第91回薬剤師国家試験(平成18年3月)

       医療薬学 II(問181〜問240)


問181

血液生化学的検査に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 低比重リポタンパク-コレステロール(LDL-C)の低値は、動脈硬化症の危険因子である。
 b アルコール性肝障害では、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP又はγ-GT)値が上昇する。
 c C反応性タンパク(CRP)は、炎症性疾患で増加する。
 d 肝硬変症では、コリンエステラーゼ値が上昇することが多い。
 e アルカリホスファターゼ(ALP)値の上昇は、肝・胆道系疾患や骨疾患の診断に有用である。
 
  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(a、d、e)  5(b、c、e)  6(c、d、e)

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問182

心臓の生理と心電図所見に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 心臓の刺激伝導系興奮は、通常、房室結節の自発的興奮に始まる。
 b P波は、心房の電気的興奮を反映している。
 c QRS波は、心室の電気的興奮を反映している。
 d 心房細動では、基線の不規則な振れが認められる。
 e 高K+血症では、T波の平低化が認められる。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(c、d、e)  

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問183

脳血管障害に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 脳血栓症の主な危険因子として、高血圧、糖尿病、高脂血症がある。
 b 脳出血は、日中活動時よりも就寝中に発症することが多い。
 c クモ膜下出血では、突発的な頭痛、嘔気、嘔吐を発症することが多い。
 d 一過性脳虚血発作(TIA)においては、CT所見で初期から明らかな虚血病変を認めることが多い。

  1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
  4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)

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問184

パニック障害とその治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 不安発作(パニック発作)の繰り返しを特徴とする。
 b パニック発作では、突然強い不安に襲われ、動悸、息切れ、胸苦しさ、めまいなどの身体症状を伴うことが多い。
 c パニック発作には、明らかな誘因が存在することが多い。
 d ベンゾジアゼピン系薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が使用される。
 e 塩酸パロキセチン水和物は発作時に頓服で用いられ、継続的には使用されない。

  1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)

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問185

片頭痛とその予防及び発作時の治療に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 脳動脈が一時的に収縮し、その後血管が異常拡張することにより生じる発作性の頭痛である。
 b カフェインを含むコーヒー、紅茶を避けるよう指導する。
 c コハク酸スマトリプタンなどのセロトニン5-HT1B/1D受容体刺激薬が発作時に用いられる。
 d 発作時には、ニトログリセリンが繁用される。
 e 酒石酸エルゴタミン配合剤は、狭心症患者には禁忌である。

    a b c d e
  1 正 誤 誤 正 誤
  2 誤 正 正 正 正
  3 正 正 正 誤 正
  4 誤 正 誤 正 正
  5 誤 誤 正 誤 誤

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問186

骨・関節疾患の病態及びカルシウム代謝に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 骨粗しょう症では、コラーゲンなどのタンパク性基質とカルシウムやリンから成る骨塩とが一定の割合を保ちつつ減少する。
 b 慢性腎不全では、ビタミンD活性化障害とリン排泄障害により、骨粗しょう症が出現する。
 c 骨軟化症では、ビタミンDの欠乏により骨の脆弱化が起こる。
 d 血液・腫瘍性疾患で起こる高Ca2+血症は、活性型ビタミンD3の産生亢進により発症する。
 e 変形性関節症は、ビタミンDの活性化障害により関節軟骨に障害が生じたものである。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問187

8歳の男児、幼児期よりアトピー性皮膚炎を指摘されていたが、外用薬の塗布のみで経過観察していた。本日、家族で夕食に出かけ、そばを食べた。食後すぐに気分が悪くなり、その後、強いぜん鳴が出現し、ショック状態で救急外来に運び込まれた。直ちに使用すべき薬物とその投与法のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a クロモグリク酸ナトリウムの吸入
 b 0.1%エピネフリンの皮下投与
 c コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウムの静脈内投与
 d アミノフィリンの緩徐な静脈内投与
 e 塩酸ニカルジピンの静脈内投与

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)

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問188

50歳の女性、動悸と脈拍異常により来院。心電図により心房細動と診断された。心拍数は約100/分であった。7年前に僧帽弁置換術を受け、その後、フロセミドとワルファリンカリウムの投薬を受けている。1週間前の来院時には脈拍60/分で不整脈は認めなかった。この症例において、静脈内投与で用いられる治療薬〔I〕はどれか。また、除細動に成功しなかった場合、新たに追加すべき経口投与薬〔II〕はどれか。〔I〕と〔II〕の正しい組合せを選べ。
     〔I〕              〔II〕
 a  硫酸アトロピン      e  ジゴキシン
 b  トロンビン        f  硝酸イソソルビド
 c  アミノフィリン      g  塩酸マニジピン
 d  リン酸ジソピラミド    h  バルサルタン

  1(a、e)  2(a、h)  3(b、g)  4(b、h)
  5(c、f)  6(c、g)  7(d、e)  8(d、f)

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問189

高血圧治療薬と主な副作用との対応のうち、正しいものの組合せはどれか。
     高血圧治療薬            副作用
 a Ca2+チャネル遮断薬   -----------  冠動脈れん縮
 b アンギオテンシンII受容体遮断薬 ---  空咳
 c アドレナリンα1受容体遮断薬 ------  起立性低血圧
 d アンギオテンシン変換酵素阻害薬 ---  高K+血症
 e チアジド系利尿薬    ----------   低K+血症

