Old Firmが殴りこみ?

2005年7月31日,セルティックとレンジャーズがイングランドプレミアリーグ移籍を画策しているという,衝撃的なニュースをスポーツ報知が伝えた.スコットランドフットボール協会SFAは反対するだろうが,次のドイツ大会も出場が絶望的となり,2大会連続でワールドカップ出場を逃すような体たらくを何とかしなければと思っている人も多いだろう.
チーム自体がイングランドに行ってしまうのではないから,興業面ばかりでなく,Scottish Footballの発展にとってはいいことなのかもしれない.

2005/7/31 スポーツ報知
//////////////////////////////////////////
俊輔セルティック プレミアに入れて!
2強が脱スコットランド
 【グラスゴー(英国)30日=石倉勇】MF中村俊輔(27)の加入したスコットランドリーグの名門セルティックがイングランド・プレミアリーグに移行する計画があることが30日、明らかになった。セルティックのピーター・ローウェル最高経営責任者(CEO、46)が本紙の取材に語った。来季以降を目指しており、俊輔にも強豪ぞろいの環境で戦えるメリットは多く、同じ本拠地の強豪レンジャーズとともに水面下で交渉を進めている。

 1888年創立の欧州屈指の名門、セルティックが衝撃のイングランド・プレミアリーグへの移籍計画を進行させていた。ローウェルCEOは、セルティックパーク内のクラブハウスで本紙の取材に「移行への動きは事実だ。我々はプレミアリーグに参画できる巨大クラブ。我々の参画はイングランドリーグだけでなく、そのクラブにも様々な恩恵がある。我々のアプローチがリーグに受諾されることを信じている」と話した。

 現在12クラブで覇権を争うスコットランド・プレミアリーグだが、同じグラスゴーを本拠とするセルティックとレンジャーズがタイトルを独占。他クラブとの戦力格差は明らかで、2強時代が続いている。チェルシー、アーセナルなど強豪ぞろいのイングランドと対照的な状況で、国際的な競争力も年々低下、収入面でもクラブ規模に見合った収益を獲得できていない。このデメリットを解決するための移籍工作だが、レンジャーズのマクリーシュ監督も「プレミア移籍はスコットランド人の夢」と熱望している。

 スコットランド・サッカー協会は当然反対すると見られ、障害はまだまだ多いが、関係者によると、セルティックB、レンジャーズBという若年層の下部組織を残す構想があるという。昨季、日本代表MF稲本潤一がプレーしたウェールズに位置するカーディフもイングランド2部に当たるチャンピオンズシップに在籍しており、前例はある。

 29日に3年契約を結んだ俊輔にとってもプラスになる。「中村への利益も大きい。このビッグクラブでプレーするだけでなく、ハイレベルなリーグという素晴らしい環境を享受することができる。来季は難しいかも知れないが、2、3年以内には可能になるだろう」とローウェル氏は力強く語った。

 ◆スコットランド・プレミアリーグ イングランドから2年遅れの1890年に発足。108回の歴史のうちレンジャーズが51回、セルティックが39回優勝と圧倒的な成績を残しており、マンチェスターUのファーガソン監督がアバディーンを指揮した1985年を最後に20年間も2強支配が続いている。リーグ戦は全12チームの3回戦総当たり制で行われ、34節からは上位6チームと下位6チームずつに分かれて5試合を行い、最終順位を決定(最下位が2部降格)。
  
 ◆スタンド観戦開幕戦ドロー 

 早くも俊輔ファンクラブ設立の動きが出た。「俊輔のファンクラブを作りたい。こちらの子供との交流などを考えています」在エジンバラ日本国総領事の高橋周平氏が話した。スコットランド在住の日本人は計1000人。うちグラスゴーは250人だが、「メンバーは日本人にとどめる必要はない」と同氏。領事館への招待や日本人シェフの派遣計画なども考えている。一方、俊輔はこの日の開幕戦アウエーのマザーウェル戦をスタンド観戦。チームは4―4で引き分けた。
//////////////////////////////////////////

表紙へ戻る