第34回東日本手外科研究会開催にあたって
第34回東日本手外科研究会 会長 福本 恵三 埼玉慈恵病院 埼玉手外科マイクロサージャリー研究所 |
第34回東日本手外科研究会を開催させていただくことを光栄に存じます。
今回のテーマは「協調と発展―Orthoplastic Hand Surgery―」と致しました。整形外科と形成外科の協調を深め、手外科の発展の一助となる事が私の手外科医としての信念であります。
シンポジウムとして「マイクロサージャリーの新世界」と「Orhtoplastic Hand Surgery実践と教育」を企画しました。整形外科、形成外科を代表する方々にご講演をお願い致しました。それぞれが良いところを取り入れ、お互いを高め合える様なシンポジウムとなることを期待しております。主題として「手外科における新しい試み」、「変形性関節症」、「ハンドセラピー」を取り上げました。「手外科における新しい試み」につきましては40歳以下の方から優秀賞を選定し、総会で表彰致します。特別講演は「手外科に役立つ難治性創傷治療のアップデート」と題して埼玉医科大学病院形成外科・美容外科の市岡 滋先生にお話しいただきます。創傷治癒の分野は驚くほど大きく進歩しています。整形外科の先生方にも興味を持っていただけるものと存じます。招待講演には年間約10,000件の手術件数を誇るインドGanga Hospitalの若手のホープ、Praveen Bhardwaj先生に「Tendon Transfer in Upper Limb Peripheral Nerve Injuries」と題して、麻痺手に対する腱移行術についてのご講演をお願いいたしました。アジア諸国の手外科は急速に進歩を遂げています。重度外傷、先天異常などの症例数には圧倒されるものがあり、われわれ日本はさらにアジアにcommitすべきと思っています。
本研究会は若手の登竜門であります。多くの若手の先生方から若々しい感性に溢れた取り組みをご発表いただけることを期待しています。
東京オリンピックを控え、ますます発展した東京で皆様と手外科を語り合えますことを心より楽しみにしております。