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問190

慢性糸球体腎炎に伴う高血圧症の治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 高度の腎機能低下を合併した場合には、高用量のアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)を使用すべきである。
 b アンギオテンシンII受容体遮断薬(ARB)の使用は、腎機能保護の観点から推奨されている。
 c ACEIとCa2+チャネル遮断薬の併用は、避けるべきである。
 d ACEIとARBは、糸球体内圧を降下させると考えられている。
 e 高血圧は、腎機能障害進行の促進因子の1つである。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問191

尿路感染症に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 急性単純性膀胱炎は女性に多く、慢性複雑性膀胱炎は高齢者に多い。
 b 急性膀胱炎では、急性腎孟腎炎に比較し、悪寒や高熱などの全身症状が強い。
 c 留置カテーテルなどの異物が尿路にある場合、バイオフィルム形成が起きて、難治性感染症となりやすい。
 d 慢性腎孟腎炎の原疾患として、尿路結石、先天奇形などによる膀胱尿管逆流がある。
 e 急性尿路感染症では、尿沈渣に白血球を認めることはまれである。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問192

以下の医薬品のうち、妊婦に投与禁忌となるものの正しい組合せはどれか。
 a エトレチナート
 b リン酸ピリドキサール
 c マレイン酸エナラプリル
 d スクラルファート
 e ミソプロストール

  1(a、b、c)  2(a、c、e)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)

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問193

前立腺癌とその治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 日本人の罹患率は欧米人よりも高い。
 b 骨転移を起こしやすい。
 c アロマターゼ阻害薬の塩酸ファドロゾール水和物が用いられる。
 d 病期が進行した症例では、血清酸性ホスファターゼ値が上昇することが多い。
 e 内分泌療法として酢酸リュープロレリンが用いられる。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問194

肺炎とその治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST)注射剤は、ニューモシスチス・カリニ肺炎の治療に適応となる。
 b 細菌性肺炎のうち、市中肺炎の起炎菌としては肺炎球菌及びインフルエンザ桿菌の頻度が高い。
 c ザナミビル水和物はA型インフルエンザウイルスのみに有効だが、塩酸アマンタジンはA型及びB型の両方に有効である。
 d マイコプラズマ肺炎には、β-ラクタム系抗生物質が有効である。
 e 臓器移植患者におけるサイトメガロウイルス肺炎の治療には、ガンシクロビルやホスカルネットナトリウム水和物が有効である。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問195

気管支ぜん息及び薬物誘発性ぜん息とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a I型アレルギー反応を機序とするぜん息では、血清非特異的IgE値が低下している。
 b アドレナリンβ2受容体刺激薬の硫酸サルブタモールは、発作がなくても定期的に投与する。
 c アスピリンぜん息の患者には、メフェナム酸は禁忌である。
 d ロイコトリエン受容体遮断薬のプランルカスト水和物は、発作予防の目的で用いられる。
 e ピークフロー値の測定は患者自身が行えるため、治療効果のモニタリングに用いられる。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問196

呼吸器系の悪性腫瘍とその治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 日本では、気管、気管支及び肺に発生する癌による死亡数は、成人男性腫瘍死の第一位となっている。
 b 非小細胞肺癌の非進行症例の治療において、化学療法は外科手術よりも優先される。
 c ゲフィチニブの重篤な副作用として、急性肺障害や間質性肺炎がある。
 d 小細胞肺癌治療には、シスプラチンとエトポシドの併用療法が適応となる。
 e 塩酸イリノテカンは、癌細胞の増殖にかかわるチロシンキナーゼを阻害する作用を持つ。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問197

消化器系癌とその治療薬に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 近年、日本では大腸癌の罹患率が減少している。
 b Squmous cell carcinoma(SCC)抗原は、膵臓癌の腫瘍マーカーである。
 c ヘリコバクター・ピロリによる慢性胃炎は、胃癌の危険因子の一つである。
 d 塩酸ゲムシタビンは、膵臓癌治療に用いられる。
 e 大腸癌に対する化学療法として、レボホリナート・フルオロウラシル療法がある。

    a b c d e
  1 正 正 誤 誤 誤
  2 誤 正 正 正 誤
  3 誤 正 誤 正 正
  4 誤 誤 正 正 正
  5 正 誤 正 誤 正

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問198

大腸疾患とその治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 抗生物質による偽膜性大腸炎の起因菌には、緑膿菌が多い。
 b 偽膜性大腸炎の治療には、塩酸バンコマイシンの経口投与が用いられる。
 c 潰瘍性大腸炎の治療では、シクロスポリンが第一選択薬である。
 d クローン病の病変は非連続的で、いわゆるとび石病変を示す。
 e 腸管出血性大腸菌感染の合併症として、溶血性尿毒症症候群(HUS)を生じることがある。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)

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問199

緑内障とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 主な発症原因は、水晶体タンパク質の変性による眼圧の上昇である。
 b 中心視野の障害は比較的少ないため、進行末期まで視野異常や視力低下を自覚しないことがある。
 c イソプロピルウノプロストンは、毛様体上皮に存在する炭酸脱水酵素を阻害することにより、眼圧を低下させる。
 d マレイン酸チモロールは、主に房水産生を抑制することにより眼圧を低下させる。
 e 急性発作時には、副腎皮質ステロイド性薬の経口薬が用いられる。

  1(a、c)  2(a、e)  3(b、c)  4(b、d)  5(d、e)

