第98回薬剤師国家試験(平成25年3月)

    一般問題 (薬学理論問題) 【薬理】(問151〜問165)


問151

グラフは、摘出平滑筋の収縮に対する薬物Aと薬物Bの濃度-反応曲線を示している。この実験結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

ただし、これらの薬物は同一の受容体結合部位にのみ作用し、また、受容体への結合は可逆的で速やかに起こるものとする。


 1 薬物Aは部分刺激薬 (partial agonist)である。

 2 薬物AのpD2値は約6である。

 3 薬物Bは完全刺激薬 (full agonist)であり、その内活性 (intrinsic activity)は100である。

 4 10-5Mの薬物Bによる収縮は、10-6Mの薬物Aにより抑制されると推定できる。


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問152

薬物依存に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 テトラヒドロカンナビノールは、身体的依存を生じるが、精神的依存は生じない。

 2 エタノールは、身体的依存及び精神的依存を生じる。

 3 休薬により退薬症状を生じる状態を、身体的依存と呼ぶ。

 4 依存性薬物は、脳内報酬系におけるドパミン作動性神経を抑制する。


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問153

交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 アテノロールは、アドレナリンα1受容体を遮断し、脳血管平滑筋を弛緩させる。

 2 ドブタミンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、鼻粘膜の血管を収縮させる。

 3 メトキサミンは、アドレナリンα1受容体を刺激し、末梢血管を収縮させる。

 4 プロカテロールは、アドレナリンβ2受容体を刺激し、気管支平滑筋を弛緩させる。

 5 エフェドリンは、交感神経終末でのノルアドレナリンの再取り込みを促進し、気管支平滑筋を弛緩させる。


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問154

中枢性及び末梢性筋弛緩薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ベクロニウムは、筋小胞体のリアノジン受容体を遮断する。

 2 ダントロレンは、骨格筋のニコチン性アセチルコリン受容体を遮断する。

 3 チザニジンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、脊髄多シナプス反射を抑制する。

 4 スキサメトニウムは、血漿中のコリンエステラーゼにより加水分解を受けて活性体を生じる。

 5 A型ボツリヌス毒素は、運動神経終末からのアセチルコリン遊離を抑制する。


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問155

催眠薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ゾルピデムは、ベンゾジアゼピンω1受容体に選択性の高い催眠薬で、筋弛緩作用に基づく副作用は少ない。

 2 ラメルテオンは、メラトニン受容体を刺激し、睡眠覚醒リズムを調節する。

 3 エスタゾラムは、中枢のヒスタミンH1受容体を遮断し、睡眠を導入する。

 4 フェノバルビタールは、抗痙れん作用が現れる用量以下で鎮静・催眠を引き起こす。


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問156

抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 カルバマゼピンは、電位依存性Na+チャネルを遮断し、強直間代発作を抑制する。

 2 バルプロ酸は、セロトニン5-HT1A受容体を遮断し、すべての型の全般発作を抑制する。

 3 プリミドンはGABAトランスアミナーゼを阻害するので、フェノバルビタールとの併用で相乗効果が期待できる。

 4 クロナゼパムは、ベンゾジアゼピン受容体を遮断し、複雑部分発作を抑制する。

 5 エトスクシミドは、T型Ca2+チャネルを遮断し、欠神発作を抑制する。


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問157

心不全治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 カルペリチドは、アデニル酸シクラーゼを活性化し、利尿作用と血管拡張作用を示す。

 2 デノパミンは、アドレナリンβ1受容体を刺激し、心筋収縮力を増大させる。

 3 エナラプリルは、アンギオテンシンAT1受容体を遮断し、心負荷を軽減させる。

 4 オルプリノンは、グアニル酸シクラーゼを直接活性化し、心筋収縮力を増大させる。

 5 ピモベンダンは、トロポニンのCa2+感受性を上昇させ、心筋収縮力を増大させる。


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問158

虚血性心疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ジピリダモールは、アデノシンの細胞内への取り込みを促進し、冠血管を拡張させる。

