第97回薬剤師国家試験(平成24年3月)

    一般問題 (薬学理論問題) 【薬理】(問151〜問165)


問151

細胞膜受容体の情報伝達系に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 平滑筋のGsタンパク質共役型受容体が刺激されると、小胞体からのCa2+遊離が促進される。

 2 心筋のGiタンパク質共役型受容体が刺激されると、K+の細胞外流出が抑制される。

 3 血管内皮細胞のアセチルコリンM3受容体が刺激されると、Gqタンパク質を介して一酸化窒素合成酵素が阻害される。

 4 腎臓のナトリウム利尿ペプチド受容体が刺激されると、チロシンキナーゼの活性化による自己リン酸化が起こる。

 5 脊髄のグリシン受容体が刺激されると、Clの透過性が亢進する。


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問152

交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ナファゾリンは、アドレナリンβ2受容体を刺激し、鼻粘膜血管を拡張させる。

 2 エフェドリンは、アドレナリンβ受容体刺激作用及び交感神経節後線維終末からのノルアドレナリン遊離促進作用を示す。

 3 クロニジンは、交感神経節後線維終末のアドレナリンα2受容体を刺激し、ノルアドレナリン遊離を促進する。

 4 ラベタロールは、アドレナリンβ1受容体を選択的に遮断し、血圧を低下させる。

 5 ブナゾシンは、アドレナリンα1受容体を選択的に遮断し、眼圧を低下させる。


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問153

副交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 ジスチグミンは、シュレム管を開放し、眼房水の流出を促進する。

 2 ベタネコールは、ムスカリン様作用を示し、腸管の蠕動運動を促進する。

 3 カルバコールは、真性及び偽性コリンエステラーゼのいずれによっても分解されにくい。

 4 プロパンテリンは、前立腺肥大による排尿障害を改善する。

 5 ピロカルピンは、瞳孔括約筋を収縮させ、縮瞳を引き起こす。


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問154

知覚神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 コカインは、血管拡張作用を持つため、局所麻酔作用の持続時間が短い。

 2 プロカインは、皮膚・粘膜浸透力が強いエステル型局所麻酔薬で、表面麻酔に用いられる。

 3 テトラカインは、非イオン型が神経細胞膜の内側から作用し、電位依存性Na+チャネルを遮断する。

 4 オキセサゼインは、強酸性下でも局所麻酔作用を示し、胃潰瘍に伴う疼痛を緩和する。

 5 リドカインは、血中エステラーゼによる代謝物がアレルギー反応を起こしやすい。


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問155

全身麻酔薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 亜酸化窒素は、最小肺胞内濃度 (MAC) が大きく、酸素欠乏症を起こしやすい。

 2 エンフルランは、ハロタンに比べ、カテコールアミンによる心室性不整脈を誘発しやすい。

 3 プロポフォールは、GABAB受容体を刺激し、速やかな麻酔作用を示す。 

 4 チオペンタールは、代謝及び排泄が速やかなため、作用が短時間で消失する。

 5 ケタミンは、グルタミン酸NMDA受容体を刺激し、意識の解離をもたらす。


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問156

中枢神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ドネペジルは、中枢のアセチルコリンエステラーゼを阻害し、低下したコリン作動性神経伝達を促進する。

 2 セレギリンは、脊髄多シナプス反射を抑制し、痙性麻痺における過剰な筋緊張を緩和する。

 3 炭酸リチウムは、縫線核のセロトニン作動性神経活動を選択的に抑制し、抗躁作用を示す。

 4 エダラボンは、脳虚血障害により発生したフリーラジカルを消去し、神経細胞の酸化的障害を抑制する。

 5 チザニジンは、脊髄のニコチン性アセチルコリン受容体の機能を抑制し、腰痛症の筋緊張を緩和する。


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問157

不整脈治療薬の作用機序について正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 ニフェカラントは、心筋のNa+チャネルを選択的に遮断するが、不応期に影響を与えない。

