マスクも繰り返す:季節性インフルエンザの死者数がタブーな理由
―繰り返されるパニックを喜劇呼ばわりするのは非国民の証拠?―
2020/8/22
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マスクが買えない 薬局空っぽ、ネットでは高値取引 (朝日新聞 2020/2/3)
「マスク・パニック」のような状況が起きている。奈良県で新型コロナの国内初感染が確認された1月28日から、兵庫、大阪を中心に店頭から消え始め、品薄地域は一気に全国に拡大した。入手方法はあるのか。入らなかったらどうすればいいのか。
神戸市東灘区に住む会社員の女性(44)は2月1日朝、大阪へ向かう通勤電車で肩身の狭い思いをした。乗客の8割ほどがマスクをしていたのに、自分はしていなかったからだ。「非常識と思われているようで。でも、品切れで手に入らない」。大阪府豊中市の会社員の男性(37)は高松市の知人に買って送ってくれるよう頼んだが、「どこも品切れ」との返事。会社からマスク着用の指示が出ているのに「どうしようもない」。
2月2日現在、大阪、兵庫の都市部の薬局や百円ショップ、大手スーパーなどに尋ねたところ、ほとんどが品切れで、「入荷未定」の店も多い。メーカーの在庫そのものがほとんど底をついているためだ。
医療品メーカー大手の興和(東京)によると、1月下旬だけで例年の1月分の約40倍のマスクを出荷。従業員に残業を頼み、休日返上で生産を続けているが「とても追いつかない」という。メーカー41社が加盟する日本衛生材料工業連合会によると、マスクは国内で年間約20億枚消費されている。年初で在庫が計1億枚あったが、現在はほぼない状態という。品切れは近畿圏にとどまらず、1月28日以降には全国に拡大。売り切れで入荷のめどが立たない福井市の薬局は「石油ショックでトイレットペーパーがなくなったときのような騒ぎ」。秋田県で店舗展開する佐野薬局も「入荷してもすぐ売れてしまう」という。
大手ドラッグストアチェーンの店舗は、しばらくの間は少量でも入荷があるようだ。多くが海外で新型コロナが話題になり始めた昨年末から大量に仕入れ、各店舗に少なくとも週に数回、数十個ずつは出荷できている。入荷予定は各店に問い合わせればわかるが、予約は受け付けないところが多い。大手コンビニエンスストアも在庫を確保しており、今のところ商品が回転している。入荷は少量だが、問い合わせれば予定を教えてくれる店もある。
インターネットはどうか。「楽天」では、在庫がある店舗でも、高価なマスクしか残っていないことが多い。ヤフーオークションでは「新型コロナに有効」などとアピールする品に入札が集中。1日夜に出品された「医療用マスク」50枚1箱は64件の入札があり、開始価格1980円が1万7千円で落札された。神奈川、千葉、札幌など、感染が広がっていない地域からの出品がめだつ。(元記事は→こちら)
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マスク神話と新型コロナ:広島県医師会速報 (2020/2/15)
新型コロナが1月17日に日本に上陸、1月28日には、奈良県で初の渡航歴のない国内感染が発生し、あっと間に全国に拡大している。その最中、2月3日の朝、NHKニュースは、「埼玉県で初めて29歳男性の新型コロナが確認されました。この男性は、発熱の前2日間、JR線をマスクしで通勤し、パチンコ店にも行ったとのことです…」と報じた。
これではまるでこの男性は、マスクをしていなかったから新型コロナに罹ったかのような報道ぶりである。天下のNHKがこういった報道をする程であるから、他のマスコミも然り、あたかもマスクが新型コロナ予防の切り札のごとく強調されている。その極みは、新聞各紙が第一面で報じた、国会見学の中学生一行が傍聴席で全員マスクを着用している写真の掲載である。この記事については海外のメディアで、マスク大国ニッポンの対応に驚きをもって紹介されている。
さて、そのマスクだが、はたして新型コロナ予防において意義があるのであろうか。2月3日現在、全国的にマスク不足となっており、医療機関でさえ医療用マスクの確保が困難となっている。まさにマスク騒動の観を呈している。(元記事はこちら)
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元記事を御覧頂ければわかるように,上記記事はいずれも捏造である.捏造というと如何にも大層に聞こえるが,その実,手法は単なる盗作で,御覧の通り地名と日付を入れ替え,インフルエンザ→コロナに置換しただけである.ところが,こんな手抜きの盗作記事で,以下のような重要論点が見えてくる.
1.確かにマスク・パニックとして歴史は繰り返されているのだが,本日2020年8月16日現在,二度目も決して喜劇として認識されず,一度目と同様,スペイン風邪に優るとも劣らない大いなる悲劇として(少なくとも表向きは:下記参照)認識されている.
2.2009年の新型インフルエンザによる死亡者数は199人でマスク・パニック,2020年のCOVID-19による死亡者数は1084名(2020年8月14日現在)でマスク・パニック.ところが2018-19年冬シーズン,季節性インフルエンザで3325人が死亡しても,マスク・パニックは全く起こらなかった.つまり、「新型」と名が付きさえすれば、それがインフルエンザだろうとSARS-COV-2だろうと、死者数など全く関係なしに、一般市民だけでなく「専門家」達も巻き込んで、「スペイン風邪の再来」という陳腐なでっち上げ報道とそれに踊らされたパニックが起きることがわかる。
3.似非専門家達:上記のいずれの点についても,市民に対して納得できる説明ができた「専門家」を私は誰一人として知らない.私が知っているのは,やれ「42万人が死ぬ」だの,「いや10万人ぐらいに負けておこう」,「アビガンが特効薬だ」,「イソジンに予防効果がある」などと,根も葉もないデマを飛ばし,マスクや消毒用アルコール,イソジンの買い占めとネットオークションでの高値転売を招いた似非専門家達だけだ.マスク・パニックの犯人は,誰あろう,彼ら似非専門家達に他ならない
4.2020年1月下旬から始まった二度目のマスクパニックが、半年以上経った現在(2020年8月22日)でも未だに喜劇として認識されないのも,彼ら似非専門家達がコメディアンとしていじられないために,自分たちが垂れ流したデマを,今なお,あたかも真実のように維持しようとしているからである.
5.3325人が亡くなった2018-19年冬シーズンの季節性インフルエンザではマスク・パニックは全く起こらなかった事実について,彼ら似非専門家達が堅く口を閉ざしているのも,自らの保身のためである.もしその事実が「新型コロナはスペイン風邪の再来でおわします」と,純粋に信じている新型コロナ真理教団の信者達に広く知れ渡れば,「よくも騙したな」とばかりに袋だたきに遭うことを恐れているからである.
6.ところが,実際には2018-19年冬シーズンの季節性インフルエンザで3325人が亡くなったことはネットで公開されており,誰もが知りうる事実である.にもかかわらず,彼ら似非専門家達が袋叩きに遭わないのは,もはや誰も彼らの与太話を信用していないからだ.
→学会中止もdeja vu(2009年5月の新型インフルエンザ流行時の学会中止)(2009年9月の記事)
→「マスク不足」報道はいつから加熱し始めたのか?
→東京裁判2021
→コロナのデマに飽きた人へ
→表紙