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問200

口腔及び耳鼻咽喉疾患とその治療に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 急性副鼻腔炎は、インフルエンザ桿菌、肺炎球菌などが原因菌となることが多い。
 b メニエール病は内耳の内リンパ水腫による内耳機能障害で、回転性のめまいが生じる。
 c アフタ性口内炎は、べーチェット病やクローン病患者で出現することがある。
 d 口腔カンジダ症の治療には、マクロライド系抗生物質が用いられる。
 e かぜ症候群に罹患中の小児が耳痛を訴えるようなら、急性中耳炎の発症が疑われる。

    a b c d e
  1 誤 正 誤 誤 正
  2 正 正 誤 誤 誤
  3 正 誤 誤 正 正
  4 正 正 正 誤 正
  5 誤 誤 正 正 誤

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問201

糖尿病とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 糖尿病患者の高血圧治療には、チアジド系利尿薬が第一選択として用いられる。
 b 糖尿病の血糖管理では、ヘモグロビンA1c値が10〜15%となるようにする。
 c 2型糖尿病患者が重症感染症を発症した場合には、インスリンよりもスルホニル尿素薬を治療に用いるべきである。
 d ケトアシドーシス時にインスリンを投与すると、血清K+濃度が投与前より低下しやすい。
 e 2型糖尿病患者の体格指数(body mass index)が28以上の場合には、体重を減量する必要がある。

  1(a、b)  2(a、c)  3(b、d)  4(c、e)  5(d、e)

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問202

甲状腺疾患とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 新生児の甲状腺機能低下症(クレチン病)では、知能発達遅延を起こさないように、早期にチロキシンの補充が必要である。
 b バセドウ病(グレーブス病)の放射性ヨード療法では、甲状腺機能低下症を生じることがある。
 c 成人の原発性甲状腺機能低下症は、慢性甲状腺炎(橋本病)によるものが最も多い。
 d 慢性甲状腺炎は男性に多く、無力感、寒冷敏感、皮膚乾燥などの自覚症状を示す。
 e 甲状腺疾患による機能低下症では、血中甲状腺刺激ホルモン(TSH)及び遊離チロキシンの値が共に低下している。

  1(a、b、c)  2(a、c、e)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  

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問203

44歳、男性、体重80 kg、左母趾の付け根部分の激痛、同部の腫脹と発赤で来院した。消炎鎮痛薬の投与により痛みは軽減した。10年前からタンパク尿、5年前から高血圧を指摘されていたが、放置していた。検査結果は以下の通りであった。
 血圧 177/107 mmHg、脈拍77/分・整、尿所見:タンパク(+)、糖(-)、沈渣で赤血球 15〜20/視野、血液生化学(括弧内は基準値):総タンパク質 6.4 g/dL(6.5〜8.2)、尿素窒素 66 mg/dL(8〜20)、クレアチニン 3.8 mg/dL(0.6〜1.2)、尿酸 11.1 mg/dL(男性3.5〜7.5)、Na 133 mEq/L(135〜149)、K 5.5 mEq/L(3.5〜4.9)、Cl 93 mEq/L(96〜108)

この患者に対する適切な治療薬の組合せはどれか。
 a プロベネシド         b スピロノラクトン
 c ヒドロクロロチアジド     d ニフェジピン
 e アロプリノール

  1(a、b)  2(a、c)  3〈b、d)  4(c、e)  5(d、e)

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問204

インフルエンザウイルス感染症及びその予防と治療に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a インフルエンザウイルスは、A、B、Cの3型に分類される。
 b インフルエンザHAワクチンは、B型インフルエンザウイルスには予防効果がない。
 c 塩酸アマンタジンは、副作用として幻覚、せん妄、痙れんを生じることがある。
 d ノイラミニダーゼ阻害薬は、インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始する。
 e 小児の発熱時には、アスピリンはライ症候群を引き起こす危険性があるため、ジクロフェナクナトリウムが第一選択となる。

    a b c d e
  1 正 正 正 誤 正
  2 正 誤 正 正 誤
  3 正 誤 誤 正 正
  4 誤 正 誤 誤 正
  5 誤 正 正 正 誤

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問205

癌牲疼痛に用いられる医薬品に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a WHO方式の疼痛治療では、疼痛の程度が軽い段階から塩酸モルヒネを積極的に用いる。
 b 鎮痛薬に加えて、塩酸アミトリプチリンなどの鎮痛補助薬を用いることがある。
 c 塩酸モルヒネの消失半減期は24時間と長いので、1日1回の投与で効果的である。
 d オピオイド鎮痛薬の副作用に悪心・嘔吐があり、その予防には塩酸グラニセトロンが用いられる。
 e フェンタニルの貼付剤により、3日間程度持続する鎮痛効果が得られる。

    a b c d e
  1 正 正 正 正 誤
  2 正 誤 誤 誤 正
  3 誤 正 誤 誤 正
  4 誤 正 正 誤 正
  5 誤 誤 正 正 誤

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問206

問206-207
下記の症例の臨床経過を読んで、問に答えよ。
<症例>
24歳の女性、体重40 kg、朝食はいつも摂らず、昼食も偏食がちで欠食することも多かった。顔色は悪く、血圧も低い方であった。特に薬の服用はない。このところ体調がすぐれないため、近医を受診したところ、以下の検査結果であった。
 検査結果(括弧内の値は基準値)
 白血球数 5200/μL(4500〜9000)、血色素量 6.2 g/dL(女性11.4〜14.7)、血小板数 18×104/μL(13〜40×104)、MCV(平均赤血球容積)62 fL(81〜100)、MCHC(平均赤血球血色素濃度)28%(31〜35)