 2 ベラパミルは、房室結節のK+チャネルを選択的に遮断し、房室伝導速度を低下させる。

 3 キニジンは、心筋のNa+チャネルとK+チャネルを遮断し、活動電位持続時間を短縮する。

 4 ソタロールは、心筋のK+チャネル遮断作用とβ受容体遮断作用を示す。

 5 ベプリジルは、心筋のβ受容体遮断作用とCa2+チャネル遮断作用を示す。


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問158

循環器系作用薬に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 アメジニウムは、交感神経終末へのノルアドレナリン再取り込みと不活性化を阻害し、昇圧作用を示す。

 2 シルデナフィルは、サイクリックGMP (cGMP) の分解を抑制し、勃起障害と肺動脈性肺高血圧症を改善する。

 3 ベラプロストは、末梢血管拡張及び血小板凝集抑制により、末梢循環障害を改善する。

 4 ボセンタンは、エンドセリン受容体を遮断し、肺動脈性肺高血圧症を改善する。

 5 ファスジルは、アドレナリンβ2受容体を活性化し、クモ膜下出血後の脳血管れん縮を抑制する。


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問159

消化管に作用する薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 カルメロース (カルボキシメチルセルロース) は、腸管内で水分を吸収して膨張し、腸管運動を促進する。

 2 ロペラミドは、腸管のオピオイドμ受容体を刺激し、腸管運動を抑制する。

 3 メペンゾラートは、アセチルコリンM3受容体を遮断し、腸管運動を抑制する。

 4 次硝酸ビスマスは、腸粘膜表面のタンパク質に結合することで被膜を形成し、腸粘膜を保護する。

 5 トリメブチンは、腸管のドパミンD2受容体を遮断し、低下した腸管運動を促進する。


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問160

糖尿病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 グリベンクラミドは、スルホニル尿素受容体と結合し、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する。

 2 メトホルミンは、ATP感受性K+チャネルを活性化し、肝臓での糖新生を抑制する。

 3 ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ (PPARγ) を刺激し、アディポネクチンの発現を抑制する。

 4 アカルボースは、多糖類の分解を可逆的に阻害し、腸管からの糖の吸収を遅延させる。

 5 ナテグリニドは、高血糖状態で増加する細胞内ソルビトールの蓄積を抑制し、末梢神経障害を改善する。


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問161

脂質異常症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 コレスチラミンは、末梢脂肪組織からの遊離脂肪酸の動員を抑制し、トリグリセリド合成を低下させる。

 2 エゼチミブは、小腸からのコレステロールの吸収を選択的に阻害する。

 3 プロブコールは、低密度リポタンパク質 (LDL) コレステロールに対する抗酸化作用により抗動脈硬化作用を示す。

 4 クロフィブラートは、脂肪酸のβ酸化を抑制し、トリグリセリド合成を低下させる。

 5 イコサペント酸エチルは、肝臓でのコレステロールから胆汁酸への異化を促進し、LDL受容体を増加させる。


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問162

血液に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 アルガトロバンは、プロスタノイドIP受容体を刺激し、血小板凝集を阻害する。

 2 ウロキナーゼは、フィブリノーゲンに強く結合し、フィブリンの生成を抑制する。

 3 ダルテパリンは、アンチトロンビンIIIに結合し、Xa因子の活性を阻害する。

 4 トラネキサム酸は、プラスミンのリシン結合部位に結合し、プラスミンによるフィブリンの分解を阻害する。


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問163

非ステロイド性抗炎症薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 メロキシカムは、シクロオキシゲナーゼ2 (COX−2) よりCOX−1に対して強い阻害作用を有し、胃腸障害を起こしやすい。