 2 ニトログリセリンは、静脈還流量を減少させ、心臓に対する前負荷を軽減する。

 3 ビソプロロールは、心拍数と収縮力を減少させることで、心筋の酸素消費量を低下させる。

 4 ニコランジルは、ATP感受性K+チャネルを遮断し、冠血管を拡張させる。


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問159

利尿薬に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 マンニトールは、尿細管からほとんど再吸収されず、尿細管腔内の浸透圧を上昇させる。

 2 プメタニドは、近位尿細管においてNa+-H+交換系を阻害する。

 3 トリアムテレンは、遠位尿細管から集合管においてNa+チャネルを遮断し、Na+の再吸収を抑制する。

 4 トリクロルメチデジドは、遠位尿細管においてNa+-Cl-共輸送系を抑制する。

 5 カンレノ酸は、アルドズテロン受容体を遮断し、Na+の再吸収を抑制する。


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問160

呼吸興奮薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 アセタゾラミドは、炭酸脱水酵素を抑制することで代謝性アルカローシスを起こし、呼吸中枢を刺激する。

 2 ジモルホラミンは、延髄の呼吸中枢に直接作用し、呼吸興奮を起こす。

 3 フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン受容体に結合し、ベンゾジアゼピン系薬による呼吸抑制を改善する。

 4 ドキサプラムは、オピオイドμ受容体を遮断し、モルヒネによる呼吸抑制を改善する。


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問161

抗アレルギー薬の薬物名及び主たる作用機序の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

    薬物名         作用機序

 1 オザグレル     トロンボキサン合成酵素阻害

 2 ザフィルルカスト  トロンボキサンA2受容体遮断

 3 スプラタスト    IgE抗体産生抑制

 4 ラマトロバン    ヒスタミンH1受容体遮断

 5 オロパタジン    ロイコトリエン受容体遮断


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問162

消化器系疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ラモセトロンは、セロトニン5-HT3受容体の刺激により、下痢型過敏性腸症候群の症状を改善する。

 2 アトロピンは、Oddi括約筋のれん縮を抑制する目的で、急性膵炎の疼痛の治療時にモルヒネと併用される。

 3 モサプリドは、消化管のドパミンD2受容体の遮断により、アセチルコリンの遊離を増大させ、消化管運動を促進する。

 4 ラクツロースは、腸内で乳酸菌により分解されて有機酸を遊離し、アンモニア産生菌の生育を抑制する。


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問163

副腎皮質ホルモンとそれに関連する薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 メチラポンは、11β-ヒドロキシラ-ゼ (CYP11B1)の阻害によりコルチゾール産生を抑制する。

 2 リシノプリルは、アンギオテンシンIIの産生阻害により、副腎皮質におけるアルドステロン分泌を抑制する。

 3 ヒドロコルチゾンは、細胞内に存在する受容体と複合体を形成し、標的遺伝子に結合することで遺伝子発現を変化させる。

 4 デキサメタゾンは、コルチゾールに比べて、糖質コルチコイド作用は強いが、鉱質コルチコイド作用は弱い。

 5 エプレレノンは、糖質コルチコイド受容体の遮断により利尿作用を示す。


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問164

骨粗しょう症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 アレンドロン酸は、ヒドロキシアパタイトに結合し、骨芽細胞の機能を亢進する。

 2 イプリフラボンは、副甲状腺ホルモン受容体を遮断し、骨形成を促進する。

 3 エルカトニンは、カルセトニンの分泌を促進し、骨粗しょう症の疼痛を緩和する。

 4 カルシトリオールは、活性型ビタミンD3製剤で、Ca2+の腸管からの吸収及び腎臓での再吸収を促進する。

 5 ラロキシフェンは、エストロゲン受容体を刺激し、骨吸収を抑制する。


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問165

抗菌薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 バンコマイシンは、ペプチドグリカン末端に結合し、細胞壁の合成を阻害する。

 2 ミノサイクリンは、細胞膜を障害し、細菌の細胞内物質を漏出させる。

 3 イソニアジドは、ミコール酸の生合成を阻害し、結核菌に対して抗菌作用を示す。

 4 ホスホマイシンは、細菌のリボソーム30Sサプユニットに作用し、アミノアシルtRNAとリボソームの結合を阻害する。

 5 セフジニルは、DNA依存性RNAポリメラーゼを阻害し、RNA合成を抑制する。


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    一般問題 (薬学理論問題) 【薬剤】(問166〜問180)


