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「スコットランドそのまんま紀行」

池田様

先週末にスコットランドから戻りました。あわただしく1週間が過ぎましたが、まだスコットランドの余韻に浸りながらボーッとしています。

行くところ・見るところ・泊まるところすべて感動的でしたので
ご報告させていただきます。

【プロローグ】
関空からJALにて(あのいまいましい)ヒースローまで、
そしてBMIでグラスゴーに到着しました。
実は池田さんの著書「食のリスクを問いなおす」を雨の日を過ごす方法として
持参しましたが、グラスゴー到着までに、一気に読んでしまいました。
スコットランドのHP同様、池田さんの絶妙な表現が私は大好きです。
まさに私もグラスゴーへ向かっているところでしたので、
プロローグから引き込まれてしまい、途中専門的な箇所はさらっと、
その後は「なるほど・なるほど」というかんじです。
BSEについてはNHKが特集を組んだ1時間番組を真剣に見た記憶があるのです
が、だから今日どうなの?という不安がずっとありました。
池田さんはまさに現場にいた当事者(被害者?)として相当驚愕されたのでは
ないでしょうか。
私も多くの人と同様、あれから牛肉は避けている傾向にありました。
この本のおかででBSEの本質がかなり理解できたように思います。
ありがとうございます。
善良な牛の生産者さんへも申し訳ないことをしたと反省します。

アンガス牛やハギスへの不安も払拭されて、
私のスコットランドの旅がはじまりました。

【1?2日目】
結局グラスゴー市内には入らずに空港前のホリディーインにて宿泊、
翌朝(2日目)は予想通りの曇り雨、AVISにてレンタカーを借りてスタート、
高速からすぐに有料の橋を渡り、
(この橋は新しいのでしょうか?手持ちの地図には掲載されておらず
ひやひやでした)
ローモンド湖沿いの道を北上しました。
運転者は主人です。池田さんのアドバイス通り予想以上に細い道で
かなり神経を使ったようです。
途中正面衝突直後の車にも出会い、数台違えばと思うとますます緊張です。
A85を左折し少し行ったあたりでランチタイム、
(と言っても車内でJAL特製テーブルロールパンをかじる程度)
山に囲まれた小川に線路、木の電柱もいいですね。(画像1
ここまで来ると緊張もほぐれて爽快な気分となりましたが、
まだまだ序曲に過ぎないのですよね。
そしてB8074経由A82へ戻りましたが、この道も車は少なく良い田舎道ですね。
手持ちの大きな地図ではB8074は掲載なく、お薦めいただき購入した
「Landranger Map」が早速役立ちました。
その後のA82には驚かされるだけです。
「こんなところ車が走ってもイエ走らせてもらっていいの?」これが私の感想です。
Rannoch Moorでは主人が「宇宙みたい」と思わず発し、
池田さんの表現は大袈裟ではなかったんだと、まさに実感しました。
その後Glencoeに至るまでの素晴らしい景観は、言葉では表現できないですね。
画像9
この日はGlencoeから15分位先のKentallenという村のB&Bにて宿泊しました。
 

【3?4日目】
そして、3日目はよりGlencoeに近づくために「Clachaig Inn」というB&B
http://www.clachaig.com/
に宿変えしどしゃぶりの雨の中、Glencoeのフットパスを2本登りました。
登れば登るだけいろいろな滝に巡り合えてどこでストップするかが悩ましいですね。
この「Clachaig Inn」はまさにGlencoeに抱かれているようなロケーション
にあり、
朝・夕と幸せを感じずにはいられない宿です。
とても気に入り2泊することにしました。

4日目はお宿でお願いした「ランチBOX」をリュックに入れ
念願の「West Highland Way」へ。(画像24
期待通り朝からほぼお天気・少し雨、スキー場側の入り口からスタートする時には
虹もかかり、1日のスタートとしてはとてもいいかんじでした。(画像23
少し歩くと道路も見えなくなり、秋色をしたヒース(画像26)・赤く染まった
ななかまどの実(画像27)、秋風がとても心地よかったです。
この季節、人が少ないのも良かったような気がします。
そして「夢のRannoch Moorの南端にある湖沼群」(画像25)に出会う
ことができました。
2時間ほど歩き「Loch Tulla」が少し見えたあたりで、
(おそらく片道9キロ程度でしょうか)
引き返すことにしました。この先何があるかと思うと、どこで引き返すかも悩ましい
ところです。
時間・体力そして天候をみながら歩く必要がありますよね。
車に戻る寸前に雨が降り出し、ぎりぎりセーフでした。