 2 アスピリンは、COX−2をアセチル化により選択的に阻害するため、胃粘膜刺激作用は弱いが、ぜん息発作を誘発することがある。

 3 ジクロフェナクは、強い抗炎症作用を有するが、中枢性の副作用は極めて弱い。

 4 メフェナム酸は、生体内で活性型に代謝され、COX−2を選択的に阻害する。

 5 セレコキシブは、COX−1とCOX−2に対し強い阻害作用を有し、心血管障害を起こしやすい。


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問164

抗菌薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 バンコマイシンは、DNAジャイレ一スを阻害し、細菌のRNA合成を抑制する。

 2 テトラサイクリンは、細菌リボソーム30Sサブユニットに結合し、アミノアシルtRNAのリボソームヘの結合を阻害する。

 3 リファンピシンは、細菌リボソーム50Sサブユニットに結合し、タンパク質合成を阻害する。

 4 エリスロマイシンは、DNA依存性RNAポリメラーゼを阻害し、細菌のDNA複製を阻害する。

 5 レボフロキサシンは、細胞壁ペプチドグリカン合成初期段階のUDPサイクルを阻害し、細菌の細胞壁合成を阻害する。


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問165

抗ウイルス薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 ジドブジンは、細胞内で水酸化を受けて活性化され、ウイルスの増殖に必要なプロテアーゼを阻害する。

 2 リトナビルは、ウイルスの逆転写酵素を競合的に阻害する。

 3 アシクロビルは、細胞内でアシクロビル三リン酸となり、ウイルスのDNAポリメラーゼを阻害する。

 4 ガンシクロビルは、ウイルスのノイラミニダーゼを阻害する。

 5 オセルタミビルは、その活性代謝物がウイルスの脱殻を阻害し、核内へのウイルスの侵入を阻止する。


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    一般問題 (薬学理論問題) 【薬剤】(問166〜問180)


問166

薬物吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 鼻粘膜は、全身作用を目的としたペプチド性薬物の投与部位として利用されている。

 2 吸入されたステロイドは、その大部分が全身循環血に吸収され治療効果を示す。

 3 ニトログリセリンの経皮吸収型製剤は、胸の近傍に貼付しなければならない。

 4 ウィテプゾールを基剤とする坐剤は、体温で基剤が融解し主薬が吸収される。


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問167

単純拡散による薬物の生体膜透過に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 イオン形薬物は、非イオン形薬物と比べて透過性が高い。

 2 脂溶性薬物は、水溶性薬物と比べて透過性が高い。

 3 高分子薬物は、低分子薬物と比べて透過性が高い。

 4 透過速度はMichaelis-Menten式で表される。

 5 構造類似薬物の共存により、透過速度が低下する。


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問168

薬物の組織移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 皮膚、筋肉、脂肪などの組織では、組織単位重量あたりの血流量が小さいために、一般に血液から組織への薬物移行が遅い。

 2 脈絡叢では上皮細胞どうしが強固に結合し、血液脳脊髄液関門を形成している。

 3 分子量5,000以下の薬物は、筋肉内投与後、リンパ系に選択的に移行する。

 4 組織結合率が同じ場合、血漿タンパク結合率が低い薬物に比べ高い薬物の分布容積は大きい。


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問169

シトクロムP450 (CYP) に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ヒト肝組織中の存在量が最も多い分子種はCYP2D6である。

 2 エタノールの生体内での酸化反応に関与する。

 3 グルクロン酸抱合反応を担う主な酵素である。

 4 遺伝的要因によりCYP2C19の代謝活性が低い人の割合は、白人と比較して日本人の方が少ない。

 5 セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含む健康食品の摂取で、CYP3A4の誘導が起こる。