問206
上記の検査結果から推定可能な疾患の正しいものの組合せはどれか。
 a 溶血性貧血
 b 鉄欠乏性貧血
 c 再生不良性貧血
 d 無トランスフェリン血症
 e 葉酸欠乏による貧血

  1(a、b)  2(a、c)  3(b、d)  4(c、e)  5(d、e)

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問207

さらに検査を施行し、血清鉄 9μg/dL(女性40〜160)、総鉄結合能450 μg/dL(女性240〜350)、トランスフェリン飽和率(=血清鉄/総鉄結合能×100)2 %、血清フェリチン値 5 ng/mL(女性10〜80)、電解質:Na 136 mEq/L(135〜149)、K 3.6 mEq/L(3.5〜4.9)、Cl 100 mEq/L(96〜108)、乳酸脱水素酵素(LDH)210 IU/L(200〜400)であった。このため、ある薬剤の投与が開始された。この症例の検査値と治療薬(血液製剤を含む)に関する記述のうち、正しいものはどれか。
 1 血清鉄値、トランスフェリン飽和率、血清フェリチン値が低値であったため、鉄剤の経口投与を開始した。
 2 血清鉄値の低下と溶血の検査所見が認められたため、プレドニゾロンの経口投与を開始した。
 3 再生不良性貧血を考えて、白血球除去赤血球製剤の輸血を行った。
 4 葉酸の欠乏を考えて、ホリナートカルシウムの投与を開始した。

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問208

問208-210
下記の症例の臨床経過を読んで、問に答えよ。
<症例>
30歳の男性、このところ疲れやすく、37 ℃台後半の熱が持続し、下肢に出血斑を認めたため、近医を受診した。初診時の身体所見は、身長 175 cm、体重 68 kg、脈拍 80/分・整、血圧 120/78 mmHg、体温 37.8 ℃、瞼結膜に軽度の貧血を認めたが、球結膜には黄染(黄疸)を認めなかった。頸部に2 cm × 2 cm大のリンパ節を4個触知し、肝脾腫が認められた。
 近医で施行した検査結果は以下の通りであった。
 検査結果(括弧内の値は基準値)
 白血球数 2500/μL(4500〜9000)、血色素量 8.2 g/dL(男性12.0〜16.2)、血小板数 1×104/μL(13〜40×104)、電解質:Na 136 mEq/L(135〜149)、K 4.5 mEq/L(3.5〜4.9)、Cl 100 mEq/L(96〜108)、乳酸脱水素酵素(LDH)630 IU/L(200〜400)、尿素窒素(BUN)12 mg/dL(8〜20)、血清クレアチニン0.8 mg/dL(0.6〜1.2)

問208
上記の記述に基づいて判断する場合、正しいものの組合せはどれか。
 a 悪性腫瘍により発熱が出現することはまれなので、この発熱は悪性腫瘍とは関係がない。
 b 下肢に出現した出血斑は、血小板減少による可能性がある。
 c 頸部リンパ節の触知、肝脾腫の所見は、異常とはいえない。
 d 瞼結膜に認められた貧血は、血色素量8.2 g/dLを反映している。
 e 逸脱酵素の上昇から、何らかの細胞の破壊が起きている可能性がある。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問209

さらに検査を施行したところ、血液凝固系・線溶系検査で、プロトロンビン時間(PT)活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)とも延長し、フィブリノゲン値の低下、フィブリン分解産物(FDP)値の上昇を認めた。また、骨髄検査を施行したところ、有核細胞数の増加を認め、このうち前骨髄球が90%以上を占めていた。この疾患に関する病態と治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 大多数の骨髄細胞にフィラデルフィア染色体が認められる。
 b 播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併している可能性があるため、DICに対する治療も並行して行う必要がある。
 c トレチノインの内服による分化誘導療法を行う。
 d 急性白血病であるから、直ちに抗腫瘍薬の多剤併用による化学療法を施行する。
 e メシル酸イマチニブの内服により、完全寛解に導入することができる。

  1(a、b)  2(a、d)  3(b、c)  4(c、e)  5(d、e)

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問210

この患者に用いられる可能性の高い治療薬について、正しいものの組合せはどれか。
 a ヘパリンナトリウム
 b メシル酸ガベキサート
 c ワルファリンカリウム
 d ウロキナーゼ
 e 乾燥濃縮人アンチトロンビンIII

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)

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問211

医療安全に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a "人間は誤りを犯す存在である"との前提に立ち、人為的ミスがあっても安全が確保される仕組みが必要である。
 b ヒヤリ・ハット事例は、当事者の責任を明確にする目的で収集・分析する資料となる。
 c ヒヤリ・ハット事例の収集による事故防止の考えは、ハインリッヒの法則が基本となっている。
 d 薬剤師が調剤の過程で何らかの問違いを起こし、患者に誤った薬剤を交付した場合は調剤過誤という。
 e 品質管理手法としてのクオリティーコントロール活動は、調剤事故の防止対策立案に役に立たない。

  1(a、b、c)  2(a、c、d)  3(a、d、e)
  4(b、c、e)  5(b、d、e)  6(c、d、e)