問166

薬物の消化管吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 弱酸性薬物を経口投与した場合、胃で溶解した後、小腸で析出し、吸収が不良となることがある。

 2 弱塩基性薬物の単純拡散による吸収は、一般に、消化管内のpHが低い方が良好である。

 3 多くの薬物は、胃で良好に吸収されるため、胃内容排出速度の変化により吸収が影響を受けることはない。

 4 リポフラビンは脂溶性が高く、小腸全体から良好に吸収される。

 5 アンピシリンは、親水性が高く膜透過性が低いため、吸収改善のための脂溶性プロドラッグが開発されている。


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問167

薬物の経皮吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 表皮の最も外側は角質層と呼ばれ、薬物の皮膚透過のバリアーとなる。

 2 汗腺や毛穴などの付属器官は有効面積が小さいので、薬物吸収への寄与は少ない

 3 経皮投与では薬物の肝初回通過効果を回避できない。

 4 皮膚組織には代謝酵素が存在しないため、経皮吸収改善を目的としたプロドラッグ化は有効ではない。

 5 皮膚をフィルムで密封すると角質層が水和し、薬物の皮膚透過性は低くなる。


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問168

血液脳関門に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 血液脳関門の実体は、脈絡叢上皮細胞である。

 2 分子量の大きな薬物は、血液脳関門を透過しやすい。

 3 血液脳関門には種々の栄養物質の輸送系が存在し、一部の薬物はこの輸送系によって脳内へ分布する。

 4 薬物の水溶性が高いほど、単純拡散による脳への移行性は大きい。

 5 脳毛細血管内皮細胞に存在するP-糖タンパク質は、一部の薬物の脳内移行を妨げている。


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問169

薬物の肝臓への分布及び胆汁中排泄に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 肝実質細胞の血管側膜には種々の輸送担体が発現し、多くのアニオン性薬物やカチオン性薬物の肝取り込みに関与している。

 2 肝実質細胞から毛細胆管への薬物輸送機構は、多くの場合、薬物の濃度勾配を利用した単純拡散である。

 3 分子量の小さい薬物ほど、胆汁中へ排泄されやすい。

 4 血中においてアルブミンに結合している薬物もDisse腔に入り、肝実質細胞の近傍に到達することができる。

 5 肝臓において抱合代謝を受け、胆汁中に排泄された薬物は、一般に分子量が大きく親水性が高いので、すべて糞便中へ排泄される。


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問170

薬物相互作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 併用により薬物の血中濃度は変化せず、薬効が変化する相互作用を、薬物動態学的相互作用という。

 2 併用により薬物の血中濃度が変化する相互作用を、薬力学的相互作用という。

 3 薬物代謝酵素が、薬物の代謝物と共有結合することで阻害される場合、薬物が血中から消失しても、その酵素活性は直ちには回復しない。

 4 併用薬剤数が多くなるほど、相互作用の発現を互いに打ち消しあうため、薬物相互作用が起こる可能性は小さくなる。

 5 薬物代謝酵素の誘導は、その酵素で代謝される薬物によってのみ起こる。


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問171

体内動態が線形1-コンパートメントモデルに従う薬物1,000 mgをヒトに急速静脈内投与したところ、投与直後と10時間後の血中濃度は、それぞれ100 μg/mL及び10μg/mLであった。この薬物の全身クリアランス (L/h)に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、1n10=2.3とする。


  1 0.92  2 1.4  3 2.3  4 9.2  5 46


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問172

体内動態が線形性を示す薬物Aは、肝代謝と腎排泄によって体内から消失し、正常時における肝代謝クリアランスは全身クリアランスの20 %である。また、腎疾患時に薬物Aの肝代謝クリアランスは変化しないが、腎排泄クリアランスは糸球体ろ過速度 (GFR)に比例して変化する。