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問170

P−糖タンパク質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 二次性能動輸送担体の1つである。

 2 小腸上皮細胞に発現し、薬物の吸収を妨げる。

 3 脳毛細血管内皮細胞に発現し、薬物の中枢移行を促進する。

 4 肝細胞に発現し、薬物の胆汁排池を促進する。

 5 腎尿細管上皮細胞に発現し、薬物の再吸収を促進する。


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問171

薬物Bの併用が薬物Aの体内動態に及ぼす影響として、正しいのはどれか。2つ選べ。



薬物A

薬物B

影響

1

リボフラビン

メトクロプラミド

消化管吸収の促進

2

トリアゾラム

エリスロマイシン

肝代謝の阻害

3

サリチル酸

炭酸水素ナトリウム

尿細管再吸収の促進

4

メトトレキサート

プロベネシド

尿細管分泌の阻害


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問172

ある薬物100 mgをヒトに静脈内投与したところ、下の片対数グラフに示す血中濃度推移が得られた。この薬物を50 mg /hの速度で定速静注するとき、投与開始2時間後の血中薬物濃度 (μg/mL) に最も近い値はどれか。1つ選べ。

   

 1 1.8  2 3.6  3 7.2  4 14.4  5 28.8


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問173

肝代謝のみで消失する薬物を経口投与する場合において、以下の変化が生じたとする。血中濃度−時間曲線下面積 (AUC) が2倍に上昇するのはどれか。2つ選べ。ただし、この薬物の消化管からの吸収率は100%とし、肝臓での挙動はwell-stirred modelに従うものする。


 1 肝血流速度が1/2に低下した場合

 2 タンパク結合の置換により血中非結合形分率が2倍に上昇した場合

 3 結合タンパク質の増加により血中非結合形分率が1/2に低下した場合

 4 肝代謝酵素の誘導により肝固有クリアランスが2倍に増加した場合

 5 肝代謝酵素の阻害により肝固有クリアランスが1/2に低下した場合


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問174

薬物の溶解及び製剤からの放出に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ヒグチ (Higuchi) の式において、放出される薬物の累積量は時間の平方根に比例する。

 2 ヒクソン−クロウェル (Hixson−Crowell) の式は、粒度分布を持つ粉体の溶解現象を表す式である。

 3 固体分散体中の薬物は、その薬物結晶に比べて溶解速度が小さい。

 4 安定形の結晶は、準安定形の結晶に比べて溶解速度が大きい。

 5 無水物は、水和物に比べて水中での溶解速度が大きい。


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問175

界面活性剤の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 ソルビタンモノステアレートのHLB (hydrophile – lipophile balance) 値は、ソルビタンモノラウレートのHLB値に比べて小さい。

 2 水溶液の当量伝導度(モル伝導率)は、ある濃度以上で急激に上昇する。

 3 アルキル硫酸ナトリウムの直鎖アルキル基 (C10H21 〜 C18H37) の炭素数が増加すると、クラフト点は高くなる。

 4 臨界ミセル濃度以上では、溶液中にミセルとしてのみ存在する。


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問176

粉体の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 粉砕しても、その比表面積は変化しない。

 2 粉砕すると、安息角は小さくなる。

 3 粒子径が大きいほど、空隙率が大きい粉体層を形成する。

 4 個数平均径Dnと質量平均径Dwを比較すると、Dn < Dwである。

 5 ガス吸着法や空気透過法による粒子径測定では、粒度分布は得られない。


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問177

無菌製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 懸濁性点眼剤中の粒子は、通例、最大粒子径75μm以下である。

 2 注射剤の溶剤として、有機溶剤を用いることはできない。

 3 点眼剤の添加剤として、ホウ酸を用いることはできない。

 4 懸濁性注射剤は、静脈内に投与できる。

 5 乳濁性注射剤は、脊髄腔内に投与できる。


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問178

ピロカルピン塩酸塩1%点眼剤を100 mL調製するとき、等張化するのに0.66 gの食塩を必要とした。ピロカルピン塩酸塩3%点眼剤を100 mL調製するとき、等張化するのに要する食塩の量 (g) に最も近い値はどれか。1つ選べ。


 1 0.09  2 0.18  3 0.36  4 0.48  5 0.60


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問179

製剤化に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 乾式顆粒圧縮法は、水分や熱に対して不安定な薬物を錠剤化するのに適する。

