第80回薬剤師国家試験抜粋(平成7年4月)

       薬剤学(実地)(問151〜問185)


本能性高血圧症,うっ血性心不全の患者Aさん(70歳・女性)が肩から上肢にかけての痛みと胸痛を訴えて緊急入院した.痛みの訴えとともに頻脈が出 現していることが判明した. その時点における処方を以下に示す.

 処方 ジゴキシン錠(0.25mg)   3錠  1日3回,  毎食後服用  14日分        ヒドロクロロチアジド錠  2錠  1日2回,  朝昼食後服用 14日分
            (25 mg)
    プロプラノロールカプセル 2カプ 1日2回,  朝夕食後服用 14日分
            (60 mg)   セル        
     ジアゼパム錠(2mg)    3錠  1日3回,  毎食後服用  14日分
 
 次の各問(問151〜問152)に答えよ.
  
問151.Aさんの処方内容の疑義についての,処方医への次の問い合わせのうち正し
いものはどれか.
 
 1.ジゴキシンの1日の維持用量が過量である.
 2.プロプラノロールは徐法性製剤がないので,1日3回投与が必要である.
 3.プロプラノロールには本態性高血圧症に適応がない.
 4.ヒドロクロロチアジドは65歳以上の高齢者には投与禁忌である.
 5.ジアゼパムは通常,食前に服用させる.
 
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問152.Aさんの頻脈が,チアジド系利尿薬とジゴキシン併用により引き起こされる 可能性の高い不整脈である場合,臨床生化学検査で次のどの所見が確認される可能性が高 いか.    1.低カリウム血症    2.高マグネシウム血症    3.貧血   4.高血糖        5.高ビリルビン血症    <解答>へ・ <解説>へ
問153.次の処方の内容に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか.    処方 トルブタミド錠(250 mg) 1錠 1日1回,朝食後服用  14日分     ニフェジピン錠(20 mg) 2錠 1日2回,朝夕食後服用 14日分     アラセプリル錠(25 mg) 3錠 1日3回,毎食後服用  14日分    a.糖尿病と高血圧を合併している症例であると推察できる.  b.低血糖により脱力感や発汗などを起こす可能性があるので,その対策として,角    砂糖などの常時携帯を指導する.  c.ニフェジピン,アラセプリンによりめまい,ふらつきが現れることがあるので,    高所作業,車の運転など危険を伴う作業には注意するよう指導する.  d.ニフェジピンの服用を急に中止した場合には症状が悪化することがあるので,医    師の指導なしに服薬を中止しないよう注意する.          a b c d      1  正 誤 誤 正      2  誤 誤 正 誤      3  誤 正 誤 正      4  正 正 誤 誤      5  正 正 正 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問154.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問155.    <解答>へ・ <解説>へ 
問156.     <解答>へ・ <解説>へ
 
問157.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問158.次の医薬品のうち配合変化を生じるので溶解剤として生理食塩水を用いては ならないものはどれか.     1.フルコナゾール    2.セフメタゾールナトリウム   3.ファモチジン   4.アムホテリシンB   5.塩酸バンコマイシン    <解答>へ・ <解説>へ
 
問159.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問160.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問161.次の処方のうち,組合せ水剤としなければならない処方例の正しいものの組 合せはどれか.    a.処方 フェノバルビタールエリキシル        6 ml       d-マレイン酸クロルフェニラミンシロップ   5 ml       塩酸ブロムヘキシンシロップ         6 ml  b.処方 炭酸水素ナトリウム             3 g       アヘンチンキ                1 ml       精製水             全量    100 ml  c.処方 臭化水素酸デキストロメトルファン      0.06 g       ブロチンR液(桜皮エキス製剤)       10 ml       単シロップ                 5 ml       精製水             全量    100 ml  d.処方 塩酸ブロムヘキシンシロップ         5 ml       塩化リゾチームシロップ           5 ml     1(a,b)  2(a,c)  3(a,d)  4(b,c)  5(b,d)   6(c,d)    <解答>へ・ <解説>へ
 
