第93回薬剤師国家試験(平成20年3月)

       医療薬学 I(問121〜問180)


問181
肝障害の診断に用いる臨床検査に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 肝硬変では、γ-グロブリンが上昇し、プロトロンビン時間が延長する。
 b 肝細胞癌では、SCC抗原 (squamous cell carcinoma related antigen) が上昇する。
 c 急性肝炎の疑いがあるときは、肝炎ウイルスマーカーの検査が不可欠である。
 d 薬剤性肝障害に関する検査項目には、アラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) とγ-グルタミルトランスペプチダーゼ (γ-GTP) がある。
 e アルコール性肝障害では、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) は変動しない。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問182
てんかんに関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 症候性てんかんは、一般に薬物治療に対する反応性が良好である。
 b ミオクロニー発作は突然の意識消失による行動停止を示し、発作は数秒から十数秒間持続する。
 c 単純部分発作では、てんかんの焦点となる脳領域に対応した運動や感覚機能の異常が症状として現れる。
 d 全般性強直間代発作の重積では、高熱、心機能低下など生命の危険を伴う場合がある。
  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)

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問183
アルツハイマー病に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 運動機能障害などの神経症状に続いて認知機能障害が現れる。
 b β及びγセクレターゼにより生成されたアミロイドβタンパク質の沈着が、病因となる。
 c リン酸化タウタンパク質の重合体が減少することにより、神経原線維変化をもたらす。
 d 進行性の脳神経変性疾患であり、大脳皮質と海馬の萎縮が顕著である。
 e マイネルト基底核の病変が著しく、コリン作動性神経細胞の変性が認められる。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問184
統合失調症に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 10歳代〜30歳代に好発し、遺伝的素因が認められる。
 b 陽性症状は緩徐に進行し、陰性症状は急速に進行する。
 c 中脳辺縁系経路及び中脳皮質経路のドパミン作動性神経伝達の異常が病態と関係すると考えられる。
 d 陰性症状の病態として、大脳皮質のグルタミン酸作動性神経系の機能低下があげられる。
 e 陰性症状の病態として、大脳皮質のセロトニン 5-HT2受容体の機能低下があげられる。
   a  b  c  d  e
 1 誤 誤 誤 正 正
 2 正 誤 正 誤 正
 3 正 正 誤 正 誤
 4 誤 正 正 誤 正
 5 正 誤 正 正 誤

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問185
気分障害とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a うつ病性障害(うつ病)は、女性より男性の有病率が高い。
 b 双極性障害の躁状態の治療薬には、炭酸リチウム、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウムがある。
 c 軽症・中等症のうつ病の第一選択薬は、三環系抗うつ薬である。
 d Hamilton Depression Rating Scale (HDRS) は、うつ症状の評価に使用される。
 e うつ病の初期症状は、睡眠障害、食欲減退、疲労感などの身体症状である。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問186
片頭痛とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 慢性かつ発作性の一次性頭痛であり、痛みは拍動性で労作により増悪する。
 b 女性では、エストロゲン分泌が変動する時期に、発作が発症・増悪されやすい。
 c 痛みの部位と同側性に鼻閉、鼻漏、流涙などを伴う。
 d 三叉神経からの神経ペプチド放出の低下により、血管が収縮し発症する。
 e 治療に、ロメリジン塩酸塩が用いられる。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問187
骨・関節疾患とその治療に関する記述の正誤について、正しい組合わせはどれか。
 a 変形性関節症の治療には、副腎皮質ステロイド製剤の経口投与が第一選択となる。
 b 骨量 (骨密度) は、20歳後半から30歳前半で最大に達し、以後、加齢とともに減少していく。
 c ビスホスホネート製剤は、破骨細胞による骨吸収を抑制する。
 d 選択的エストロゲン受容体モジュレーター (SERM) は、骨に対してはエストロゲン様作用を示すが、乳腺に対しては示さない。
 e 骨粗しょう症による疼痛には、カルシトニン製剤が適応となる。
   a  b  c  d  e
 1 誤 正 誤 正 誤
 2 正 誤 誤 正 正
 3 誤 正 正 誤 正
 4 誤 正 正 正 正
 5 正 誤 正 誤 誤
 6 正 誤 誤 誤 誤