 2 糖衣コーティングは、フィルムコーティングと比較して工程に要する時間が短い。

 3 滴下法による軟カプセル剤の製造では、薬物の充てんとカプセル被膜の形成が同時に行われる。

 4 凍結乾燥法で注射剤を製造する場合、賦形剤を添加することはできない。


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問180

日本薬局方の製剤試験法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 注射剤の採取容量試験法は、内容物が容器に表示量どおりに正確に充てんされていることを確認する試験法である。

 2 点眼剤の不溶性異物検査法は、不溶性異物の大きさ及び数を測定する方法である。

 3 眼軟膏剤には、無菌試験法が適用される。

 4 軟膏剤には、鉱油試験法は適用されない。


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    一般問題 (薬学理論問題) 【病態・薬物治療】(問181〜問195)


問181

多発性骨髄腫に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 頭蓋骨X線写真で、骨抜き打ち像を認める。

 2 血液所見として赤血球の連銭形成がある。

 3 巨核球が腫瘍化した疾患である。

 4 ベンス・ジョーンズタンパクは、尿中に排泄される。

 5 サリドマイドが有効である。


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問182

ウイルス性肝炎(A型、B型、C型)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 C型肝炎の感染経路は、非経口感染である。

 2 B型肝炎ウイルスは、RNAウイルスである。

 3 A型、B型、C型のいずれも、ウイルスが肝細胞を直接破壊して発症する。

 4 B型肝炎ウイルスの抗体は、HBc → HBe → HBsの順で陽性化する。

 5 C型急性肝炎の慢性化率は他の肝炎に比べて低い。


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問183

15歳男性。倦怠感、浮腫を主訴に来院。一週間前から感冒様症状あり。

【身体所見】

 身長150 cm、体重62 kg、血圧162/90 mmHg

 扁桃:発赤、肥大あり。心雑音:聴取せず。

 胸部写真:心胸比 (CTR) 51%、右肋骨横隔膜角鈍化

【血液検査】

 赤血球380×104 /μL、白血球14,800/μL

 血清総タンパク6.1 g/dL、血中尿素窒素 (BUN) 39 mg/dL

 血清クレアチニン (Scr) 1.6 mg/dL

【尿検査】

 タンパク (+)、糖 (−)、潜血 (2+)、円柱 (2+)

【細菌学的検査】

 咽頭よりA群β型溶血性連鎖球菌同定


この患者に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 血清学的検査でASO (antistreptolysin O)、ASK (antistreptokinase) の上昇が認められる。

 2 血清補体価のCH50値や補体C3値の上昇が認められる。

 3 腎障害はIII型アレルギー反応による。

 4 食事は低タンパク、高カロリー、低食塩にする。

 5 フロセミド、アムロジピンベシル酸塩及びアモキシシリン水和物を投与する。


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問184

病院において薬剤師Yは、薬物Aを投与されている高血圧患者と投与されていない高血圧患者において、消化器症状の発現率に差があるかを調査することとした。なお、高血圧患者に薬物Aを投与するか否かは、それぞれの主治医による薬物治療上の判断により、薬剤師Yは介入しないものとする。

この研究に該当するのはどれか。1つ選べ。


 1 ランダム化比較試験

 2 コホート研究

 3 症例対照研究

 4 決断分析

 5 処方イベントモニタリング


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問185

メタアナリシスに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 出版されたデータのみを解析に用いることによる偏りがある。

 2 相反する結論の資料を混在させてはならない。

 3 データベースにより検索されたすべての文献を解析に用いる。

 4 ランダム化比較試験でないものは解析に用いない。

 5 解析に使用される試験の質が多様であるほど、結論の正確性が高い。


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問186

70歳男性。1年前、交通事故後に痙れん発作を起こすようになったが、薬が処方され、発作は消失した。半年前より血圧が160/82 mmHg前後で、本態性高血圧症と診断され、降圧薬が処方された。現在、血圧は140/70 mmHgと安定している。最近、歯ぐきの腫れが認められたため、かかりつけ薬局へ相談に行った。 

