病理を宣伝の目玉に


「病理科」を診療科名に 学会が 厚労省に申請へ

いいよね、病理ってのは、金さえ払ってくれりゃ本来フリーランスがやりやすい”診療科”だ。それに病理解剖、CPCは教育と危機管理に欠かせない。なの に、内科学会の施設認定は、どんどん解剖数、剖検率の条件が緩くなっていく。沖中先生や諸橋先生がどんなに嘆いていらっしゃることか。病理医が足りない足 りないっていうから、将来、引く手あまたになるかと思って、私もせっかく病理解剖資格とったのに、全然声がかからない。自分で報告書だって書けるのに。

病理解剖は従来の診療体系の対象外だから、むしろ新たに経済的インセンティブをつけやすい領域だ。高度先進医療とやらも結構だが、病理のような地道な領域 で、選択肢を増やして自由診療を展開していける仕組みがほしい。

例えば、大きな手術を受ける際、外科医の腕が同じだとして、個室でインターネットや料亭並みの食事が出ることで割り増し料金を取る病院より、大部屋でもい いから、まっとうな病理医とまっとうな麻酔科医を確保することで割り増し料金を取る病院の方を好む客だってたくさんいる。

研修システムだってそう。病理常勤医の存在、剖検率、CPCの有無というのは、教育システムの目玉になる。中小病院が、病理を研修医集めの目玉にしてもい い。ひいては、教育にどれほど力を入れているかが、病院そのものの評価につながる。

そういう病院の方が繁盛すれば、患者側からサービスを吟味する目もまた変わってきて、診療内容の向上に向けて、いいサイクルができる可能性が見えてくる し、私にも、生活の糧を得る道が見えてくる。

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