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問188
アナフィラキシーとその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 原因物質に暴露されて起こる全身性のアレルギー反応で、短時間のうちに症状が進行して、ショック状態に至ることがある。
 b IgE抗体が関与するI型アレルギー反応によるものと、IgG抗体と抗原の複合体が補体を活性化して起こすIII型アレルギー反応によるものがある。
 c ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウムは、ショック状態を遷延化するため、投与すべきでない。
 d 非経口的に体内に取り込まれた物質だけが症状を引き起こす。
 e 緊急処置として、アドレナリンの筋肉内投与又は皮下投与を行う。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問189
65歳男性、明け方に前胸部の激烈な痛みを覚え、救急車で病院に搬送された。その直後の検査所見は、血清クレアチンキナーゼ (CK) 77 IU/L、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) 17 IU/L、乳酸脱水素酵素 (LDH) 178 IU/Lであった。また、発作中に行った心電図検査(胸部第III誘導)では、STの上昇が認められた (下図) 。この疾患に用いられる治療薬として正しいものの組合せはどれか。


 a アムロジピンベシル酸塩
 b ニコランジル
 c 硝酸イソソルビド
 d ラベタロール塩酸塩
 e ベスナリノン
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問190
起立性低血圧とその治療薬に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 循環血漿量の減少が原因の1つである。
 b 交感神経非緊張型では、起立時に心拍数が著明に増加する。
 c ドロキシドパは、閉塞隅角緑内障の患者には禁忌である。
 d アドレナリンα1受容体刺激薬であるミドドリン塩酸塩が用いられる。
 e ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩は、狭心症の患者には禁忌である。
   a  b  c  d  e
 1 誤 正 誤 正 誤
 2 正 誤 正 正 正
 3 誤 正 正 誤 正
 4 正 誤 正 誤 正 
 5 正 正 誤 正 誤 

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問191
急性腎不全とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 乏尿、無尿、血清クレアチン及び尿素窒素の急激な上昇などで診断される。
 b 横紋筋融解症に合併する急性腎不全は、筋細胞由来のミオグロビンが糸球体内血管を閉塞させることにより発症する。
 c 溶血性尿毒症症候群による急性腎不全の病因として、血管内血液凝固があげられる。
 d 急性間質性腎炎では、間質及び尿細管が障害されており、急性腎不全の原因となりうる。
 e 人工透析療法は、治療として用いられない。
  1 (a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問192
乳癌とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 日本人女性における乳癌の罹患率は、年々減少している。
 b 発生部位により乳管癌と小葉癌に大別され、後者が90%以上を占める。
 c 早期乳癌 (臨床病期 I) 手術後の10年生存率は90%以上である。
 d 遠隔転移を伴わない乳癌では、手術療法が第一選択となる。
 e トラスツズマブは、HER2 (human epidermal growth factor receptor type 2) が過剰発現している転移性乳癌に対して用いられる。
  1 (a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問193
気管支ぜん息とその治療に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a アトピー型と非アトピー型があり、成人では前者が、小児では後者が多い。
 b 気道の慢性炎症を本態とし、発作性の咳、喘鳴及び呼吸困難症状を呈する。
 c 長期管理薬として、吸入副腎皮質ステロイド製剤及び長時間作用型アドレナリンβ2受容体刺激薬がある。
 d 診断及び治療効果の判定には、一秒量 (FEV1.0) 及びピークフロー値が用いられる。
 e プランルカスト水和物は、肥満細胞からのケミカルメディエーターの遊離を抑制することにより、ぜん息症状を改善する。
   a  b  c  d  e
 1 誤 正 正 正 誤
 2 正 正 誤 誤 誤 
 3 正 誤 正 誤 正
 4 誤 正 正 正 正 
 5 誤 誤 誤 正 正

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問194
肺癌とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 我が国では、肺癌による死亡率は男性では増加傾向にあるが、女性では減少傾向にある。
 b 小細胞癌は、早期より遠隔臓器に転移している症例が多い。
 c 非小細胞癌は、放射線感受性が高いので、放射線療法が治療の主体となる。
 d 小細胞癌の一般的な化学療法として、シスプラチンとエトポシドの併用療法がある。
 e イリノテカン塩酸塩の重大な副作用に、骨髄抑制と高度な下痢がある。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問195
上部消化器癌とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 我が国では、食道癌のほとんどが腺癌であり、胃癌では扁平上皮癌が多い。
 b 食道癌の好発部位は、胸部中部食道である。
 c 食道癌は放射線感受性が低いので、放射線治療はほとんど行われない。
 d 胃癌の化学療法として、フルオロウラシルとシスプラチンが用いられる。
  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)

