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成人発達障害支援研究会

代表挨拶

                昭和大学発達障害医療研究所所長・附属烏山病院長  加藤進昌
 
 昭和大学附属烏山病院では2008年より成人期の発達障害専門外来とデイケアを開設しました。他に類似の取り組みがなかったこともあって、6年経過した現在も予約が殺到して受診希望の皆さまにはご迷惑をおかけしています。希望にはお応えできないことのお詫びもあって、また、この問題を正しく理解し支援に結びつけることに少しでも役立てばと、メディアの取材にはできるだけ協力してきました。
 発達障害は、世界的にも注目されており、脳科学の長足の進歩に伴い、少しずつ病態が解明されつつあると思います。しかし、全体像の解明に向けてはまだまだ黎明期と言わざるを得ません。成人に限っていえば、診断が困難なことや治療・支援方法が確立していないことなど、臨床においても課題は多いと感じています。
 このような現状で、学校法人のご支援を得て、烏山病院に「昭和大学発達障害医療研究センター」を開設できることは、時宜を得た試みであり、成人発達障害臨床、および発達精神医学の進歩に大きく貢献できるものと考えます。研究面でもすでに5年前から始めている脳科学研究が着実に成果を挙げつつあり、この流れをさらに確実なものにしていくことができると期待しています。
 当センターを有効活用するために、これまで烏山病院デイケアでの発達障害プログラムを見学した医療従事者、支援者を中心としたネットワークを構築し、よりよい支援方法を模索することを目的として、「成人発達障害支援研究会」を設立したいと思います。第1回研究会を、当センター開所式(学校法人昭和大学主宰)と同時開催としました。全国各地で成人発達障害臨床を実施または準備している医療従事者に集まっていただいて、シンポジウムを実施いたします。また計算論的神経科学という、まったく新しい手法で治療的な試みを展開しておられる川人光男先生に特別講演をお願いしました。文化科学省と厚生労働省からも担当しておられる先生方からコメントいただく予定です。
 この企画が、障害に悩んでおられる皆さんにとって大きな一歩になることを願ってやみません。

(平成25年11月1日)