 現在、服用中の薬物は、下記のとおりである。薬剤師は薬の副作用を疑った。副作用の原因として考えられる薬物はどれか。2つ選べ。


 1 フェノバルビタール

 2 フェニトイン

 3 ニフェジピン

 4 カンデサルタンシレキセチル

 5 ヒドロクロロチアジド


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問187

乳癌の治療に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 トラスツズマブは、HER2 (human epidermal growth factor receptor type 2) が過剰発現している転移性乳癌に用いられる。

 2 ゴセレリン酢酸塩は、骨塩量の低下を引き起こす。

 3 アナストロゾールは、閉経前乳癌の治療に用いられる。

 4 タモキシフェンクエン酸塩は、子宮体癌のリスクを増大させる。

 5 パミドロン酸ニナトリウム水和物は、骨転移をきたした場合に用いられる。


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問188

下記症例について「問題志向型システム」に準拠した経過記録を作成した。作成に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


【症例】62歳男性。半年前頃から足に冷感があり、最近では寒い朝などに足先がしびれるような感じになったので、病院を受診した。診察の際、今日は、階段を上ったり早足でかなり歩いたので、足が痛くなったと訴えた。患者は、足を引きずるようにして歩いていた。20歳頃から喫煙 (20本/日) を始め、飲酒 (日本酒を2合/日) も長年続けている。現在、テルミサルタン錠40mg 1錠を1日1回服用している。後日、血管造影検査をすることになった


 1 問題リストとして「高尿酸血症の危険因子として飲酒」をあげた。

 2 主観的データとして「患者は、半年前頃から足に冷感があり、最近では寒い朝などに足先がしびれる」と記載した。

 3 客観的データとして「患者は、足を引きずるようにして歩く」と記載した。

 4 計画として「患者の病態を考慮し、テルミサルタンのβ遮断薬への変更を提案」と記載した。


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問189

48歳女性。身長150 cm、体重59 kg。統合失調症。この患者が急性腰痛症のため、救急車にて搬送され、入院した。薬剤管理指導を行った際、患者は「1週間前からトイレによく行き水をたくさん飲むようになりました。今は腰が痛くて起き上がることはできません。」と述べた。併せて以下の情報も得られた。


【服用薬剤】

 1年前からハロペリドール錠 (1日3 mg) を服用し、1ヶ月前からオランザピン錠 (1日10 mg) を併用している。

【検査所見等】

 血圧119/70 mmHg、脈拍72/分 整、空腹時血糖358 mg/dL、AST 24 IU/L  ALT 25 IU/L、BUN 11.1 mg/dL


 SOAP方式でこの患者の指導記録を作成した。その内容の組合せのうち、適切なものはどれか。1つ選べ。



S

O

A

P

1

AST 24 IU/L、

AST 25 IU/L


痛くて起き上がることはできません。

肝機能検査値が高く、肝障害が疑われる。

検査値の推移を経過観察する。

2

痛くて起き上がることはできません。

AST 24 IU/L、

AST 25 IU/L

肝機能検査値が高く、薬剤性肝障害が疑われる。

ハロペリドール錠を直ちに中止し代替薬を考慮する。

3

1週間前からトイレによく行き水をたくさん飲むようになりました。

BUN 11.1 mg/dL

BUN値が高く、自覚症状から、腎障害が疑われる。

オランザピン錠を減量する。

4

1週間前からトイレによく行き水をたくさん飲むようになりました。

空腹時血糖

358 mg/dL

血糖値が高く、自覚症状から、薬剤性高血糖が疑われる。

オランザピン錠を直ちに中止し代替薬を考慮する。

5

空腹時血糖

358 mg/dL

1週間前からトイレによく行き水をたくさん飲むようになりました。

血糖値が高く、自覚症状から、薬剤性高血糖が疑われる。

ハロペリドール錠を直ちに中止し代替薬を考慮する。

  