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問212

調剤過誤防止のために取るべき方策の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 外観の類似した錠剤やカプセル剤は、1ケ所にまとめて配置する。
 b 類似名称や複数規格があるものについては、マーク表示などで注意を喚起する。
 c 散剤の装置びんへの充填は、経験年数最長の薬剤師が単独で行う。
 d 散剤の計量調剤ミスを防ぐためには、複数の希釈倍率のものを予製しておく。

    a b c d
  1 誤 正 誤 正
  2 正 誤 正 正
  3 誤 正 誤 誤
  4 正 誤 正 誤
  5 誤 誤 正 誤
  6 正 正 誤 正

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問213

院内感染に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 院内感染は、入院患者が院内において新たに感染症に罹患することであり、医療従事者の感染を含まない。
 b 緑膿菌は、代表的な日和見感染症の起因菌である。
 c メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の主な感染経路は、空気感染である。
 d 院内感染対策を実践する組織としてインフェクションコントロールチーム(ICT)がある。
 e セラチア菌感染は、カテーテル、ドレーンを介して起こる場合が多い。

  1(a、b、c)  2(a、c、d)  3(a、c、e)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問214

チーム医療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 医薬分業とは、医師と薬剤師の職能が独立して、それぞれの専門性を最大限に発揮し、患者に最適な医療を提供するシステムである。
 b 医薬分業は、薬物療法を有効かつ安全なものにするためのリスクマネジメントシステムといえる。
 c 患者情報の管理、円滑な疑義照会、服薬コンプライアンスなどの患者情報の迅速なフィードバックなどを考慮すると、医療機関と保険薬局は構造的、機能的、経済的に一体化しているのが理想的である。
 d 「お薬手帳」の主目的は、患者自身が処方・服薬情報を一元管理することにより、服用忘れを防止することである。
 e 在宅医療は、多様な医療スタッフが患者の居宅にてそれぞれの専門的な医療サービスを提供することにより成り立っている。

  1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、b、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)

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問215

臨床試験(治験)に関する語句の説明のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 標準業務手順書(SOP)は、治験業務が適切に行われるように基本的な業務手順をまとめたものである。
 b 医薬品開発業務受託機関(CRO)は、契約医療機関での治験業務を支援する機関である。
 c 治験施設支援機関(SMO)は、治験依頼者の治験にかかわる業務を治験依頼者から受託する機関である。
 d 有害事象(AE)とは、治験薬との因果関係の有無を問わず、被験者に生じた好ましくない医療上の出来事を示す。
 e 治験モニタリング担当者(CRA)は、医療機関に所属して治験責任医師の業務を支援する。

  1(a、d)  2(a、e)  3(b、c)  4(b、e)  5(c、d)

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問216

治験に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 治験審査委員会は、倫理的、科学的観点から治験の実施及び継続の適否についての審査を行う。
 b 治験審査委員会は、病院長を加えた5名以上の委員により構成される。
 c 対照薬は、治験において被験薬と比較する目的で用いられる医薬品であり、プラセボは用いない。
 d 治験薬の管理を行う治験薬管理者は、治験依頼者により指名される。
 e 被験者への治験内容の説明は平易な言葉で行い、被験者の同意は文書で得なければならない。

    a b c d e
  1 誤 正 正 誤 正
  2 正 誤 誤 誤 正
  3 誤 正 誤 正 誤
  4 正 誤 正 正 誤
  5 正 正 誤 誤 正

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問217

処方せん記載事項と処方鑑査に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 処方せんに使用期間の指定は無く、交付年月日から6日目だったので、処方せんを受付けて調剤した。
 b 処方せん中の一つの薬品名が略号で記載されていたが、前後の処方薬から推定できた医薬品を調剤した。
 c 処方せん中の分量は、内服薬、頓服薬については1日分量を記載する。
 d 一般名で記載された処方せんを持参した患者に対して、医薬品が特定できないことを理由に調剤を拒否した。
 e 生年月日欄には、患者が6歳に満たない場合、その生年月日を記載し、その他の者については年齢のみの記載で差し支えない。

    a b c d e
  1 正 正 誤 誤 誤
  2 正 誤 誤 誤 正
  3 正 正 正 正 誤
  4 誤 誤 正 誤 正
  5 誤 誤 誤 誤 正

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問218

問218-219
2型糖尿病の患者(55歳、男性)が受診後、処方No.1及びNo.2が出された。
処方No.1
 a グリベンクラミド錠2.5 mg         2錠
   1日2回 朝・夕食後           30日分
 b アカルボース錠50 mg           3錠
   1日3回 毎食後             30日分
 c アズレンスルホン酸ナトリウム錠2 mg    3錠
   1日3回 毎食前             30日分

処方No.2
 d 塩酸テモカプリル錠2 mg          3錠
   1日3回 毎食後             30日
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
処方No.3
  フロセミド錠40 mg             1錠
   1日1回 朝食後             30日分
  塩酸エホニジピン錠20 mg          1錠
   1日1回 朝食後             30日分

問218
処方No.1及びNo.2の用法・用量について、疑義照会により修正する必要がある医薬品の記号の正しい組合せはどれか。

  1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
  4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)

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問219

前問における疑義照会に従い、処方は適正に修正された。その1年後に病態が変化したため、処方No.2がNo.3に変更された。推測される本症例の合併症やその進行により出現する可能性のある症状のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 糖尿病性神経障害        b 糖尿病性腎症
 c 糖尿病性網膜症         d 肺高血圧症
 e 腎性高血圧症          f うっ血性心不全
 g 腎性浮腫

  1(a、d、f)  2(a、e、g)  3(b、d、f)
  4(b、e、g)  5(c、d、f)  6(c、e、g)