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問196
消化管疾患とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 胆管癌は、病理組織学的には腺癌に比べて扁平上皮癌が多い。
 b 緊張低下性胆道ジスキネジーには、パパベリン塩酸塩が用いられる。
 c インターロイキン-6は、急性膵炎重症化の早期の指標として有用である。
 d 膵のう胞を合併した膵炎では、血中の膵酵素高値が持続することが多い。
 e 胆石症のうち、ビリルビンカルシウム石は主に胆道内感染を介して形成される。
  1 (a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問197
潰瘍性大腸炎に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 長期経過例では、しばしば大腸癌を合併する。
 b 病理組織学的には、病変が筋層や漿膜に及ぶことはほとんどない。
 c 長期間にわたる持続又は反復する粘液便、血便を主症状とする。
 d 女性に比べ、男性に多く発症する。
 e 重症例では、サラゾスルファピリジンが第一選択薬である。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問198
65歳男性、最近仕事中に動悸、息切れが強くなり、顔面が黄色いように感じた。また、鼻出血を繰り返し、皮下出血斑も認められたため来院した。末梢血所見では赤血球300×104/μL、白血球2500/μL、血小板数1.8×104/μLと汎血球減少が認められたが、特に原因となる疾患は認められなかった。骨髄穿刺では巨核球の著明な減少とリンパ球の相対的増加が認められたため、腸骨穿刺及び骨髄生検を行ったところ、造血細胞数の減少が認められた。
この疾患に用いられる薬物として正しいものの組合せはどれか。
 a メテノロン酢酸塩
 b 抗胸腺細胞グロブリン (ATG)
 c ビタミンB12
 d エリスロポエチン
 e シクロスポリン
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) (b、d、e) 5(c、d、e)

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問199
血液・造血器腫瘍とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 慢性骨髄性白血病では、フィラデルフィア染色体上にBCR/ABLキメラ遺伝子が形成される。
 b 成人T細胞白血病は、東日本に好発している。
 c 慢性リンパ性白血病では、B細胞慢性リンパ性白血病が大半である。
 d 多発性骨髄腫では、病的骨折を起こしやすい。
 e ホジキン病の治療には、放射線療法は用いられない。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問200
眼疾患とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 原発開放隅角緑内障では、主にシュレム管からの房水流出が阻害されて、眼圧が上昇する。
 b 緑内障の患者で、眼圧が正常ならば、視野障害は進行しない。
 c 白内障の病因として、水晶体を構成するタンパク質の凝集があげられる。
 d チモロールマレイン酸塩点眼液は、気管支ぜん息の患者には禁忌である。
 e 緑内障治療薬であるラタノプロストの作用機序は、房水産生抑制である。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問201
2型糖尿病に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 発症後の数年間は無症状に進行し、診断時ではすでに合併症が認められることがある。
 b 糖負荷後2時間の高血糖はインスリン分泌不全、空腹時の高血糖はインスリン抵抗性の指標となる。
 c 網膜浮腫の成因として、最終糖化反応物 (AGE) による微小血管の周囲細胞や内皮細胞の障害があげられる。
 d インスリン抵抗性の成因として、肥大脂肪細胞からの腫瘍壊死因子α (TNF-α) の分泌増加があげられる。
 e 動脈硬化進展の成因として、脂肪細胞からのアディポネクチンの分泌増加があげられる。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問202
甲状腺機能異常症とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a バセドウ病は自己免疫疾患で、甲状腺のびまん性腫大、眼球突出、頻脈を主徴とする。
 b 甲状腺機能低下症では、グリコサミノグリカンの蓄積・沈着による粘液水腫の症状を呈する。
 c プロピルチオウラシルは、無顆粒球症を起こすおそれがある。
 d 慢性甲状腺炎では、甲状腺刺激ホルモン及び甲状腺ホルモンの分泌不全を呈する。
 e 甲状腺ホルモン補充維持療法では、チアマゾールが用いられる。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問203
尿崩症とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 中枢性と腎性があり、中枢性尿崩症の大多数は遺伝性である。
 b 疾患関連遺伝子としては、バソプレシン受容体遺伝子や水チャネル遺伝子がある。
 c デスモプレシン塩酸塩は、経口投与が可能なバソプレシン誘導体である。
 d 薬剤性尿崩症の原因薬物として、炭酸リチウムがある。
 e 中枢性尿崩症では、主として血漿バソプレシン濃度は低値を示す。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問204
61歳男性、会社の健康診断で異常を指摘され来院した。身長170 cm、体重63 kg、血圧128/88 mmHg。血液生化学検査 (空腹時) :血糖 98mg/dL、総コレステロール180 mg/dL、トリグリセリド460 mg/dL、尿酸値9.2 mg/dL。今後薬物療法を開始する場合に用いられる治療薬として、正しいものの組合せはどれか。
 a グリベンクラミド
 b シンバスタチン
 c ベザフィブラート
 d アロプリノール
  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)

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問205
医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a スティーブンス・ジョンソン症候群の原因薬物として、カルバマゼピン、フェニトイン、アロプリノールの報告例が多い。
 b 中毒性表皮壊死症の初期症状としては、38℃以上の発熱、眼の充血、ロ唇のびらん、咽頭痛、紅斑などがある。
 c スティーブンス・ジョンソン症候群から、中毒性表皮壊死症に移行することはない。
 d 中毒性表皮壊死症とライエル症候群は、異なる症状を呈する。
  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)

