第79回薬剤師国家試験抜粋(平成6年4月)

       薬剤学(学説) (問76〜問105)


問76.

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問77.初濃度 10 mg / ml の医薬品A, B の分解過程は,各々下のグラフ I, II で表わされる.初濃度を 5 mg / ml に変えたとき,A の半減期は( a )日,B の半減期は( b ) 日をなる.a, b の値として最も近い数値の組合せはどれか.  ただし,保存条件はすべて同じである.  

       a    b 
     1 2.00   4.25    
     2 2.25   3.50
     3 2.25   3.00    
     4 4.50   3.00
     5 4.50   2.50

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問78.

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問79.反応速度に関する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.ただし, 文中の k は速度定数を表わす.

         k1 
 a.可逆反応 A フ B において,
         k2 
    反応の平衡定数 K が,K = Beq /Aeq と定義されるとき K =   k1  /  k2 で
    表わされる.
    ただし,Aeq , Beq は反応が平衡に達したときの A, B の濃度である.
         k1 
        → B
 b.並発反応 A    において, 
        → C
         k2 
  A に関する微分形速度式は - dA / dt =( k1  + k2  )A =k A で表わされる
    から,B , C の時間 t における濃度は B =  (k1  /  k )A0 (1 - e-kt ),
    C = (k2  /  k )A0 (1 - e-kt )になる.
    ただし,A0 は A の初濃度である.
        k1    k2  
 c.連続反応 A → B → C において,
    B に関する微分形速度式は dB / dt =k1・B -  k2・Cで表される.
 d.基質 S が生成物 P となる過程で酵素 E と基質 S が速やかに複合体を生成する
  反応:
       k1       k3
    E + S フ( E ・S )→ P において,Michaelis-Menten の式は,複合体
         k2 
   ( E ・S )が反応中一定の濃度を保ち,S の濃度よりもきわめて小さいという
    仮定の下で成り立つ.
 
       a b c d 
    1  誤 誤 誤 誤 
    2  正 正 誤 正 
    3  正 誤 正 正 
    4  正 誤 正 誤 
    5  誤 正 誤 正

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問80. 

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問81.

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問82.

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問83.

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問84.

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問85.

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問86.

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問87.

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問88.

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問89.

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問90.

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問91.

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問92.

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問93.次の徐放性製剤に関する記述のうち,誤っているものはどれか.

 1.生物学的半減期の長い薬物は,徐放化により有用性が高まることが多い.
 2.本製剤とする目的の一つに副作用の軽減がある.
 3.血中の治療有効濃度を長時間維持できる.      
 4.服用後錠剤が崩壊し,その結果生ずるか顆粒が徐放性を持つように設計されてい
   るものがある.
 5.錠剤自体が徐放性を持つように設計されているものがある.

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問94.腎臓からの化学物質の排泄は,糸球体でのろ過,尿細管での分泌,尿細管での 再吸収によって支配されており,腎排泄パターンは次の 4 種類に分類される.

 A.主にろ過     B.主にろ過・再吸収    C.主にろ過・分泌  
 D.ろ過・分泌・再吸収
 
 A〜Dそれぞれのパターンで排泄される代表的な化学物質の正しい組合せはどれか.
 【化学物質名】
  a.イヌリン
  b.セファレキシン
  c.パラアミノ馬尿酸
  d.グルコース
 
       A B C D
    1  a c d b
    2  a b d c
    3  a d c b 
    4  d a b c 
    5  d a c b

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問95.消化管吸収に関する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.

 a.リボフラビンの吸収部位は小腸下部に局限されており,食後投与の方が吸収部位
   での滞留時間が短いため吸収が減少する.
 b.アミノグリコシド系抗生物質は,小腸に局在するジペプチド輸送担体を介して吸
   収される.
 c.薬物の多くは有機弱電解質であるため,管腔内で溶解した薬物は,吸収部位の 
   pH によって決まるイオン形の割合と,そのイオン形分子の脂溶性によって吸収
   速度が決定される(pH - 分配仮説).
 d.胆汁酸は界面活性作用を有するため,グリセオフルビンなど水に対して難溶性の
   薬物の溶解を促進させ吸収増大作用を示す.
 
       a b c d 
    1  正 正 正 誤 
    2  正 誤 正 正 
    3  正 誤 誤 正 
    4  誤 正 正 誤 
    5  誤 誤 誤 正 

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問96.薬物の腎排泄に関して,正しい記述はどれか.

 1.フェノールスルホンフタレインの腎クリアランスが 100 ml / min の患者は腎機
   能が正常と推測される.
 2.薬物の糸球体からのろ過速度は,血漿たん白結合率の変化の影響を受けない.
 3.近位尿細管での薬物の再吸収は主として能動輸送によって進行するので,同じ輸
   送系を介して再吸収される薬物を併用した場合,その拮抗的阻害によって薬物の
   尿中排泄速度は低下する.
 4.近位尿細管での薬物の分泌は主として能動輸送によって進行するので,同じ輸送
   系を介して分泌される薬物を併用した場合,その拮抗的阻害によって薬物の尿中
   排泄速度は促進する.
 5.高齢者には腎機能の低下がしばしばみられ,薬物の尿への排泄が抑制されること
   があるので,薬物が長時間体内に滞留する傾向がある.