問162.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問163.ドライシロップ剤に関する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.    a.本剤は,小児用のぜん息治療薬や解熱鎮痛薬に適用されている剤形で,市販製剤    としてテオフィリンのドライシロップ剤がある.  b.本剤の調剤にあたって懸濁液剤とするとき,よく懸濁させてから交付する.  c.1週間分までの処方では水剤として交付し,それ以上の日数分の処方では,用時    溶解または懸濁して用いる製剤として散剤付水剤にするとよい.  d.本剤は,一般に吸湿性で,保存時に力価の低下するおそれがあるため,分包して    投与する場合には,薬剤を気密性の高い容器に入れて保管するよう患者に指示す    ることが必要である.          a b c d      1  正 正 正 誤      2  正 誤 誤 誤      3  正 誤 誤 正      4  誤 正 正 正      5  誤 正 誤 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問164.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問165.     <解答>へ・ <解説>へ
 
問166.     <解答>へ・ <解説>へ
 
問167.    <解答>へ・ <解説>へ 
問168.薬物相互作用に関する次の記述のうち,薬物動態学的相互作用(pharmaco- kinetic drug interaction) に属さないものはどれか.    1.炭酸水素ナトリウムの投与によりアンフェタミンの尿細管再吸収が促進され,血    中アンフェタミン濃度が高く保たれた.  2.フルオロウラシル系抗腫瘍剤と抗ウイルス剤ソリブジンとの併用により,重篤な    血液障害が発現した.  3.定常状態に達したジギトキシンの血中濃度はフェノバルビタールの併用により低    くなった.  4.テトラサイクリン系抗生物質の胃腸管吸収はカルシウムやマグネシウムを含む制    酸剤の併用により阻害された.   5.スピロノラクトンの降圧作用は,エナラプリルの併用により増強した.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問169.次の医薬品のうち,金属カチオンを含む制酸剤と同時服用するとバイオアベ イラビリティが大きく低下することがあるものはどれか.      1.セファクロル     2.ノルフロキサシン    3.テオフィリン     4.オメプラゾール    5.シメチジン    <解答>へ・ <解説>へ
 
問170.薬物相互作用に関する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.    a.エノキサシンは,フェンブフェンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDS)の    併用によって中枢性けいれんを起こすことがある.  b.ニフェジピンは,ジゴキシンの全身クリアランスを減少させて血中濃度を上昇さ    せることがある.  c.シメチジンは,テオフィリンの尿細管分泌を阻害するため,テオフィリンの血中    濃度を上昇させ,中毒症状を発現させることがある.          a b c      1  正 正 正     2  正 正 誤      3  正 誤 正      4  誤 正 正      5  誤 誤 誤    <解答>へ・ <解説>へ
 
問171.医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.    a.トリアゾラムを投与すると一過性の記憶障害がおこることがある.  b.硫酸モルヒネの投与により便秘がおこることがある.  c.1-メチルテトラゾリルチオメチル基を有するセフェム系抗生剤の投与中,アル    コール飲料摂取によりジスルフィラム様症状を示すことがある.  d.シメチジン投与により緑内障が悪化することがある.          a b c d      1  正 正 誤 正      2  誤 誤 正 正      3  正 誤 正 正      4  正 正 正 誤      5  誤 正 正 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問172.次の薬物のうち,妊婦への投与が禁忌とされているものの正しい組合せはど れか.    a.ワルファリンカリウム  b.トリメタジオン  c.アンピシリン  d.ヒドロクロロチアジド     1(a,b)  2(a,c)  3(a,d)  4(b,c)  5(b,d)    <解答>へ・ <解説>へ
 