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問206
52歳の男性会社員。会議中に突然頭痛を訴え横になったが軽快せず、さらに左足の麻痺、意識障害が生じたため、病院に搬送された。その時の検査所見は次のとおりであった。
身体所見:身長160 cm、体重75 kg、血圧200/120 mmHg、心拍数74 /min。
心電図:左心室肥大。
脳CT:右被殻出血像、脳室の偏位、脳溝の消失を認める。
この疾患に用いられる治療薬として正しいものの組合せはどれか。
 a 濃グリセリン・果糖
 b アルガトロバン
 c ジルチアゼム塩酸塩
 d オザグレルナトリウム
 e チクロピジン塩酸塩
  1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、e) 5(d、e)

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問207
狭心症とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 中高年で好発し、男性よりも女性に発症率が高い。
 b ニトログリセリンの血管拡張作用は、血管平滑筋細胞内でのサイクリックAMP (cAMP) の産生による。
 c 安定狭心症の大部分は、冠動脈硬化による器質的狭窄により生じる。
 d 不安定狭心症は、急性冠症候群の一種である。
 e 冠れん縮性狭心症には、ジヒドロピリジン系Ca2+チャネル遮断薬が有効である。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問208
副作用として播種性血管内凝固症候群 (DIC) を起こすことのある薬物について、正しいものの組合せはどれか。
 a アシクロビル
 b インドメタシンナトリウム注
 c ナファモスタットメシル酸塩
 d シクロスポリン
 e ドセタキセル水和物
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問209-210
64歳の男性、頻尿、尿線途絶があり、診療所を受診した。初診時の身体所見は、身長168 cm、体重58 kg、脈拍76 /分、血圧118/79 mmHg、体温36.6 ℃、直腸指診で腫瘤を認めた。血液検査の結果は、白血球数7,800 /μL、血清クレアチニン0.8 mg/dL、尿素窒素18 mg/dL、PSA (prostate specificantigen) 2.0 ng/mL、CEA (carcinoembryonic antigen) 2.0 ng/mLであった。

問209
この患者の病名として考えられるものと、その治療薬の組合せのうち、正しいものはどれか。
 1 直腸癌     ブスルファン
 2 腎不全     クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物
 3 腎結石     ジスチグミン臭化物
 4 前立腺肥大   ナフトピジル
 5 前立腺癌    テストステロンプロピオン酸塩

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問210
この患者は問209の治療薬を投与されていたが、その後、発熱、排尿痛、下腹部痛を起こしたため、下記の処方が追加された。
シプロフロキサシン塩酸塩錠 (200 mg)   2錠
1日2回朝夕食後  7日分
しかし、本剤服用にもかかわらず、症状の改善が見られなかったため薬局に相談に来た。患者は自宅にあった一般用医薬品を毎食後に服用しており、薬剤師が確認した結果、薬物間相互作用が原因と判断された。原因と考えられる薬物はどれか。
 1 イブプロフェン
 2 アスコルビン酸
 3 スクラルファート
 4 クロルフェニラミンマレイン酸塩
 5 ファモチジン

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問211
医療事故及び医療過誤に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 医療過誤とは、医療が実施される場所において発生するすべての人身事故のことをいう。
 b 医療法に基づく規則では、すべての病院及び有床診療所に対して、医療に係る安全確保を目的とした方策を義務づけている。
 c 販売名が類似した医薬品の取り違え防止のため、後発医薬品は、ブランド名、剤形、含量の順で名称が統一されている。
 d フェイルセーフ (fail safe) とは、たとえ誤りや失敗がおきても安全が確保される仕組みのことをいう。
 e 誤った医療行為が実施の前に発見、あるいは実施されたが、結果として患者に影響を及ぼさなかったものをインシデント (ヒヤリ・ハット) という。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問212
モルヒネ塩酸塩錠の内服による疼痛緩和治療において、注意すべき副作用と対策に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 便秘の予防対策として、緩下薬を投与する。
 b 悪心や嘔吐に対しては、オメプラゾールを投与する。
 c 呼吸抑制の出現頻度は、計画的にモルヒネ塩酸塩の投与量を調節している限り低い。
 d ふらつき感やめまいが現れた場合は、パロキセチン塩酸塩水和物を投与する。
 e 除痛効果が得られている状態で強い眠気が発現した場合には、投与を直ちに中止する。
   a  b  c  d  e
 1 正 誤 正 誤 誤
 2 誤 正 誤 正 誤 
 3 正 誤 正 誤 正
 4 誤 正 誤 誤 正 
 5 正 誤 正 正 誤