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問220

以下の内容の処方せんを持参した患者(50歳、男性)から、情報収集を行い、近日中に胃ポリープの切除手術が予定されていることが判明した。それを踏まえての処方鑑査に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

処方
 アスピリン錠100 mg        1錠
   1日1回 朝食後       30日分
 塩酸チクロピジン錠100 mg     2錠
   1日2回 朝・夕食後     14日分

 a 術前の休薬指示の有無を確認する。
 b アスピリンと塩酸チクロピジンの併用により相互にその作用が減弱される可能性があるので、疑義照会する。
 c 塩酸チクロピジンの副作用は、投与開始後6ヶ月以降に発現する可能性が高いので、薬歴を確認する。
 d 塩酸チクロピジンは、腎障害のある患者には禁忌であるので、腎障害の有無を確認する。

    a b c d
  1 正 誤 誤 誤
  2 正 正 誤 正
  3 誤 正 誤 正
  4 正 正 正 誤
  5 誤 誤 正 正

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問221

医薬品に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

 a テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤は、5-フルオロウラシル(5-FU)のプロドラッグであるテガフールに、5-FUの代謝阻害剤のギメラシルを配合し、5-FUの血中濃度を上昇させるようにした薬剤である。
 b テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤は、臨床検査値異常などの安全性に間題がない場合には、休薬期問を7日未満に短縮することができる。
 c メトトレキサートを慢性関節リウマチに使用する場合の用法・用量は、通常、1日6 mgを3日間連続投与し、残りの4日間を休薬する。これを1週間ごと繰り返す。
 d グリメピリドは2型糖尿病の治療に用いられる薬剤で、1日最高投与量は6 mgである。
 e 塩酸アロチノロールは、軽症〜中等症の本態性高血圧症や本態性振戦などの治療に用いられる薬剤で、気管支ぜん息の患者には禁忌である。

  1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
  4(a、d、e)  5(b、c、d)  6(c、d、e)

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問222

調剤を行う際の留意事項に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 配合不可や禁忌の組合せの医薬品が処方された場合には、薬剤師の判断で処方を変更することができる。
 b イソニアジド末やアミノフィリン末の賦形剤にはデンプンを使用する。
 c 歯科で治療中の患者には、腸溶錠を粉砕して散剤として交付できる。
 d 処方薬の在庫がない場合、薬剤師の判断で同一の有効成分を含む他銘柄の医薬品を用いて調剤することができる。

    a b c d
  1 正 正 正 正
  2 正 誤 誤 正
  3 誤 正 正 誤
  4 誤 正 誤 誤
  5 誤 誤 誤 誤

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問223

内用液剤の調剤に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 使用する水は、常水又は精製水である。
 b 秤量の順序は、通常、処方記載の順とするが、事故防止の観点から麻薬は最後に秤量する。
 c 使用頻度の高いものは、予製液を準備しておくが、必ず保存剤を添加しておく。
 d テオフィリンやバルプロ酸ナトリウムのシロップ剤は、通常、他のシロップ剤と配合しない。
 e 固形医薬品は、最後に秤量し、投薬びん中にて溶解させる。

  1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、e)
  4(b、d、e)  5(c、d、e)  

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問224

2歳、男児に対する下記の処方の調剤に関する記述の正誤について、組合せはどれか。

処方1
  ジゴキシン                  0.09 mg(成分量)
   1日2回 朝・夕食後            7日分
処方2
  塩酸シプロヘプタジンシロップ(0.04 %)   1.2 mg(成分量)
  塩酸ブロムヘキシンシロップ(0.08 %)    2.4 mg(成分量)
   1日3回 毎食後              7日分

 a ジゴキシン散(0.1%)を上皿天秤で0.063 g秤量した。
 b ジゴキシンの処方量を0.1%ジゴキシン散で秤量するのは困難なので、ジゴキシンエリキシル(0.005%)を用いて調剤した。
 c 塩酸シプロヘプタジンシロップは、21 mLをメートグラスで秤量した。
 d 塩酸ブロムヘキシンシロップは、2.1 mLをディスペンサーで秤量した。

    a b c d
  1 誤 誤 正 誤
  2 正 誤 正 誤
  3 正 誤 誤 正
  4 誤 正 誤 誤
  5 誤 正 正 正

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問225

向精神薬、覚せい剤原料及び麻薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a トリアゾラム錠を患者から返却されたとき、又は返却を受けたものを廃棄したときは、帳簿を用意し、薬品名、数量、年月日を記録しなければならない。
 b 塩酸セレギリン錠の交付を受けた患者又はその看護にあたる者は、覚せい剤取締法により、第三者に本剤を譲り渡すことを禁じられている。
 c 硫酸モルヒネ徐放錠をかみ砕いたり粉砕して服用した場合、急激な血中濃度の上昇により傾眠や、場合によっては呼吸抑制に至る可能性がある。
 d 在宅医療において自己注射する場合に限り、塩酸モルヒネ注射液をアンプルのまま患者に交付することができる。

  1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
  4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)

