特別でないこと

20027月の国会で,医療制度改革法案が通った.これは何も特別なことではない.日本が貧乏になったから,おおばん振る舞いができなくなったということなのだ.

 

いいサービスには金がかかる.これは何も特別なことではない.日本が豊かなうちは,貧乏人もいい医療サービスが受けられたが,これだけが特別なことだった.しかし,日本は貧乏になったから,金持ちだけがいいサービスを受けられることになった.貧乏人は死ねということである.これが医療制度改革である.これは何も特別なことではない.

 

明日会社をくびになるかもしれない.子供の学費を削った,住宅ローンの支払いに苦しんでいる.そんなあなたは金持ちではないだろう.これは何も特別なことではない.

 

医療制度改革を強行した小泉内閣はまだ安泰である.ワールドカップ,鈴木宗男,田中真紀子・・・子供だましのネタには事欠かなかったから,貧乏人であるはずのあなたがワイドショーに釘付けになって医療制度改革なんてこれっぽっちも気づかずに,あと何年後かの死の床の中で,ようやく気づけばまだいい方で,あなたはもちろん,あなたが死んだ後に残された家族でさえそれとは気づかずに,あなたは医療事故で殺されたと信じてしまう.これは何も特別なことではない.

 

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