第85回薬剤師国家試験抜粋(平成12年3月)

  薬事関係法規及び薬事関係制度(問101〜問120)


問101.薬剤師に調剤過誤があった場合に問われる損害賠償責任に関する正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 民法に基づく不法行為責任
 b 民法に基づく債務不履行責任
 c 製造物責任法に基づく欠陥責任

    a b c
  1 正 正 正  
  2 正 正 誤  
  3 正 誤 正  
  4 正 誤 誤  
  5 誤 正 正  
  6 誤 正 誤 
  7 誤 誤 正
 
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問102.医療経済に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 国民医療費には正常な妊娠や分娩等に要する費用は含まない。
 b 最近の国民医療費に占める老人医療費の割合は、30%を超えている。
 c 平成9年度の国民1人当たりの国民医療費の額は、15万円に達していない。
 d 医療費に占める薬剤比率は4割台を維持している。

  1 (a, b)   2 (a c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問103.医薬分業に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 医薬分業率は、全国平均で20%を超えたところで頭打ちとなっている。
 b 医療機関と薬局の連係を密にするために、医療機関が薬局を開設することが認められている。
 c 医薬分業により、薬物療法における安全性の向上が期待できる。
 d 医薬分業は、情報開示の要請に合致している。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問104.公費負担医療制度及び国民健康保険に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 1 公費負担医療制度の実施主体は、国に限られる。
 2 公費負担医療制度の財源は、租税と保険料である。
 3 国民健康保険の保険者は、市町村に限られる。
 4 生活保護法に基づく医療扶助は、公費負担医療制度の一つである。
 5 市町村の住民は、任意に国民健康保険に加入できる。

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問105次の記述は、薬剤師法の規定である。[  ] の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
 薬剤師は、調剤、医薬品の[ a ] その他[ b ] 衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。

     a  b
  1 製造 薬事
  2 製造 保険
  3 販売 薬事
  4 販売 保健
  5 供給 薬事
  6 供給 保健 

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問106.次の記述のうち、薬剤師法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
 a 薬剤師は、薬局に調剤録を備えなければならない。
 b 薬剤師は、処方せんが調剤済みとならなかったときは、調剤録に患者の氏名等厚生省令で定める事項を記入しなければならない。
  c薬剤師は、調剤済みとなった処方せんを、調剤済みとなった日から3年間、保存しなければならない。
 d 薬剤師は、処方せん記載の医薬品が日本薬局方に収載されている場合は、処方せんを交付した医師の同意を得ることなく、剤形を変更して調剤することができる。
 e 薬剤師は、調剤済みとなった処方せんに、調剤済みの旨、調剤年月日、その他厚生省令で定める事項を記入し、かつ、記名押印し、又は署名しなければならない。

  1 (a, b)   2 (a, c)   3 (b, d)   4 (b, e)   5 (d, e)   

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問107.災害により、A薬剤師が開設する薬局が崩壊したので、近くに仮設建物を設けた。
 Aの行動に関する次の記述のうち、薬事関係法規の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
 a 開設の許可を得ることなく、調剤を開始した。
 b 処方せんを交付した医師と連絡がとれなかったので、処方せん中の疑義を確認せずに調剤した。
 c 処方せん記載の医薬品がなく、急を要したので、Aの判断で処方せん記載と異なる医薬品に変更して調剤した。
 d Aは過労に陥り、医師から安静にするようにいわれたため、調剤を拒否した。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問108.次の記述は、薬事法の規定である。[  ] の中に入れるべき字句の正しいものはどれか。
この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療用具の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、医療上特にその必要性が高い医薬品及び医療用具の[  ] の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。

  1 普及   2 適正使用   3 治験   4 試験研究   5 研究開発

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問109.次の記述のうち、薬事法の規定に照らし、正しいものはどれか。
 1 医薬品製造業の許可を受けた者であれば、医薬部外品又は化粧品を業として製造することができる。
 2 医薬品製造業の許可は、その品目に関する製造承認がある限り、更新の手続は必要としない。
 3 承認申請された医薬品が医療上特にその必要性が高いと認められる場合には、厚生大臣は、他の医薬品に優先して当該医薬品の審査を行うことができる。
 4 医薬品製造業の許可を得ている事業所にあっては、すべての医薬品について医薬品販売業の許可を得ることなく、業として販売することができる。
 5 1〜4はすべて誤り。