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問226

麻薬の調剤に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 入院患者の麻薬処方せんの場合、麻薬施用者が常勤であれば麻薬施用者免許証番号を記載する必要はない。
 b 入院患者の容態の変化に伴い施用されなかった麻薬は、すべて麻薬管理者に返却されなければならない。
 c 調剤ミスにより麻薬が回収不能となった場合、「麻薬事故届」の提出が必要である。
 d 調剤の予備行為として、麻薬を1%、10%に希釈した散剤を調製することは可能である。

    a b c d
  1 誤 誤 誤 正 
  2 誤 誤 正 正
  3 誤 正 正 正
  4 正 正 誤 誤
  5 正 誤 誤 誤

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問227

輸液療法に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a Total parenteral nutrition(TPN)基本液への脂肪乳剤の配合は好ましくない。
 b 肝不全患者には、分岐鎖アミノ酸を多く含む輸液が有用である。
 c 代謝性アシドーシスとは、炭酸ガス分圧の上昇により、血漿pHが低下した状態をいう。
 d TPNを長期間施行すると、カテーテル感染に伴う血栓性静脈炎が起こりやすくなる。
 e 乳酸リンゲル液は、細胞外液の補給・補正に加えて代謝性アシドーシス改善作用も有する。 

    a b c d e
  1 誤 正 誤 正 正
  2 正 誤 正 誤 誤
  3 正 正 誤 正 正
  4 誤 誤 正 誤 正 
  5 正 正 誤 正 誤

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問228

注射剤の溶解、混合に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a シスプラチン注射液の希釈には、Cl-を含まない5%ブドウ糖注射液を用いる。
 b ワンポイントカットアンプルをカットする場合、アンプル技部のマークを手前にして反対方向に折り取る。
 c 用時溶解のタンパク質やポリペプチド製剤は、激しく撹拌して溶解する。
 d 塩化カリウム注射液は、K+濃度が40 Eq/L以下となるよう希釈し、20 mEq/hrを超えない速度で点滴静注する。

  1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
  4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)

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問229

患者インタビューに基づく薬剤師の対応に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a カプトプリル服用中の患者から咳が出るとの訴えがあったので、薬剤師の判断で服薬を中止して様子を見るよう伝えた。
 b 塩酸タムスロシンが初めて処方された患者に対し、めまいや立ちくらみを起こすことがあるので車の運転に注意するよう伝えた。
 c セント・ジョーンズ・ワート(西洋オトギリソウ)を使用してみたいという患者に、服用中のリトナビルの作用が減弱する可能性があるので勝手に使用しないよう伝えた。
 d 鉄剤の服用を開始した患者から便が黒くなったとの訴えがあったので、薬剤師の判断で服薬を中止するように伝えた。
 e 40歳、1日20本以上の喫煙習慣のある女性患者から避妊法につき相談を受けたので、低用量ピルの使用を勧めた。

  1(a、b)  2(a、e)  3(b、c)
  4(b、e)  5(c、d)  6(d、e)

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問230

医薬品と日常生活上の注意に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a

ボクリボース

-------

お腹が張ったりおならが増加したりします。

b

リファンピシン

-------

尿、睡液、汗、涙液が橙赤色に着色します。

c

ワルファリンカリウム

-------

ビタミンEを多く含んでいる食品を一度に大量に食べないで下さい。

d

ニフェジピン

-------

降圧作用に基づくめまい、ふらつきが現れることがあるので注意して下さい。

e

グリクラジド

-------

食事をみだりに減じたり、抜いたりすると低血糖を引き起こしやすいので、注意して下さい。


    a b c d e
  1 正 誤 正 誤 正
  2 誤 正 誤 正 誤
  3 正 正 誤 正 正
  4 誤 誤 正 正 誤
  5 正 正 誤 誤 正

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問231

入院患者への服薬指導に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

 a 薬剤管理指導料を請求した場合、当該患者への服薬指導の内容は、薬剤管理指導記録に記載し、最低2年間保存する義務がある。
 b 薬剤管理指導を行った場合、必要に応じ、その要点を医師に文書で提供する。
 c 小児や精神障害者の家族に服薬指導を行っても、薬剤管理指導料は請求できない。
 d 個々の患者に対して適切な服薬指導を行うためには、まず、対象患者の情報を収集する。
 e 患者の服薬コンプライアンスは、治療に大きく影響するため、確認すべき事項である。

  1(a、b、c)  2(a、c、e)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)  

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問232

臨床研究に関する情報をエビデンスレベル(科学的根拠の水準)の高い順に不等号(>)で並べると、正しいものはどれか。
 a コホート研究
 b 無作為化比較試験
 c 無作為化比較試験のメタアナリシス
 d 症例対照研究

  1 a > b > c > d       2 a > c > b > d
  3 b > c > d > a       4 b > a > d > c
  5 c > a > b > d       6 c > b > a > d
  7 d > a > b > c       8 d > c > b > a

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問233

医薬品情報に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 医薬品の鑑別依頼への対応は、能動的医薬品情報提供活動の一つである。
 b 添付文書とインタビューフォームの記載項目は同一である。
 c 学位論文は、医薬品情報の一次資料に該当する。
 d 日本標準商品分類番号は、医薬品の薬理作用や薬効の概略を把握するのに有用である。
 e 医薬品安全対策情報(Drug Safety Update)は、極めて緊急性の高い情報である。

  1(a、d)  2(a、e)  3(b、c)  4(b、e)  5(c、d)

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問234

次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 気密容器とは、通常の取扱い保存状態において、気体及び微生物が侵入する恐れのない容器をいう。
 b 消毒薬として広く用いられているグルタラールは、点眼剤の保存剤としても用いることができる。
 c 放射性医薬品は、物質量としては極めて微量であるので、放射化学的手法で確認・純度・定量等の試験を行う。
 d 新鮮凍結人血漿は、-20℃以下で保存し、その有効期間は採血後6ヶ月である。
 e 血液製剤を使用した場合、使用した血液製剤のロット番号を含む患者ごとの使用記録を、少なくとも20年間保管することが義務付けられている。