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問213
チーム医療に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 病院におけるチーム医療とは、医師、歯科医師、薬剤師、看護師及びその他の医療従事者が、お互いの専門性をいかしながら、組織的に進める医療である。
 b 病院におけるチーム医療は、診療科横断的なICT (Infection control team) やNST (Nutrition support team) を指し、特定の疾患治療や診療上の医療職者間での協力は該当しない。
 c 地域におけるチーム医療では、病院・診療所と保険薬局との連携や、必要に応じた訪問診療、看護、福祉に携わる関係者との協力体制が重要である。
 d 薬剤師は、緩和ケアチームの中で、麻薬製剤の有効性、副作用モニターや処方作成支援を中心として、癌患者における疼痛緩和に寄与する。
 e 病院薬剤師と保険薬局薬剤師との連携では、薬歴と処方内容に限定した情報交換を行う。
   a  b  c  d  e
 1 正 誤 誤 誤 正 
 2 誤 正 正 正 誤
 3 正 誤 正 誤 正
 4 誤 正 誤 正 誤
 5 正 誤 正 正 誤

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問214
新薬の臨床試験に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 第I相試験は、忍容性の確認と薬物動態の評価が主な目的となる。
 b 第II相試験では、有効性を探索的に評価し、用量反応関係を明らかにすることが主な目的となる。
 c 第III相試験は、プラセボ又は既存薬との比較を行う検証的試験であるため、オープン試験で行われる。
 d カプラン・マイヤー (Kaplan-Meier) 法は、生存時間データを要約する5年生存率の年次割合や生存期間中央値を求める際の推定法として用いられる。
   a  b  c  d
 1 正 誤 正 誤
 2 誤 正 誤 誤
 3 誤 誤 正 正
 4 正 正 誤 正
 5 誤 正 正 誤

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問215
内服薬の用法に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a アレンドロン酸ナトリウム水和物は、空腹時に服用すると胃障害を起こしやすいので、食事中あるいは食直後に服用する。
 b エファビレンツは、半減期が長いので、1日1回服用する。
 c アカルボースは、食後過血糖を改善するので、1日3回食直後に服用する。
 d シンバスタチンは、夜間に亢進するコレステロール生合成を阻害するので、1日1回夕食後投与がより効果的である。
 e ラニチジン塩酸塩は、食後の胃酸分泌亢進を阻害することを目的として、1日3回食前に服用する。
  1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、e) 6(d、e)

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問216
次の記述は、カルバマゼピンと他の薬物との相互作用に関するものである。
[ ]の中に入れるべき薬物の正しい組合せはどれか。
カルバマゼピンは、血中濃度の個体間変動が大きいため、薬物代謝酵素を誘導又は阻害する薬物との併用の際には注意することが望ましい。[ a ]の連続投与は、カルバマゼピンの作用を減弱させる。一方、イミダゾール環を有する[ b ]は、薬物代謝酵素を阻害するため、カルバマゼピンの作用を増強する。しかし、[ b ]と同じ主作用を有するが、イミダゾール環を持たない[ c ]に処方変更することにより、カルバマゼピンとの相互作用を回避することができる。
 ア リファンピシン
 イ シメチジン
 ウ クラリスロマイシン
 エ エリスロマイシン
 オ イソニアジド
 カ ファモチジン
   a  b  c
 1 ア カ イ
 2 イ エ ウ
 3 ウ ア オ 
 4 ア イ カ
 5 ウ イ カ
 6 エ ア オ

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問217
薬物相互作用に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a セレギリン塩酸塩とフルボキサミンマレイン酸塩との併用により、脳内モノアミン濃度が上昇する。
 b インドメタシンは、ワルファリンカリウム投与時のプロトロンビン時間を延長する。
 c プロパンテリン臭化物は、ジゴキシンの消化管吸収を抑制する。
 d プロベネシドは、アンピシリンの尿中排泄を抑制する。
   a  b  c  d
 1 正 正 正 誤
 2 正 正 誤 正
 3 誤 誤 正 正
 4 誤 正 誤 正
 5 正 誤 誤 誤

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問218
薬物AとBが併用禁忌のため、疑義照会の対象となるものの正しい組合せはどれか。
      薬物A          薬物B
 a プランルカスト水和物  トリクロルメチアジド
 b ノルフロキサシン    フルルビプロフェンアキセチル
 c ファモチジン      タモキシフェンクエン酸塩
 d 硝酸イソソルビド    シルデナフィルクエン酸塩
 e イトラコナゾール    トリアゾラム
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問219
適応症によって薬用量が異なる医薬品について、正しいものの組合せはどれか。
                       適応症
    医薬品           低用量        高用量
 a アミトリプチリン塩酸塩   うつ病・うつ状態    夜尿症
 b スルピリド         胃・十二指腸潰瘍    統合失調症
 c ペニシラミン        ウイルソン病      関節リウマチ
 d アスピリン         血栓・塞栓形成の抑制  関節リウマチ
 e 酸化マグネシウム      便秘症         胃炎    
  1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、e) 5(d、e)

