土曜日のロンドンからスコットランドへの移動に注意
日曜日の過ごし方
地図
宿の予約
自炊の宿の利点
お金の用意:T/C,クレジットカード,キャッシュカードの使い分け方
天気と服装と,そして洗濯物!!
日本への電話
スコットランドでもメールをやりとりするには
危機管理
土曜日の空路のロンドンからスコットランドへの移動に注意
大きな問題はヒースローとスコットランドの接続だった.KAL機は土曜日の夕方ヒースローに着くのだが,どういうわけか土曜日の夕方はスコットランドへのシャトル便の数が極端に減る.これはBAでもBritishMidlandでも同じことで,グラスゴーあるいはエジンバラへ,18時あるいは19時に出た後,3時間もスコットランドへ飛ぶ便がなくなってしまうのだ.当然,土曜日にヒースローからグラスゴーへ18時に出る便やヒースローから19時にエジンバラに出る便はすぐに満席になってしまう.だから土曜の夕方,スコットランドへの移動は避けた方がいい.
休日の過ごし方
スコットランドを旅慣れていない人が旅程を立てる場合,特に日曜日や国民の休日(Bank
Holiday)の過ごし方は気をつけた方がいい.店ばかりでなく,博物館や美術館は少なくとも午前中は閉まっている.バスや電車などの交通機関もぐんと本数が減る.そしていつものように雨が降っていれば気軽に出歩くわけにもいかない.
だから,宿で旅行記を書くとか,車での移動に当てるとか,休日の過ごし方にいくつか選択肢を持っておいた方がいい.
Bank Holidayに注意
Bank HolidayはUKの国民の休日である.休みになるのは,銀行ばかりではなく,普通の日曜と同様に,公共機関は全て休み,バスや電車も休日ダイヤで,一般の店も日曜の営業時間にしたり,休んだりすることが多い.日付に関してはこちらのページをご覧下さい.イングランド・ウェールズとスコットランドは一部異なるので注意.
地図
オンライン市街図では,その名もStreetmap.co.ukなる優れたサイトがある.これは便利なので,一度はご覧あれ.宿の場所がわからなくても,住所がわかっていれば,地図が手に入るというわけだ.http://www.multimap.com/もいい.英国陸地測量部OrdnanceSurveyも要チェック.こちらは市街図よりも,日本の5万分の1のような地図が充実している.オンライン地図販売で渡航前に地図が手に入る.
宿の予約→スコットランドでの宿参照
ハイシーズンは大事をとって宿は予約した.予約はすべてYahoo!UK
& IrelandAccommodationやUKHotel
& Guest HouseDirectoryのようなウェブサイトで探し,メールで予約した.この場合にはどんな宿か事前にわからないリスクがある.予約金(deposit)はクレジットカードを使った.予約金の支払いにクレジットカードが使えない宿が問題だ.たかだか10-20ポンドの送金だが,場合によってはその予約金よりも高い手数料を払ってまで送金する気はしない.私は,違法と盗難覚悟で日本で英ポンド札に両替して,そのお札を郵送した.結果は大丈夫だったが,おすすめはできない方法だ.
宿の住所がわかっても実際の場所がどこかわからない場合には,Streetmap.co.ukで見つけられる.
自炊の宿の利点
Accommodationの一つの選択肢として,今回の旅行では自炊(Self-catering)の宿の価値を再確認しました.自炊のできる宿を選んだ理由は次の通りです.
1.自分で好きなものを料理し,食べられる.
2.食事の時間を自由に設定できる.
3.安上がりである.
4.今回私が訪れたのはかつて住んだり,訪れたりしたことのある町が多かったので,食材を手に入れる店の場所,営業時間があらかじめわかっているので,食料調達の計画を立てやすかった.
5.自室でゆっくりテレビを見ながらあるいは本を読みながら食事ができる.
6.どんなに酔っぱらっても帰る心配が要らない.
ただし,Self-cateringは車で買い出しに行ける人でないとお薦めできません.というのは,自炊の宿は普通郊外にあって,何をするにも車を使うのが前提だからです.
では実際,私はどのような食生活をしていたかといいますと,ほとんど全て近くのSafeway(食料品のスーパーマーケット)で食糧を買い込んでまかなっていました.さらに,グラスゴーでは夜遅く帰宅した時は,深夜でも開いている食料品店を知っていたので,日本のコンビニ風に使いました.
メニューの例.
朝食:前の晩か,あるいはその日の朝(Safewayは8時開店)現地のスーパーで食材を買い込んだ.内容はミルク/オレンジジュース,ヨーグルト,cereals/cornflakesの類
昼食はRolls(ハンバーガーのパンの類です)にハム,ソーセージ,TurkeyBreastとレタス,トマトなどをはさんだものを作ってお弁当にして食べた.
夕食は,ビールなり,ワインなり適当に飲み物を用意してあとは適当なもの(例:チップス,ラザニア,ソーセージ)をオーブンあるいは電子レンジで暖めて食べた.
