達成した段階で専門医受験資格が与えられ、研修年限は問わないカリキュラム制を採用しており、我が国のこの分野の専門診療に多大な貢献を果たしてきました。

しかしながら、厚生労働省による「専門医の在り方に関する検討会最終報告(2013年4月)」を受けて、2014年頃より我が国の専門医制度全体に関して新たなあり方を目指す議論が日本専門医機構を中心として提起され、日本内分泌学会でも新専門医制度に向けた議論を開始し、新専門医制度の方向性に関する全体議論の流れを踏まえた上で、制度の骨子として育成すべき専門医像の明確化、専門医の質の保証、地域医療への配慮といった観点を重視すると同時に、医師のキャリア形成上、不都合や混乱が生じない制度設計に腐心しました。




2019年度からの開始を予定している本学会の新専門医制度の整備基準の骨子は以下のとおりである。


<育成すべき専門医像>

内分泌代謝科専門医とは基本領域全般にわたる一定の診療能力を背景に、内分泌・代謝疾患に関する深い専門的知識と技能に優れる医師を指す。一方で、内分泌・代謝疾患には国の指定難病に選定されているような稀少難病も多く、稀有な症例に対する高度な専門的知識を有する内分泌代謝科専門医の育成も重要である。


<新専門医制度における研修制度の骨子>

新制度のカリキュラム制においては、原則3年間以上の研修期間とするが、開始時期、終了時期は定めず、産休、育休や長期留学、介護など相当の理由がある場合、中断は可とした。これにより医師のキャリア形成において大きな支障はないと思われる。また、今後、脳神経外科(間脳-下垂体領域)、泌尿器科にも拡大されることから、専門医として関連領域の広範な知識の修得が今まで以上に不可欠となる。一方で、専門医受験に際しては、従来の一定数の病歴要約の提出に加えて、新制度では目標経験症例数を新たに設定したこと、研修専攻医にも一定数の指定講演の聴講を義務づけたことから、さらなる専門医の質の向上が期待される。目標症例数の達成のために外来症例の積極的な経験が求められることになる。




掲載している整備基準は今後も改訂される可能性がございます。今後の大きな改訂に関しては、随時、ホームページやメール、封書などでお知らせする予定ですので、注意してご確認いただきますようお願い申し上げます。

今後も、日本内分泌学会は、日本専門医機構や日本内科学会と協力し、内分泌代謝科専門医の育成に努力してまいりたいと存じますので、ご理解・ご支援賜りますようお願い申し上げます。