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問220
調剤に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 調剤応需、疑義照会、患者への情報提供は薬剤師の義務である。
 b 処方せんの疑義照会は、過誤防止の観点からも重要な業務と位置づけられる。
 c メートグラスは、誤差のないJIS規格計量器である。
 d 調剤用天秤としては、感量1 mg、秤量50 gの電子天秤が必要である。
 e 劇薬を陳列するときは作業性を優先し、他の医薬品と区別する必要はない。
   a  b  c  d  e
 1 正 正 誤 誤 誤
 2 誤 誤 正 正 誤
 3 正 誤 誤 正 正
 4 正 正 正 誤 誤
 5 誤 正 誤 誤 正

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問221
次の処方について、1回服用重量が0.3 gになるように賦形剤を加えて調剤する場合に、賦形剤の総秤取量 (g) はどれか。
処方
シプロヘプタジン塩酸塩水和物散 (10 mg/g)  4 mg (成分量)
チペピジンヒベンズ酸塩散 (100 mg/g)    30 mg (成分量)
1日3回   毎食後5日分
  1 0.1  2 0.2  3 1.0  4 2.8  5 4.15

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問222
麻薬及び向精神薬に関する記述の正誤について正しい組合せはどれか。
 a モルヒネ塩酸塩、オキシコドン塩酸塩、フェンタニルクエン酸塩の各製剤は、オピオイドローテーションに用いられる。
 b 院内の患者に調剤された麻薬で、患者の状態の変化により施用しなかったものを廃棄する場合は、麻薬施用者が行う。
 c 入院患者の麻薬処方せんには、麻薬施用者免許証番号の記載は不要である。
 d 保険薬局では、調剤済みの麻薬処方せんを、2年間保管することが義務づけられている。
   a  b  c  d
 1 誤 正 誤 正
 2 正 誤 正 正
 3 誤 正 正 誤
 4 正 誤 誤 正
 5 正 誤 誤 誤

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問223
注射剤の投与に際して使用する医療機器に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 硝酸イソソルビドを点滴静注する際に、ポリエチレン製の輸液チューブを使用する。
 b シクロスポリンを点滴静注する際に、塩化ビニル製の輸液チューブを使用する。
 c プロポフォールの脂肪乳剤を点滴静注する際に、輸液ラインに微生物ろ過フィルターを装着する。
 d ニトログリセリンを希釈する際に、ガラス製の輸液容器を使用する。

   a  b  c  d
 1 正 正 正 正
 2 誤 正 誤 誤
 3 正 誤 正 誤
 4 誤 誤 正 誤
 5 正 誤 誤 正
 6 誤 誤 正 正

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問224
高カロリー輸液の調製において、ブドウ糖含有率30%の基本輸液 (1,200 mL) に、アミノ酸含有率10%の総合アミノ酸輸液 (200 mL、総窒素量3 g) を3バッグ、さらに高カロリー輸液用微量元素製剤 (2 mL) 、総合ビタミン剤 (5 mL) を混合した。この高カロリー輸液の非蛋白熱量/総窒素比 (NPC/N比) として最も近い数値はどれか。
  1 80  2 160  3 200  4 320  5 480

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問225
抗癌剤調製時の暴露防止と暴露時の対処に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 混合調製をクラスII規格の安全キャビネットで行った。
 b 薬液を吸引する時に、注射針の脱落防止のためロック式のシリンジを用いた。
 c 誤って薬液を皮膚に付着させたので、作業を中断し、ただちに流水で洗い流し、さらに石けんで洗った。
 d 誤って自分の手に針を刺した医療者への薬物投与の相談を受けたので、オンダンセトロン塩酸塩を推奨した。
 e バイアルを床に落として破損したので、こぼれた薬液を布で拭き取り、一般物として廃棄した。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問226
高カロリー輸液療法の長期適用時に欠乏しやすい微量元素と、それが欠乏した際に観察される主な症状や機能障害との関係のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a Fe ---- 貧血
 b Cu ---- 肝障害
 c Zn ---- 味覚障害
 d Cr ---- 耐糖能異常
 e Se ---- 脱毛
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問227
服薬指導に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a フェニトインの服用患者に中毒性表皮壊死症が疑われる症状が見られたが、服用指示を守り、しばらく様子を見るように指示した。
 b プラバスタチンナトリウムの服用患者に対して、筋肉痛や脱力感が現れたら直ちに受診するように伝えた。
 c 炭酸リチウムは、胎盤透過性が低いので継続して服用可能であると妊婦に伝えた。
 d メトホルミン塩酸塩の服用患者に対して、食事が摂れないときに服用すると、低血糖を起こすことがあると情報提供した。
 e プロピオン酸フルチカゾン吸入薬の使用患者に対して、口腔内感染予防のために、吸入した後にうがいをするよう指導した。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問228
抗癌薬の投与に伴って発現する好中球減少症とその対策に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 好中球数が1,000/mm3未満に減少し、口内温が38℃以上の状態では、感染症が強く疑われる。
 b 顆粒球コロニー刺激因子 (G-CSF) 製剤は、同じ投与量であれば点滴静脈内投与よりも、皮下投与の方が有効血中濃度の持続が認められる。
 c 好中球減少症の予防的処置として、抗癌薬の投与と同時にG-CSF製剤を投与する。
 d 好中球減少に伴う発熱時には、起炎菌が確定されてから抗菌薬の投与を開始する。
 e 感染予防を考慮して、生野菜や生魚の摂取を控えるよう患者に指導する。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問229
関節リウマチ患者への服薬指導について、正しいものの組合せはどれか。
 a ジクロフェナクナトリウムの内服開始後、胃痛や黒色便の症状があった場合には服用を中止し、医師又は薬剤師に相談するように指導する。
 b メトトレキサートは効果発現に1〜2ヶ月かかるので、用法を守って服用を続けるよう指導する。
 c 妊娠中の患者に、オーラノフィンは妊婦にも安心して使用できることを伝える。
 d ホリナートカルシウムは、メトトレキサートの排泄を抑制し効果延長を目的として用いられる場合があると説明する。
 e 副腎皮質ステロイド性薬の副作用として満月様顔貌が現れることがあるが、服用中止後1週間程度で正常に戻ると説明する。
  1(a、b) 2(a、e) 3(b、c) 4(c、d) 5(d、e)