自炊に適している人の条件は,
1.その地域での食料調達法(特に店の開店時間,休店日,品揃え)をよく知っている.
2.食事の内容にこだわらない.(うまいものを食べたいとか,いつも同じような食事内容はいやだとか贅沢を言わない)
特に今回の私の訪問は,車で田舎を動き回ることが多かったので,行き先で手頃な飯屋が見つかるとは限らないことが多かったのです.そういった意味でも自分で食事の時間と内容が決められるのはありがたかった.
お金の用意:T/C,クレジットカード,キャッシュカードの使い分け方
レートの相違:(現在のレートの換算はUniversalCurrency
Converter参照)
一口にレートと言ってもクレジットカード,銀行間,トラベラーズチェック,現金と,様々な種類のレートがある.その中でも,数字だけ比べるとクレジットカード,次いでT/Cのレートが有利なわけだが,通常,購入時期と行使の時期が違うので,単純に比較できない.
クレジットカード vs キャッシュカード
クレジットカードはVISAかマスターがよろしい.それ以外は扱う店が限られているのでだめ.
さて,問題のキャッシュカードについては,日本の大手銀行のキャッシュカードは,そのまま海外で使えるものがある(カードの表側にInternatioalと書いてあるもの)ので,まずは自分の持っているキャッシュカードを確認しよう.そのカードを使えば,スコットランドでもRoyalBank of ScotlandやBank ofScotlandといった大手の銀行のCD機で,日本で現金を引き出すのと同じ感覚でポンドが引き出せるが,レートがひどく不利だから,あキャッシュカードを持っていく場合でも,あくまで補助的に,小額の現金が急ぎで欲しい時にだけ使うべきで,まとまったお金は極力クレジットカードないしT/Cで払うべきだ.
T/Cとクレジットカードの使い分けをどうするかはその人の金銭哲学,危機管理の考え方に大きく左右されるから,一般的なことは言えない.リスク分散を心がけるならクレジットカードだけに依存せず,T/Cである程度まとまったお金を持っていくのがいいだろう.T/Cには銀行の窓口で簡単に現金に換金できるという利点もある.
日本への電話
固定電話で安い値段で日本へ電話したい場合には,いくつかの”コーリングカード”を利用するとよい.コーリングカードではSwift、Unity、Golden
Star等が有名だが,それよりも安いカードがどんどん出てきているようだ.スコットランドの主な都市の町中の店,特にニューズエージェントの窓にBTのphonecardと同じように、コーリングカードのステッカーが貼ってあるので,そこでBTのphonecardと同じように買えばよい.使用期間と値段を見比べて,無駄な買い物をしないように.詳しいことはこちらのサイトがいいでしょう.
お金のある人や、出先のホテルの有料LANが結構高いと感じている人は、GLOBAL
DATAのようなデータ通信を利用するとよい。メールのやりとりだけなら、これで十分だろう。WEBサイトをたくさん見るとか、大量の文書をやりとりするとなると、すぐ使い切ってしまうかもしれないが。
→参考ページ:旅先通信研究所(すでに活動は終了.2004年の時点のアーカイブ版),海外通信マニュアル(特にウィンドウズ系の通信初心者のために)
→参考文献:”はじめての旅先通信2003”(旅先通信研究所著,SoftbankPublishing古いが,これが最後)
スコットランドでもメールのやりとりはできる.ただし,日本ほど自由にというわけにはいかない.その理由としては,
1.ある程度のクラスより上の宿でないと,専用の電話がない(GuesthouseあるいはB&
Bクラスの宿では部屋には電話はない)
2.公衆電話には日本のグレー電話のようなモジュラはなく,屋外での通信は不可能である.ただし,インターネットが使える電話機がある.
もし宿の部屋に(配線がクローゼットでない)専用の電話があれば,日本国内で自分でダイヤルアップ接続してメールをやりとりしている人にとっては,技術的にはむずかしくない.要はコンセントのアダプターとモジュラーのアダプターを用意すれば日本国内とまったく同じようにしてダイヤルアップ接続ができる.
まずはACアダプタの確認:まず,手持ちのパソコンのACアダプターの入力が240ボルトに対応しているかどうか確認しよう.今は大抵の機種のACアダプターが対応しているはずだが,対応していないと相応の変圧器を持参することが必要になるが,とても重くてお勧めできない.パソコンを替えるかあきらめるかすること.
プロバイダの決定:次に英国内からアクセス可能なアクセスポイントを持っているプロバイダに加入すること.今は多くの大手のプロバイダがroamingserviceといって,英国内どこからでも市内電話料金でアクセスできるサービスを提供しているが,アクセス料金が(電話料金とは別に)高いところが多い.海外で通信する場合のプロバイダの選定は→海外通信マニュアル.
一方,電源コンセントのアダプタや電話のモジュラアダプタについては,モバイル専科や,D-Net STORE(旧デバイスネット)のページをご覧下さい.これらの会社では通信販売もやっています.また,海外の通信手段についても情報あり.