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問110.隣家の高校生より、劇薬である日本薬局方ホルマリンを20 mL購入したい旨求められた。次の記述の正誤について、薬事法の規定に照らし、薬局開設者の取扱いとして正しい組合せはどれか。
 a 500 mL入包装しかなかったので、開封して分割販売することは、法令で禁じられているとして販売を拒否した。
 b 譲受人の年齢が16歳であったので、交付の制限に該当するとして販売を拒否した。
 c 法令で定められた事項が記載され、譲受人の署名のある文書の提出を受けた後販売した。
 d 日頃、顔見知りの者であったので、文書の交付を受けず販売した。

     a b c d
  1 正 正 正 正 
  2 正 誤 誤 正 
  3 誤 正 正 誤 
  4 誤 誤 正 誤 
  5 誤 誤 誤 誤

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問111.医薬品の安全性情報の収集、伝達に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 市販後調査の目的で臨床試験が実施される場合は、すでにそれが承認されている医薬品について行われることから、医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)は適用されない。
 b 医薬品の製造業者又は輸入販売業者は、その製造し、又は輸入した医薬品の副作用によるものと疑われる症例等の発生があった場合には、定められた事項を厚生大臣に報告する義務がある。
 c 医薬品等安全性情報報告制度は、すべての医療機関及び薬局から、医薬品の副作用等の報告を厚生省が直接受ける制度である。
 d 薬局開設者は、医薬品製造業者及び輸入販売業者の行う適正使用のために必要な情報の収集に協力するよう努める義務がある。

     a b c d
  1 誤 正 正 正 
  2 誤 正 正 誤  
  3 正 正 誤 正 
  4 正 誤 正 誤 
  5 正 誤 誤 正

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問112.次の記述のうち、薬事法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
 a 薬事法に違反した薬局開設者について、厚生大臣がその許可を取り消すこと。
 b 医薬品による保健衛生上の危害の発生を防止するため必要があると認めるときに、薬事監視員がその販売の一時停止を決定すること。
 c 薬局において薬事に関する実務に従事する薬剤師の員数が厚生省令で定める基準に達しなくなった場合に、都道府県知事が増員を命ずること。
 d 再審査の対象となる医薬品が承認拒絶事由に該当するに至ったと認めるときに、厚生大臣がその承認を取り消すこと。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問113.次の記述のうち、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(以下「機構」という。) 法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
 a 機構法にいう「許可医薬品」とは、薬事法に基づく許可を受けて製造又は輸入されたすべての医薬品である。
 b 機構への救済給付の申請は、当該医薬品の副作用を認定した医師を通じて行う。
 c 医薬品の副作用であっても、外来で治療できる程度の軽微なものは救済給付の対象とならない。
 d 薬剤師の調剤過誤により発生した医薬品による健康被害は、機構法に基づく救済給付の対象とならない。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問114.次の記述のうち、麻薬及び向精神薬取締法の規定に照らし、正しいものはどれか。
 1 日本薬局方収載のリン酸コデイン10倍散は、家庭麻薬に該当する。
 2 麻薬小売業者とは、都道府県知事の免許を受けて麻薬を麻薬診療施設に小売することを業とする者をいう。
 3 麻薬を処方せんにより調剤する薬剤師は、麻薬施用者として都道府県知事の免許を受けなければならない。
 4 麻薬小売業者は、調剤された麻薬を廃棄しようとするときは、あらかじめ、その廃棄しようとする麻薬の品名及び数量並びに廃棄の方法について都道府県知事の許可を受けなければならない。
 5 麻薬製造業者は、麻薬を譲り渡す場合には、厚生大臣の許可を受けて譲り渡す場合を除いて、譲受人との間で、厚生省令で定められた譲渡証と譲受証を交付し合わなければならない。