問173.血液凝固阻止剤(抗凝血剤)に関する次の記述の正誤について,正しい組合 せはどれか.    a.ワルファリンカリウムの過量投与による出血にはフィトナジオンが有効である.  b.ヘパリンナトリウムの作用を中和するのに硫酸プロタミンを用いる.  c.クエン酸ナトリウムによるクエン酸中毒にはグルコン酸カルシウムを用いる.  d.ウロキナーゼはフィブリンと直接強い親和性があり,過量投与でも出血きたさな    い.          a b c d      1  正 正 正 正      2  誤 正 誤 正      3  正 正 正 誤      4  正 誤 正 誤      5  誤 誤 誤 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問174.下記の構造式で示される医薬品に関する次の記述の正誤について,正しい組 合せはどれか.    a.3-hydroxymethylglutaryl coenzyme A (HMG-CoA)還元酵素を阻害することによ    りコレステロール生合成阻害作用を示す.  b.アンギオテンシン変換酵素を阻害することにより血圧降下作用を示す.  c.めまいなどをおこすことがあるので服用中は,自動車の運転などに注意する.  d.白血球減少などの血液障害をおこすことがある.          a b c d      1  正 誤 誤 正     2  誤 正 誤 正      3  誤 誤 正 誤     4  正 正 誤 誤      5  誤 正 正 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問175.血中濃度のモニタリングが望まれる次の薬物の特徴に関する記述の正誤につ いて,正しい組合せはどれか.    a.フェニトインはてんかん治療に用いられ,繰り返し投与時,投与量と定常状態に    おける平均血中濃度は比例しないことがある.  b.ジゴキシンはうっ血性心不全治療に用いられるが,中毒症状として,不整脈が現    れることがある.  c.ストレプトマイシンは結核症に用いられる抗生剤で,重篤な聴器毒性を発現しや    すい.  d.テオフィリンは気管支ぜん息治療に用いられ,重篤な腎毒性を発現しやすい.          a b c d      1  誤 誤 誤 正      2  誤 正 正 誤      3  正 正 正 誤      4  正 誤 正 正      5  正 正 誤 誤    <解答>へ・ <解説>へ
 
問176.高齢者の生理的変化を薬物動態に関する次の記述の正誤について,正しい組 合せはどれか.    a.一般に高齢者では加齢に伴う糸球体ろ過速度(GFR)の低下および腎血液量の低    下が起こる.  b.総水分量,細胞外液量は加齢によってほとんど変化しないので,体液量に薬物血    中濃度への影響は少ない.  c.一般に高齢者では肝臓における薬物代謝機能が低下するが,その低下には個体間    に大きな差が認められる.  d.血漿アルブミン値は加齢によってほとんど変化しないので,薬物のたん白質結合    への影響は少ない.          a b c d      1  正 正 正 誤      2  正 誤 正 正      3  正 誤 正 誤     4  誤 正 正 正      5  正 正 誤 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問177.次の医薬品のうち,高齢者への投与に際し,制限量(薬用量の上限)が設定 されているものはどれか.     1.フルニトラゼパム      2.シメチジン      3.ニフェジピン    4.ベンジルペニシリンカリウム 5.プラバスタチンナトリウム    <解答>へ・ <解説>へ
 
問178.体重60kgの上気道炎患者に塩酸セフメノキシムを1g/hrの速度で定速 静脈内投与した.この抗生剤の生物学的半減期が1時間であり,分布容量が0.25 l/kg であるとき,定常状態における血漿中濃度(μg/ml)に近い値はどれか.ただし, loge2=0.69であり,この薬物の動態は線形1-コンパートメントモデルに従うものと する.     1.45   2.60   3.100   4.150   5.200    <解答>へ・ <解説>へ
 