秋葉原に行ける暇人は電源コンセントのアダプタはガード下の店をうろうろして,英国用のコンセントアダプタとぶつぶつ言いながら捜してもよい.1個500-600円.写真左が標準的なコンセント(英語ではsocket)用で,背中に日本のコンセントを挿せるようになっている.現在ではほとんどが標準式のコンセントで,今回の旅行中私が経験したのもすべてこれだったが,まれに右のような旧式丸いピンのコンセントのことがある.旧式コンセント用のアダプタの背面は写真のように標準式アダプタを重ね合わせて使えるようになっている.心配性の人は旧式のものも持っていけばよい.
もう一つ必要なのが,モジュラーアダプター.(くそっ,ユニオンフラッグはStAndrewsに取り替えておくんだった)これも秋葉原のガード下で手に入れたもの.1個787円だった.写真は現地で電話機と並列で使えるようになっているもので,写真左の穴に現地の電話のモジュラージャックを,右の穴に日本であなたが使っている電話線のモジュラージャックを入れて,もう一端の突起を現地の穴に突っ込めばハード面の準備完了というわけだ.
上のようなハード面での準備さえうまくいけば現地でのPPP接続は日本国内と同じ.スコットランドの中でもトーン回線とパルス回線があり,田舎ほどパルス回線の確率が高い.
もし,あなたがコンピュータを持っていかないのなら,出先のインターネットカフェでメールをチェックするという手段もある.(ただし,当然ながら日本語の送信はできないわけだ.)UKのインターネットカフェの所在地に関しては,Netcafe guideを参考にされたい.
あなたが一旦立替払いをして,現地で医療費を全額支払い、日本にて払い戻し(償還払い)を受けます。払戻請求には、現地で発行してもらった診療内容証明書、領収明細書(下記参照)に、日本語訳をつけて、市町村・国保組合の担当窓口に提出する必要があります。
私の個人的な見解ですが,きちんと保険料を納めている人(日本ではそういう人がほとんどだと思いますが)は,面倒くさがらずにこの制度を利用して正当な権利行使をすべきだと思います.必要書類は個人で加入する海外旅行用の傷害保険も同じなのですから.ただし,海外療養費制度の問題点もあるので,トラブル事例を是非参考にしてください.
具体的には,上記の公的保険で払い戻しを受けた上で,2割ー3割の自己負担分を個人加入の保険でカバーしたらどうでしょう.いずれにせよ,日本に帰ってから明細書の発行を現地の病院に請求するのは大変です。必ず、現地で、明細書(内訳のわかる領収書)をもらうようにして下さい。
かつて,具体的な書式である「診療内容明細書」と「領収明細書」は,国民健康保険中央会のサイトにPDF書類として置いてあったのですが,これがなくなってしまいました.これをダウンロード,プリントアウトして旅行先に持っていけたのに!!.
カバーする範囲 | 保険金額例(万円) |
|
傷害による死亡 | 5000 | けがよる死亡・高度障害 |
傷害の治療 | 1000 | けがの治療費用 |
疾病による死亡 | 3000 | けが以外の病気による死亡 |
疾病の治療 | 1000 | けが以外の病気の治療費用 |
救援者費用 | 800 | けがや病気で入院,死亡した時の救援費用 |
賠償責任 | 5000 | 他人の財産の損害:失火で借家を全焼させた |
携行品損害保険 | 40 | 自分の持ち物の盗難,損害 |
海外旅行の時,一番心配なのは旅先でのけがや病気ですから,それをカバーする部分は削れません.また持ち物の盗難も困るかもしれません.(ただし,現金やクレジットカード,旅行小切手は補償の対象になりませんから注意).でも救援者費用(日本から誰か助けに来るための費用)や賠償責任(旅先で何かを壊してしまったり,宿に損害を与えた)が本当にこんなに高額必要なのでしょうか?例えばあなたが飛行機事故で遭難して,自腹を切って家族が行く可能性がどのくらいあるのでしょうか? ホテルで湯船から水をあふれさせて,階下まで水浸しにする可能性はどのくらいあるのでしょうか?リスクは各個人の責任で判断して,自分の場合,このような保険はいらないと判断したら,その部分は削りましょう.保険会社のお仕着せメニューでないと契約できないということはないのですから.
たとえば,損保ジャパンの場合,行き先リスク細分で,けがや病気の治療費用を基本として,あとの部分を全てオプションにした合理的な商品を出している.
また,傷害(病気ではなくけが)の治療や死亡保険,カードで買った物のについての盗難保険は,一部のクレジットカードについてきます.この場合,クレジットカードの年会費を払っても,海外旅行保険の当該部分の保険料よりも割安です.ですから,けがと高価なおみやげの盗難だけを心配する場合には,海外旅行傷害保険のおまけつきのクレジットカードの年会費だけを払って,別に保険には入らないという手もあります.ただし,クレジットカードのおまけに付いてくる海外旅行傷害保険の場合,クレジットカード加入から保険の成立まで数週間以上の期間が必要ですから,加入には余裕を持って契約してください.