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問97.

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問98.医薬品の吸収に関する次の記述の正誤について,正しい組合せはどれか.

 a.ヘパリンナトリウムは,消化管からの吸収がよく,錠剤又はカプセル剤として経
   口投与される.
 b.バカンピシリンは,アンピシリンの消化管からの吸収性を増大させるためのプロ
   ドラッグである.
 c.ヒドロクロロチアジドの生物学的利用者率(extent of bioavailability)は,   血中濃度を測定しなくても尿中に排泄される薬物量を測定すれば知ることができ
   る.
 d.プロプラノロールは,吸収されやすいので経口投与でも口腔粘膜投与でも生物学
   的利用率は同じである.
 
       a b c d 
    1  正 正 誤 誤 
    2  誤 正 誤 正  
    3  誤 誤 誤 正  
    4  誤 正 正 誤 
    5  正 誤 正 誤

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問99.ある薬物 100 mg を経口投与し,得られた血漿中薬物濃度及び尿中薬物排泄速 度の時間経過を図に示す.この図から得られる体内動態パラメータを○印で,得られな い体内動態パラメータを×印で示した.正しい組合せはどれか.

    消失半減期  分布容積  全身クリアランス  尿中排泄速度定数
 1.  ○      ×     ×         ×
 2.  ×      ○     ×         ×
 3.  ○      ○     ○         ×
 4.  ×      ×     ○         ○
 5.  ○      ×     ×         ○

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問100.薬物代謝に関する次の記述のうち,正しいものの組合せはどれか.

 a.一つの薬物で薬物代謝酵素に対して誘導作用と阻害作用の両方を示すものがある.
 b.ワルファリン使用中にクロフィブラートを投与すると,出血傾向が見られること
   があるが,これはクロフィブラートによるワルファリンに対する代謝酵素誘導が
   主な原因である.
 c.新生児の核黄疸治療の目的でフェノバルビタールを投与することがある.これは
   代謝酵素誘導によりグルクロン酸抱合能を増加させようとするものである.
 d.ペニシリンとプロペネシドを併用すると,ペニシリンの血中濃度の低下が遅延す
   るが,これはプロペネシドによりペニシリンの代謝が抑制されるからである.
 e.プリミドンは肝臓で代謝を受け,一部フェノバルビタールを生成する.
 
    1(a,b,c)    2(a,c,d)    3(a,c,e)
    4(a,d,e)    5(b,c,d)    6(b,c,e)
    7(b,d,e)    8(c,d,e)  

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問101..線形 1 - コンパートメントモデルに従って消失する薬物を急速静注し,消 失速度定数 k の推定を試みた.次の方法のうち誤っているものはどれか.

 1.血中濃度が 1/2 になるまでの時間 t1/2 を求め,k = ( ln 2 )/  t1/2 によっ
   て計算した.
 2.血中濃度が 1/10 になるまでの時間t1/10を求め,k = 2.303 /  t1/10 によって
   計算した.
 3.血中濃度の常用対数を時間に対してプロットして得られた直線部分を t = 0 に
   外挿して C0 を求め,血中濃度−時間曲線下面積( AUC )を台形公式によって
   求め,k = C0  / AU C によって計算した.
 4.血中濃度の常用対数を時間に対してプロットし,直線の勾配を求め k = - 勾配 
   / 2.303 によって計算した. 
 5.血中濃度の自然対数を時間に対してプロットし,直線の勾配を求め k = - 勾配
   によって計算した.

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問102.体内からの消失過程が Michaelis-Menten 式で表現できる薬物がある.この 薬物を一定の速度で点滴静注したとき,定常状態の血中薬物濃度( CSS )と投与速度 ( R )の関係は下図のどれか.図の縦軸は CSS,横軸は R を表す.なお,Vmaxを最大 消失速度(単位:薬物量/時間),Km を Michaelis 定数(単位:濃度)とすれば,次 式が成立する.

  R =(Vmax ・ CSS )/(Km + CSS )

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問103.ある薬物を静脈内注射するとき,投与量が D をこえると,その消失過程に 飽和現象が現れる.この薬物の投与量を変化させたとき,血中濃度−時間曲線下面積 ( AUC )と投与量の関係は,下記の図のどれになるか.なお,図の縦軸は AUC,横軸 は投与量を表すものとする.

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問104.60 歳,男性,体重 55 kg のうっ血性心不全患者で,定常状態におけるジゴ キシンの平均血中濃度を 1 ng / ml に保つためのジゴキシンの維持量は次のどれか.

 ただし,ジゴキシンは散剤として投与し,ジゴキシンの全身クリアランスを 100 ml 
/ hr / kg ,生物学的利用率( extent of bioavailability )を 80 % とする.
 
 1. 0.05 mg /day    2. 0.10 mg /day    3. 0.17 mg /day
 4. 1.0 mg  / day    5. 1.7 mg /day

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問105.消化管からの吸収が悪いため,全身作用を目的とする経口投与には用いられ ないもののみの組合せは次のどれか.

 a.アンピシリン    b.硫酸フラジオマイシン   c.セファロリジン
 d.リファンピシン   e.セファレキシン
 
  1(a,b)  2(a,d)  3(b,c)  4(c,d)  5(d,e)

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