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問230
データ解析に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a t検定はパラメトリック検定である。
 b ノンパラメトリック検定では、データが正規分布していなければならない。
 c χ2検定は、被験薬の投与群と非投与群との比較に用いられる。
 d 最小二乗法により求められる相関係数は、-1.0から+1.0の範囲の値として得られる。
 e 有意水準とは、対立仮説を棄却する確率のことである。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問231
放射性医薬品に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 過テクネチウム酸ナトリウム (核種:99mTc) 注射液は、脳腫瘍及び脳血管障害の診断に用いられる。
 b 塩化タリウム (核種:201Tl) 注射液は、心筋シンチグラムによる心臓疾患の診断に用いられる。
 c ヨウ化ナトリウム (核種:131I) カプセルは、甲状腺機能亢進症や甲状腺癌の治療に用いられる。
 d 塩化インジウム (核種:111In) 注射液は、副甲状腺疾患の診断に用いられる。
 e 吸入用のキセノン (核種:133Xe) ガスは、咽頭癌の診断に用いられる。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問232
診断用医薬品に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a ヘリコバクター・ピロリの感染診断では、尿素 (14C) 製剤を経口投与して、服用前後の呼気中14CO2/12CO2比の変化量を算出し判定する。
 b 胃の透視・撮影の造影補助剤である炭酸水素ナトリウム・酒石酸の発泡性製剤は、消化管穿孔の疑いのある患者の診断に用いられる。
 c 非イオン性のガドリニウム系造影剤は、磁気共鳴コンピュータ断層撮影における脳・脊髄造影に用いられる。
 d 血中薬物濃度モニタリング (TDM) 対象薬物の血中濃度測定に使用する蛍光偏光免疫測定法の試薬キットは、体外診断用医薬品である。
 e コリンエステラーゼ阻害作用の持続が短いエドロホニウム塩化物は、重症筋無力症の診断に用いられる。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問233
消毒薬の使用に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a ポビドンヨードは、創傷部位、粘膜及び手術部位の消毒に適している。
 b クロルヘキシジングルコン酸塩は、床上などのウイルス汚染血液やリネンの消毒に適している。
 c グルタラールは、手指や皮膚の消毒、手術部位の消毒に広く用いられている。
 d 消毒用エタノールは、注射部位の消毒に適しているが、粘膜や損傷皮膚への適用は禁忌である。
 e 次亜塩素酸ナトリウムは、内視鏡や鋼製器材の消毒に適している。
   a  b  c  d  e
 1 正 正 誤 誤 正
 2 誤 誤 正 正 誤
 3 正 誤 正 誤 正
 4 誤 正 誤 正 誤
 5 正 誤 誤 正 誤

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問234
医薬品情報に関連する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 医療用医薬品の添付文書は、市販後も得られた新たな情報を加えて改訂される。
 b 薬剤管理指導料算定の施設基準として、医薬品情報の収集、伝達を行う専用施設に常勤薬剤師を2人以上配置することが定められている。
 c 製薬会社の医薬情報担当者 (MR) は、製造販売後調査の症例収集には関与しない。
 d 医薬品情報の二次資料は、一次資料の要約や再構成により一次資料の検索を容易にしたものである。
 e 医療用医薬品の製品情報概要は、製薬会社が作成後、医薬品医療機器総合機構の承認を受けたものである。
   a  b  c  d  e
 1 誤 誤 正 誤 正
 2 正 誤 誤 正 誤
 3 正 正 誤 誤 誤
 4 誤 正 正 正 誤
 5 誤 正 誤 正 正
 6 正 誤 正 誤 正