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問190

30歳女性。動悸が主訴であった。半年ぐらい前から首が次第に太くなったことを自覚していた。首前面の腫大したところは、柔らかく特に触れて痛みはなかった。

【検査所見等】

 BMI 18、脈拍110 /分 整、TSH 0.01 μU/mL以下、FT4 5.0 ng /dL

 コルチゾール 10.5 μg/dL

 

 使用される薬物として、適切なのはどれか。2つ選べ。


 1 プロピルチオウラシル

 2 レボチロキシンナトリウム

 3 プロカテロール塩酸塩水和物

 4 プラゾシン塩酸塩

 5 プロプラノロール塩酸塩


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問191

気管支ぜん息に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 喀痰中のマスト細胞が増加する。

 2 発作時は、呼気時間が正常より短い。

 3 スギ花粉が原因アレルゲンとして最も多い。

 4 アレルゲン吸入後、短時間のうちに1秒率の低下を認める。

 5 アセチルコリンを吸入させると、健常人より低濃度で気道収縮がみられる。


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問192

低血圧を示す疾患はどれか。1つ選べ。


 1 原発性アルドステロン症

 2 クッシング病

 3 原発性副甲状腺機能亢進症

 4 アジソン病

 5 甲状腺機能亢進症


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問193

パーキンソン病とその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 10歳代に発症のピークがある。

 2 進行すると認知機能が低下することがある。

 3 アミロイドβタンパク質が病因となる。

 4 病理学的には、レビー小体の出現が認められる。

 5 ドパミン受容体遮断薬は早期の症状を改善する。


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問194

65歳男性。20歳の頃より1日20〜40本の喫煙歴があり、現在は1日20本喫煙している。また、前立腺肥大症による排尿障害のため、泌尿器科で治療を受けている。数年前より咳を自覚していたが、最近歩行時の息切れ及び膿性喀痰が出現するようになり、来院した。


【身体所見】

 血圧130/74 mmHg、脈拍90/分 整(初診時)

 呼吸音減弱、連続性ラ音が聴取された。

【検査所見】

 胸部X線:肺野の透過性の亢進、横隔膜低位、滴状の心陰影が認められた。

 胸部CT検査:肺内に広範な低吸収域が存在した。

 呼吸機能検査:1秒率45%

 血液検査:尿素窒素20 mg/dL、尿酸9.0 mg/dL、クレアチニン0.9 mg/dL


この患者に用いるべき薬物として、適切なのはどれか。2つ選べ。


 1 テオフィリン

 2 サルメテロールキシナホ酸塩

 3 ケトチフェンフマル酸塩

 4 チオトロピウム臭化物水和物


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問195

65歳男性。20歳の頃より1日20〜40本の喫煙歴があり、現在は1日20本喫煙している。また、前立腺肥大症による排尿障害のため、泌尿器科で治療を受けている。数年前より咳を自覚していたが、最近歩行時の息切れ及び膿性喀痰が出現するようになり、来院した。


【身体所見】

 血圧130/74 mmHg、脈拍90/分 整(初診時)

 呼吸音減弱、連続性ラ音が聴取された。

【検査所見】

 胸部X線:肺野の透過性の亢進、横隔膜低位、滴状の心陰影が認められた。

 胸部CT検査:肺内に広範な低吸収域が存在した。

 呼吸機能検査:1秒率45%

 血液検査:尿素窒素20 mg/dL、尿酸9.0 mg/dL、クレアチニン0.9 mg/dL


この患者は薬物治療により症状が改善していたが、尿酸値が依然として高値であるため、医師により薬が処方された。1週間後、患者は頭痛、悪心、嘔吐を繰り返し、時々痙れんも見られたため、問194(第97回)で使用した薬物との相互作用が疑われた。


次のうち、相互作用を起こしたと考えられる処方薬はどれか。1つ選べ。


 1 プロベネシド

 2 コルヒチン

 3 ブコローム

 4 ベンズブロマロン

 5 アロプリノール


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