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問115.次の記述のうち、覚せい剤取締法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
 a 法に定める場合のほか、何人も覚せい剤原料を所持してほならない。
 b 薬局に勤務する薬剤師は、覚せい剤を調剤する場合、医師が交付した覚せい剤処方せんに基づかなければならない。
 c 覚せい剤原料製造業者は、その製造した覚せい剤原料を譲り渡すときは、厚生省令で定める容器に納め、かつ、政府発行の証紙で封を施さなければならない。
 d 薬局開設者は、所在地の都道府県知事に届け出ることなく、所有する覚せい剤原料を廃棄することができる。
 e 薬局開設者は、その所有する覚せい剤原料が喪失、盗取、所在不明となったときは、すみやかに、所在地の都道府県知事に届け出なければならない。

  1 (a, b)   2 (a,e)    3 (b, c)
  4 (b, e)   5 (c,d)    6 (d, e) 

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問116.次の記述のうち、毒物及び劇物取締法の規定に照らし、正しいものはどれか。
 1 毒物又は劇物の製造業の登録を受けている者は、毒物又は劇物の販売業の登録を受けずにすべての毒物又は劇物を業として販売することができる。
 2 特定毒物の容器及び被包には、「特定毒物」の文字が記載されていなければならない。
 3 毒物劇物営業者は、その取扱いにかかる劇物が漏れ、不特定又は多数の者について保健衛生上の危害が生ずるおそれがあるときは、直ちに、その旨を保健所、警察署又は消防機関に届け出るとともに、必要な応急の措置を講じなければならない。
 4 シンナー及び接着剤は、すべて、興奮、幻覚又は麻酔の作用を有するものとしてみだりに摂取し又は吸収してはならない旨の規制がなされている。
 5 シアン化ナトリウムを業務上使用する者は、すべて、都道府県知事に届け出なければならない。

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問117.次の記述の正誤について、毒物及び劇物取締法の規定に照らし、正しい組合せはどれか。
 a 薬局開設者は、都道府県知事より毒物又は劇物の販売業の登録を受けることなく、毒物又は劇物を販売することができる。
 b 学術研究上特定毒物を製造し、又は使用することを必要とする薬剤師は、都道府県知事の許可を受けることなく特定毒物研究者になることができる。
 c 薬局及び医薬品の一般販売業の管理薬剤師は、従事する薬局等の毒物劇物取扱責任者を兼務することはできない。
 d 毒物又は劇物である有機りん化合物の製剤について、表示すべき解毒剤の名称はPAMの製剤及び硫酸アトロピンの製剤である。

    a b c d
  1 誤 誤 誤 正  
  2 誤 正 誤 誤  
  3 正 誤 正 正
  4 誤 正 正 誤 
  5 正 誤 正 誤  

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問118.次の記述のうち、医療法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
 a 診療所では、患者を入院収容して診療することはできない。
 b 特定機能病院に置く医薬品情報管理室とは、医薬品に関する情報の収集、分類、評価及び提供を行うための室をいう。
 c 病院又は医師が常時3人以上勤務する診療所には、原則として、専任の薬剤師を置かなければならない。
 d 入院患者数及び外来患者処方せん数が同じであれば、病院の機能にかかわらず、置くべき薬剤師の員数は同一である。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問119.医療保険制度に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a わが国の医療保険制度は、主として出来高払い制度を採用しており、これが医療費増大の要因の一つであるといわれている。
 b わが国の保険給付は、すべて現物給付である。
 c 健康保険法の被保険者(本人)と被扶養者(家族)に対する療養の給付の内容が同じであれば、それぞれの一部負担額も同じである。
 d 社会保険診療報酬支払基金の主たる業務は、保険医療機関(又は保険薬局)から提出される診療(又は調剤)報酬請求書の審査及び支払を行うことである。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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問120.次の記述のうち、健康保険の取扱いとして、正しいものの組合せはどれか。
 a 保険薬剤師の業務には、在宅患者を訪問し、服薬指導する業務もある。
 b 保険薬局における薬剤師の技術料は、原則として、保険医療機関における薬剤師の技術料と同一である。
 c 保険薬局においては、インスリン製剤など特定の注射薬について、処方せんに基づく調剤を行うことができる。
 d 自己治療のため保険薬局で購入した医薬品は、原則として、保険給付の対象として認められる。

  1 (a, b)   2 (a,c)    3 (a, d)
  4 (b, c)   5 (b,d)    6 (c, d)

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