死因究明の未来をデザインする。
日本では、死亡者のうちの7人に1人が、死因が明確ではない異状死だと言われています。
そのうち解剖率は約1割。これは世界の先進国のなかで最低の水準です。
殺人、感染症、事故、自殺などで亡くなった人の死因をおろそかにすると、
同じことが周りにいる生きた人間に降りかかってきたり、
遺族にとっては後になって死因に納得がいかず、永遠に思い悩むことがあります。
死因をおろそかにするということは、死者の周りにいる多くの生きてる人々の権利をないがしろにすることなのです。
法医学で死因をはっきりさせることで、その死に予防可能性があるか検証し、あれば予防することができます。
しかし、日本では、死因が特定されていない死体でも、解剖や薬物検査を含めた法医学的検査が
実施されないケースが多くあるのが現状です。
また、生きている人を診察する臨床法医学は、虐待を受けた子どもや DV 被害者の保護に役立ちます。
しかし、日本ではまだその仕組みづくりがなされていません。
GRAY CROSS は、この法医学が置かれている惨状に立ち向かうためのプロジェクトです。
当事者でないとなかなか関心を持たれにくい死因究明の問題に光をあて、
知られていない事実を正しく発信していきます。
死因究明の未来がどうあるべきか議論を重ね、日本人の死生観にフィットする
新しい死因究明の在り方を模索、提案していきます。
死の原因をきちんと特定することは、故人への弔いであり、社会への責任です。
死に対する「グレー」な現状を、許さない。
この思いを、GRAY CROSS のシンボルマークに込めました。
みなさまのご賛同、ご支援を心よりお待ちしています。