 薬物Aを投与中の患者において、GFRが正常時の25 %に低下したとする。薬物Aの血中濃度時間曲線下面積 (AUC)を腎機能正常時と同じにするには、投与量を腎機能正常時の何 %に変更すればよいか。最も近い値を1つ選べ。


  1 20 %  2 40 %  3 80 %  4 120 %  5 250 %


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問173

固体薬物の溶解速度を回転円盤法で測定し、以下の結果を得た。シンク条件下のみかけの溶解速度定数 (min-1・cm-2)に最も近い値はどれか。1つ選べ。

 ただし、円盤の有効表面積は1cm2とし、試験中は変化しないものとする。また、溶液温度は一定であり、薬物の溶解度は0.5 mg /mLとする。


 時間 (min)           0  2  4  6  8  10

 溶液の薬物濃度 (mg /mL)  0  0.020  0.040  0.060  0.072  0.080


  1 0.010  2 0.014  3 0.016  4 0.018  5 0.020


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問174

乳剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 o/w型の乳剤は、電気伝導性を示さない。

 2 合一しても振とうすればもとの分散状態に戻る。

 3 W/0/W型や 0/W/0型などの多重乳剤がある。

 4 分散媒と分散相の密度差を小さくすると、乳剤の分散状態は安定化する。

 5 w/o型の乳剤は、メチレンブルーを加えると全体が着色される。


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問175

薬物の物性に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 非晶質は、熱力学的に平衡状態にある。

 2 共融混合物では、異なる成分どうしが結晶格子を形成している。

 3 水和物結晶は、その無水物結晶よりも水に対する溶解度が高い。

 4 固溶体中において、薬物は結晶状態で分散している。

 5 結晶多形において、準安定形に比べて安定形の方が融点が高い。


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問176

日本薬局方製剤総則の目に投与する製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 点眼剤の非水性溶剤として、植物油を用いることはできない。

 2 点眼剤及び眼軟膏剤の容器として、通例、気密容器を用いる。

 3 点眼剤は、発熱性物質試験法に適合しなければならない。

 4 懸濁性点眼剤中の粒子は、通例、最大粒子径75μm以下である。

 5 眼軟膏剤には、保存剤を加えることができない。


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問177

造粒法に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 破砕造粒法は、混合した粉末状の原料を圧縮成形した後、粉砕する方法なので、不定形の造粒物が得られる。

 2 撹拌造粒法は、撹絆翼を高速回転させながら、結合剤溶液を噴霧して造粒する方法なので、重質で球形の造粒物が得られる。

 3 噴霧乾燥造粒法は、熱風気流中に薬物と添加剤からなる溶液もしくは懸濁液を噴霧し、急速に乾燥する方法なので、球形の造粒物が得られる。

 4 流動層造粒法は、熱風気流中に吹き上げた粉末に結合剤を噴霧して造粒する方法なので、流動層内で圧密化を受け、重質で球形の造粒物が得られる。

 5 押し出し造粒法は、一定孔径のスクリーンから薬物と添加剤からなる混練物を押し出し、適当なサイズでカットして造粒する方法なので、円柱状の造粒物が得られる。


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問178

医薬品を保存する容器・包装に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 セロファンのフィルムは、防湿効果に優れる。

 2 静脈内投与する注射剤には、プラスチック製容器を用いることはできない。

 3 吸入粉末剤に用いる容器は、通例、密閉容器とする。

 4 ピロー包装は、ラミネートフィルムを用いて顆粒剤などを1回服用量ごとに充てんしたものである。

 5 Press through package (PTP)包装は、帯状にシール包装された形態をいう。


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問179

グラフは、ある放出制御型製剤についての溶出試験を下に示す条件で実施した結果である。このグラフから推察される製剤的な特徴に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。

ただし、薬物の溶解度はpHによって変化しないものとする。


溶出試験の条件

 試験サンプル:放出制御型製剤 1錠

 試験装置:溶出試験法 第2法 (パドル法)

 試験温度:37℃

 試験液:0分〜120分 - 溶出試験第1液 (pH1.2)

   120分〜180分 - 溶出試験第2液 (pH6.8)