【5日目】
5日目はGlencoeに後ろ髪を引かれつつA82をさらに北上、
フォートウイリアムにてランチとアルコールを仕入れて駐車場へ戻ると
時間超過のステッカーが貼られていました。
罰金を支払いに行き、気を取り直してA830経由マレイグへ向かいました。
「宝石をゴミ箱へ捨てる」ようなことがないように景観を堪能し、
途中ジャコバイト号とすれ違いながら、ゆったりドライブを楽しみました。
この日も宿泊先を思案したのですが、「急いでSkyeに渡る必要がない」との池田
さんのお言葉により、マレイグの「The Moorings Guest House」というB&Bにて
宿泊することにしました。

そして、夕方は「港を望む小高い丘」に登り、翌日の朝食では「キッパー」を
いただき、「そのまんまやな」と苦笑しながらマレイグを楽しみました。

【6日目】
6日目は憧れのSkyeです。
いつ会えるのか楽しみにしていたハイランドキャトル(画像3334)が
出迎えてくれて心が高鳴ります。
しかしポートリーに入った頃には雨が降り出し、
本当なら「Old Man of Storr」の
トレイルヘッドを歩きたかったのですがガスも出てきたので断念し、
Dunvegan Castleへ向かいました。
この日は「スコットランドふらふら紀行」お薦めのお宿に泊まり
さらにお薦めのレストラン「The Threechimneys」
にて夕食をいただきました。またもや「そのまんま」です。
とても美味しいお料理だったと思うのですが、
私はマレイグの朝食でキッパーを食べ過ぎたため、
消化不良状態で臨むこととなり、今でもかなり後悔しています。

【7日目】
7日目もまた雨、それでもスリガハンへ向かい雨の降る中フットパスを歩きました。
BlackとRedの両Cuillinにはさまれたその道もとても素敵でした。
道はいわゆる湿地帯特有のゆるい道でしたが往路はほとんど問題なく進めました。
ところが復路でまたもや池田さんの忠告が蘇ります。
ひょいと軽く飛び越えたはずのいくつもの細い水たまりが、雨が降り続いたために
飛び越えられない位増幅してしまったのです!
傾斜のある道は川化してくるし、一瞬どうしようと思いました。
ゴアテックスの上下+皮靴は必需品だと、主人ともどもあらためて再認識しました。
お天気に恵まれず残念ながらSkyeをあとにして、プロックトンへ向かいました。
夕食はまたもや「スコットランドふらふら紀行」お薦めのレストラン
「プロックトンイン」にてシーフードをいただきました。
こちらは安くて美味しかったです。
お宿はプロックトンの隣の小さい村の質素なB&Bです。

このB&Bは海側に大きな窓があり、ここからSkyeの山々に沈む夕日を眺め、
そして翌朝はSkyeの山々が朝陽で輝き、虹を仰ぎながら朝食をいただけるという
ステキなロケーションでした。
朝食時に同じB&Bにて宿泊していたイングランド在住の老夫婦は、
「9年間毎年スコットランドへ来ている」そして「静かでリラックスできる場所」
だと語ってくれました。
朝食後、そのご夫婦お薦めの道を一緒に散歩をさせていただきました。
地元の人しか歩かないような農道で、途中線路を渡りさらに足を伸ばすと
入り江にたどり着きます。
ハイランドキャトルや羊が放牧され(像35 364243
田舎ののどかな散歩道です。
昨日生まれたばかりのハイランドキャトルの赤ちゃんにも会うことができました。
画像44

【8日目】
8日目は先の老夫婦の薦めもありA890・A832経由Invernessへ向かいました。
この道もとても素晴らしかったのですが、なにせGlencoe周辺で素晴らしいものを
たくさん見てしまったため、私達はお腹一杯状態でしかありませんでした。
Invernessの町をひととおり散策し、最後の宿泊先のFarm経営のB&Bへ
到着しました。
こちらのB&BはInverness空港から車で5分・歩いて30分、
しかし静かな農場の真中というロケーションです。
B&Bで初めて夕食付きだったのですが、シチューから始まりラム・お野菜と
ほとんどが自家製です。
オーナー夫妻も私達ゲストと一緒に夕食をいただきます。
まさに我が家に来たゲストを自らがもてなすという具合でスコットランド最後の夜を
堪能しました。
池田さん、次回ご旅行の際にはぜひお薦めさせていただきます。
http://www.invernessbedandbreakfast.co.uk/dalziel/
時間の都合でカロードゥンの戦場へ行けなかったのが心残りです。

【エピローグ】
というわけで、池田さんには笑われるかもしれませんが「そのまんま紀行」と
なりました。
池田さんの書かれたコピーを持参し、行く先々で「なるほど・なるほど」と
うなずき、安心してアンガス牛のステーキをいただくこともできました。

すべて素晴らしかったのですが、中でもGlencoeは最高でした。
メールでGlencoeでの宿泊をお薦めいただき感謝しております。

長いメールになりごめんなさい、この感動を伝えたくてついつい・・・。

このたびはお忙しいところ、ご親切にアドバイスをいただき本当にありがとうござい
ました。
 

京都在住・きょーこ 

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