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問235
医師より「チクロピジン塩酸塩とドネペジル塩酸塩を服用中の患者 (60歳、女性) に対し、1ヶ月後に胃ポリープの切除手術を予定しているので、手術前の休薬について情報を知りたい」との問い合わせがあった。
この問い合わせに対する回答内容について、正しいものの組合せはどれか。
 a チクロピジン塩酸塩は、服用を中止する必要がない。
 b 手術日の10〜14日前に、チクロピジン塩酸塩の服用を中止すべきである。
 c 手術日の前日に、チクロピジン塩酸塩の服用を中止すべきである。
 d ドネペジル塩酸塩は、服用を中止する必要がない。
 e 手術日の前日に、ドネペジル塩酸塩の服用を中止すべきである。
  1(a、d) 2(a、e) 3(b、d) 4(b、e) 5(c、d) 6(c、e)

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問236
全身倦怠感と傾眠を訴える男性患者 (77歳、休重50 kg) の臨床検査値を解析したところ、血清中ナトリウムイオン (Na+) 濃度が120 mEq/Lと低ナトリウム血症であることが明らかとなった。標準的な血清中Na+濃度を140 mEq/L、体内水分率を0.6とする場合、NaClに換算したNa欠乏量 (g) として最も近い数値はどれか。
  1 22 2 28  3 34  4 40  5 46  6 52

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問237
病院内の感染予防策に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 標準予防策として、手袋、マスク、ガウン等の着用基準を定めている。
 b 標準予防策は、感染症を有する患者に対する対策である。
 c 感染経路別予防策は、院内感染した患者の動線を調査して感染防止策を立てる方法である。
 d 米国疾病管理予防センターの普遍的予防策 (ユニバーサルプレコーション) は、医療従事者の保護を中心とした考えである。
  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)

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問238-問240
男性患者 (68歳、身長165 cm、体重50 kg) が下記の処方にて癌化学療法を受けることになった。
処方
(1)グラニセトロン塩酸塩注射液 (3 mg/3 mL)       3 mg
 デキサメタゾンナトリウムリン酸塩注射液 (8 mg/2 mL)  8 mg
 生理食塩液                      100 mL
主管より点滴静注 (15分で注入)
(2)レボホリナートカルシウム注射液 (25 mg/バイアル)   225 mg
 5%ブドウ糖注射液                   250 mL
 主管より点滴静注 (2時間で注入)
(3)オキサリプラチン注射液 (100 mg/バイアル)       95 mg
 5%ブドウ糖注射液                   250 mL
 側管より (2時間で注入)
(4)フルオロウラシル注射液 (250mg/5mL)       450 mg
 生理食塩液                      50 mL
 主管より点滴静注 (30分以内で注入)
(5)フルオロウラシル注射液 (250mg/5mI)       2,700 mg
 生理食塩液                      176 mL
 静脈内持続注入 (46時間)

問238
これらの処方に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 結腸・直腸癌に対する化学療法である。
 b オキサリプラチンは、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬である。
 c グラニセトロン塩酸塩とデキサメタゾンナトリウムリン酸塩の併用目的は、抗癌剤投与に伴うショックの予防である。
 d レボホリナートカルシウムとフルオロウラシルの併用は、フルオロウラシルの細胞毒性を増強する。
   a  b  c  d
 1 正 誤 正 誤
 2 誤 正 正 誤
 3 正 誤 誤 正
 4 誤 正 誤 正 
 5 正 誤 正 正
 6 誤 正 誤 誤

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問239
これら抗癌剤の使用に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤が7日以内に投与されていないか薬剤使用歴を調べた。
 b オキサリプラチンは塩化物含有溶液により分解するため、希釈液にブドウ糖注射液が処方されている。
 c 処方(2)と処方(3)は同一容器に混合調製した方がよいので処方医に疑義照会する。
 d この化学療法は隔日に行うことを患者に伝えた。
 e レボホリナート・フルオロウラシル併用療法の投与量規制因子には下痢がある。
  1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e)

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問240
この処方の薬剤調製と投与に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 薬剤調製はすべてクリーンベンチ内で行う。
 b オキサリプラチン注射液はバイアル内を陰圧に保って薬液を採取する。
 c 処方(1)は、1 mLを15滴で注入する点滴セットを用いた場合、点滴速度は1分間あたり105滴になる。
 d 処方(5)の持続注入速度は1時間あたり4 mLである。
  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)

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