 1 腸溶性製剤からの薬物溶出で、pHに依存して溶出量が変化している。

 2 不溶性マトリックス型製剤からの薬物溶出で、マトリックス中の拡散が薬物溶出の律速となっている。

 3 侵食(エロージョン)型製剤からの薬物溶出で、水溶性マトリックスの溶解もしくは浸潤に伴って薬物が溶出する。

 4 リザーバー型製剤からの薬物溶出で、水溶性成分からなる錠剤を被覆している不溶性高分子膜を介して薬物が溶出する。

 5 浸透圧ポンプ型製剤からの薬物溶出で、錠剤内への水の侵入に伴って薬物が溶出する。


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問180

リボソームに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 大豆油とレシチンで調製される閉鎖小胞であり、静脈内投与後、炎症部位へ選択的に移行する薬物運搬体として利用される。

 2 脂質二重膜からなる閉鎖小胞であり、水溶性及び脂溶性いずれの薬物も含有することができる。

 3 通例、直径数μm〜数百μmの大きさで、薬物を芯物質としてこれを高分子物質で被覆したものであり、薬物の安定化や放出制御に利用される。

 4 ポリエチレングリコールで表面を修飾することで、血中滞留性が向上する。


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    一般問題 (薬学理論問題) 【病態・薬物治療】(問181〜問195)


問181

大規模地震の被災地に設けられた仮設病院で、透析患者が食後の胃痛を訴えた。薬剤師は、その患者が胃潰瘍のためゲファルナートカプセル100 mgを1回1カプセル、1日2回で服用していたことを、お薬手帳から把握した。仮設病院にはゲファルナートカプセル100 mgの在庫がない。医師に代替薬として提案する場合、最も適切な薬剤はどれか。1つ選べ。'


 1 スクラルファート水和物細粒

 2 ロペラミド塩酸塩カプセル

 3 セトラキサート塩酸塩カプセル

 4 乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒

 5 ピコスルファートナトリウム水和物内用液


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問182

57歳男性。5時間前に左前胸部痛が突然出現し、2時間程続いたので近医を受診した。急性心筋梗塞の疑いがあり、心電図上、心室性期外収縮の頻発を認めたため、緊急措置としてリドカイン塩酸塩の筋肉注射を受けた。その後、救急病院に転送された。救急病院入院時の心電図検査で胸部誘導にST上昇が確認された。この患者の病態及び治療に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 クレアチンキナーゼ (CK)の総活性は、筋肉注射の影響を受ける。

 2 トロポニンTを測定したところ、高値を示した。

 3 心エコー図で左心室の動きに、異常は認めなかった。

 4 冠動脈内血栓溶解療法 (PTCR)の適応も考えた。

 5 リドカイン塩酸塩の静脈内投与を開始した。


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問183

再生不良性貧血に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 発症の原因の1つにウイルス感染症がある。

 2 末梢血の血小板数が増加する。

 3 末梢血の網状赤血球数は正常である。

 4 血清鉄値が低下する。

 5 エリスロポエチン産生が亢進する。


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問184

胆石症に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 脂肪分の多い食事を大量に摂取した数時間後に、疝痛発作を起こしやすい。