  1(a、b)  2(a、c)  3(b、c)
  4(b、d)  5(c、e)  6(d、e)

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問235

グルコン酸クロルヘキシジン液は、手指・皮膚の消毒には通常0.1 w/v%水溶液を用いるが、汚染時には0.5 w/v%水溶液が用いられる。グルコン酸クロルヘキシジンを20 w/v%含有する溶液から、0.1 w/v%水溶液500 mL及び0.5 w/v%水溶液200 mLを調製するには、20 w/v%溶液が合計何mL必要か。

  1 2.5  2 5  3 7.5  4 10  5 15

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問236

次の症例に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
[症例]
65歳、高脂血症の女性に対し、ベザフィブラート(1日400 mg)の投与を開始したところ、8日目に全身倦怠感が発現したため、本剤の投与を中止した。更に、2日後にはクレアチンキナーゼ(CK)値が 19,350 IU/Lと上昇していた。そこで精査のため入院させて経過を観察したところ、13日後に回復し(CK値60 IU/L)、退院となった。

 a これらの症状から横紋筋融解症が疑われる。
 b これらの症状は、腎機能障害を有する患者にベザフィブラートを投与した場合に発現しやすい。
 c これらの症状は、血中・尿中ミオグロビンの上昇を伴うケースが多い。
 d これらの症状は、シンバスタチンでも起きることがある。

    a b c d
  1 正 正 正 正
  2 正 正 誤 正
  3 正 誤 正 誤
  4 誤 正 正 誤
  5 正 誤 誤 正
  6 誤 正 誤 正

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問237

Total parenteral nutrition(TPN)輸液の調製において、ブドウ糖含有率30%の基本液(1,200 mL)に、アミノ酸含有率10 %の総合アミノ酸製剤(1バッグ、200 mL)を3バッグ、さらに高カロリー輸液用微量元素製剤(1アンプル、2 mL)、総合ビタミン剤(1バイアル、5 mL)をクリーンベンチ内で混合した。このTPN輸液の全カロリー量として最も近い数値はどれか。

  1  500 kcal    2 700 kca1   3 1,000 kcal
  4 1,500 kcal   5 1,700 kca1

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問238

問238-240
65歳、男性、3年前より循環器内科を受診し、処方Aの薬剤を服用してきた。2週間ほど前から四肢の脱力を感じるようになったため来院した。下痢や嘔吐はなく、検査結果は次の通りであった。
 脈拍 66/分、不整脈なし、血圧 138/90 mmHg、血清クレアチニン 1.1 mg/dL、空腹時血糖値 100 mg/dL、アルブミン 4.1 g/dL、Na 141 mEq/L、K 2.8 mEq/L、Cl 102 mEq/L、Ca 9.1 mg/dL
 その結果、主治医は処方Bを追加し、処方Aを変更して処方Cとする旨説明した上で、2週間後の再診を求めた。
 この臨床例に関する以下の問いに答えよ。

 処方A
 トリクロルメチアジド錠2 mg      2錠
 ベシル酸アムロジピン錠2.5 mg     1錠
   1日1回 朝食後         30日分

 処方B
 塩化カリウム徐放錠600 mg      4錠
   1日2回 朝夕食後       14日分

 処方C
 ベシル酸アムロジピン錠2.5 mg    1錠
 カンデサルタンシレキセチル錠12 mg  1錠
   1日1回 朝食後        14日分

問238
処方の変更もしくは追加の理由として、正しいものを選べ。
 1 腎機能低下を改善するために、処方Aから処方Cに変更された。
 2 肝機能低下を改善するために、処方Aから処方Cに変更された。
 3 高カルシウム血症を改善するために、処方Aから処方Cに変更された。
 4 糖尿病の悪化を避けるために、処方Bが追加された。
 5 四肢の脱力感を改善するために、処方Bが追加された。

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問239

処方Bに関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 塩化カリウム徐放錠の用量を14日分としたのは、保険医療で2週間を超えた長期投与が認められていないからである。
 b 塩化カリウム徐放錠は、噛まずに多めの水で服用することを患者に説明する必要がある。
 c 塩化カリウム徐放錠は、大きな錠剤なので噛み砕いて服用するか錠剤が溶けてなくなるまで口中に含んでいることを患者に説明する必要がある。
 d 塩化カリウム徐放錠は、ワックスマトリックス型の錠剤なので有効成分放出後の殻錠が糞中に排出されることを患者に説明する必要がある。

    a b c d
  1 誤 正 誤 正
  2 正 正 誤 正
  3 誤 誤 正 正
  4 正 正 誤 誤
  5 正 誤 正 誤

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問240

処方B及びCの疑義照会に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 塩化カリウム徐放錠とカンデサルタンシレキセチルは、併用により高カリウム血症が現れることがあるので処方確認のため照会した。
 b ベシル酸アムロジピンとカンデサルタンシレキセチルの併用は、血清カリウム値の低下を増強するので併用禁忌であると照会した。
 c カンデサルタンシレキセチルは、副作用として空咳が出ることがあると患者に伝えてよいか照会した。
 d ベシル酸アムロジピンとカンデサルタンシレキセチルは、併用により降圧作用が増強するので、カンデサルタンシレキセチルはより少量から開始すべきではないかと照会した。

  1(a、c)  2(a、d)  3(b、c)  4(b、d)  5(c、d)

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