問179.ある患者にジゴキシン錠を単独投与したときと,硫酸キニジン錠を同時投与 したときのジゴキシンの薬物動態パラメータとして次の表に示すような値が得られた. この結果に対する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.            バイオア  全身クリ  胃クリア  分布容積  血漿たん          ベイラビ  アランス  ランス   l      白非結合          リティ   ml/min   ml/min         率    ジゴキシン錠単 0.75  140   101   500   0.77  独投与  ジゴキシン錠と  硫酸キニジン錠 0.75  72    51    240   0.79  の同時投与    a.キニジンはジゴキシンの分布容積を減少させているが,血漿たん白非結合分布を    変化させていないので,ジゴキシンの組織結合を減少させたと推測される.  b.キニジンはジゴキシンの分布容積も全身クリアランスも約50%減少させているの    で,ジゴキシンの生物学的半減期に影響を与えないと推測される.  c.ジゴキシンの腎尿細管からの分泌をキニジンが阻害している可能性が考えられる.          a b c      1  正 誤 正      2  正 正 正      3  正 正 誤      4  誤 誤 正      5  誤 正 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問180.投与部位から完全に吸収され,下記のモデルに従って消失することだけがわ かっている薬物の速度論パラメータを決定するため,150 mgを投与後,尿中累積総排泄量 を測定してシグママイナスプロットを行った.下のグラフはその結果である.  次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.    a.図中の直線部分の半減期が4 hrであるから,ke=0.693/4=0.173 (hr-1)である.  b.時間t=0のシグママイナス値は100 mgであるから,ke/( ke+km ) =100/150で    ある.  c.図中の直線部分を外挿した直線のタテ軸の切片は200 mgであるが,この値を用い    てもKaを求めることはできない.          a b c      1  正 正 正      2  正 正 誤      3  誤 正 正      4  誤 正 誤      5  誤 誤 誤     <解答>へ・ <解説>へ
 
問181.次の処方により調剤を行った,薬物の交付に際して行う患者への服薬指導と して正しいものはどれか.    処方 @.アセタゾラミド錠(250 mg) 2錠 1日2回,朝昼食後服用 7日分     A.センノシド錠(12 mg)   2錠 1日1回,就寝前服用  7日分    1.@とAを服用することにより尿が赤色を帯びることがあるが,心配ない旨を説明    した.  2.@とAを服用することにより尿が黄色から緑色を帯びることがあるが,心配ない    旨を説明した.  3.@を服用すると興奮することがあるので,注意するように説明した.  4.Aは催眠薬なので寝る直前に服用するように説明した.  5.@は昼食後服用しても夕食後服用してもどちらでもよい旨説明した.    <解答>へ・ <解説>へ
 
問182.次の薬剤の交付に際して行った服薬指導の正誤について,正しい組合せはど れか.   薬剤           服薬指導  a.リファンピシン     尿が赤から橙に着色することがあります.  b.ヒドロクロロチアジド  過度の日光を浴びると皮膚炎をおこすことがあります                ので注意してください.  c.グリベンクラミド    危険な低血糖症をおこすことがありますから,予防と                処置法に十分注意してください.  d.インドメタシン     必ず空腹時に服用してください.  e.トリアゾラム      服用中はお酒を飲まないでください.          a b c d e     1  正 正 誤 正 誤     2  誤 正 正 誤 正     3  誤 誤 正 正 誤     4  正 正 正 誤 正     5  誤 誤 誤 誤 正    <解答>へ・ <解説>へ
 
問183.厚生省が実験している医薬品副作用モニター制度に関する次の記述の正誤に ついて,正しい組合せはどれか.    a.副作用モニター制度は医療機関で発生した新医薬品の副作用を,毎年まとめて製    薬企業が厚生省に報告する制度である.  b.厚生省が隔月に発行している(医薬品副作用情報)は,医薬品副作用モニター制    度により収集された重要な情報を記載している.  c.医薬品副作用モニター制度により収集された副作用情報の評価は,個々の医療機    関の長に委ねられる.  d.医薬品副作用モニター制度により収集された副作用情報は,WHO国際医薬品モ    ニタリング制度に基づいて,WHOに報告される.          a b c d      1  誤 正 誤 正      2  正 誤 正 誤      3  誤 正 誤 誤      4  正 正 正 誤      5  正 誤 誤 正     <解答>へ・ <解説>へ
 
問184.ニフェジピンを同一量含む2種類の製剤を交差試験法に基づく割りつけに従 って被験者に経口投与し,体内から薬物が完全に消失する時間までの血中濃度―時間曲線 下面積(AUC)を算出した,両製剤のAUC間に有意な差があるかどうかについて検定を行う とき,用いる方法の正しいものは次のどれか.    1.x2検定  2.分散分析  3.回帰分析  4.時系列分析  5.ラテン方格法    <解答>へ・ <解説>へ
 
問185.     <解答>へ・ <解説>へ