 2 胆石があっても、自覚症状のない患者が半数以上である。

 3 胆石が総胆管に嵌頓するとALP、γ-GTP、総ビリルビン値の上昇が見られる。

 4 重篤な疝痛発作のとき、第一選択薬としてモルヒネが用いられる。

 5 胆嚢がんでは、胆石を伴うことが多い。


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問185

膵がんとその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 大多数は、膵内分泌腺から発生する。

 2 黄疸を伴うことはない。

 3 血糖値の上昇を伴うことがある。

 4 化学療法として、ゲムシタビン塩酸塩が用いられる。

 5 遠隔転移がある場合でも、5年生存率は80 %以上である。


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問186

副甲状腺機能亢進症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 原発性は、骨形成の促進を伴う。

 2 二次性は、高カルシウム血症を示す。

 3 原発性及び二次性ともに、血清PTH (parathyroid hormone)高値を示す。

 4 原発性は、副甲状腺がんに由来するものが多い。

 5 維持透析下に発症した症例には、シナカルセト塩酸塩が有効である。


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問187

50歳男性。徐々に筋力低下及び筋萎縮を認めた。検査の結果、萎縮は神経原性と判明した。以下の疾患のうち該当する疾患はどれか。1つ選べ。


 1 多発性筋炎

 2 遠位型ミオパチー

 3 筋萎縮性側索硬化症

 4 筋強直性ジストロフィー

 5 進行性筋ジストロフィー


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問188

アトピー性皮膚炎及びその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 非免疫学的要因として、皮膚バリアー機能の低下がある。

 2 血清IgG値が増加する。

 3 アゼラスチン塩酸塩錠では、眠気を起こさない。

 4 タクロリムス水和物軟膏が、使用できる。

 5 重症例では、タクロリムス水和物カプセルの内服を行う。


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問189

スティープンス・ジョンソン症候群に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 失明の原因となりうる。

 2 中毒性表皮壊死症が重症化した病態である。

 3 皮膚粘膜移行部に、粘膜病変が認められる。

 4 薬剤性が疑われる場合は、原因薬物同定のために、内服誘発テストを行う。

 5 重症例では、副腎皮質ステロイド薬の外用剤が、第一選択薬として用いられる。


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問190

抗リン脂質抗体症候群に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 基礎疾患として、全身性エリテマトーデス (SLE)が認められることが多い。

 2 自己抗体が陽性である。

 3 重篤な動静脈血栓症を引き起こしやすい。

 4 流産及び胎児死亡などの危険因子である。

 5 妊娠時には、ワルファリンカリウムの経口投与が用いられる。


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問191

造血幹細胞移植時における移植片対宿主病 (GVHD)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 移植後1週間以内に好発する。

 2 予防として、移植前日から免疫抑制薬注射剤の持続投与を開始する。

 3 レシピエントのリンパ球がドナーの造血幹細胞を攻撃して生着不全を起こす反応である。

 4 ドナーのリンパ球が、レシピエントの組織を攻撃して起こる疾患である。

 5 発症を予防するために、移植する造血幹細胞に対して放射線照射を行う。


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問192

薬物治療の効果判定の統計処理に用いられるTukey法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 すべての群の同時対比較を行う検定方法である。

 2 1つの対照群と2つ以上の処理群を比較検定する方法である。

 3 分散が等しくないデータの比較検定に適している。

 4 正規分布に従わないデータの比較検定に適している。

 5 パラメトリックなデータの比較検定に適している。


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問193

必要治療数 (NNT)に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 統計的有意差を検出するために必要な症例数のことである。

 2 相対危険度減少率の逆数で示される。

 3 絶対危険度減少率が大きくなるほど大きい値となる。

 4 必要治療数が大きいほど有効な治療法であると考えられる。

 5 プラセボ群での有効率が25 %、実薬群での有効率が50 %の場合、必要治療数は4である。


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問194

ジクロフェナクナトリウム錠の内服を開始した患者に対して、POSを利用した薬剤管理指導業務の一環として初期計画をたてた。計画の分類及び内容が正しいのはどれか。2つ選べ。なお、分類のOP、CP、EPはそれぞれobservational plan、care plan、educational planを表す。


 1 0P----血便、黒色便の有無をモニターし、消化管障害によるものか否かを確認する。

 2 CP----血便や黒色便の原因が消化管出血であれば、坐剤に変更する。

 3 CP----重篤な肝障害の初期症状について患者とその家族に説明し、初期症状が見られたらすぐに連絡するよう指導する。

 4 EP----空腹時の服用を避けるよう患者に説明する。

 5 EP----過度の体温低下、虚脱、四肢冷感に注意して患者の状態を観察するとともに、処方医にも同様の注意について情報提供する。


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問195

新生児の特徴に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 糸球体濾過速度が小さい。

 2 体重あたり水分量が少ない。

 3 血液脳関門が未発達である。

 4 グルクロン酸抱合代謝能が未発達である。

 5 薬物の血中タンパク質結合能が低い。


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