動画による観察視点の学習
武内重五郎先生の「内科診断学」の旧版では、パーキンソン病の患者さんと粘液水腫の患者さんの顔が、それぞれ特徴的な顔貌として並べて紹介してありました。ある会で、その説明を隠して、どちらが「仮面様顔貌」かとフロアで挙手をしてもらったら、きれいに真っ二つに意見が分かれました。
先日、香川大学医学部5年生を対象に、「バビンスキー反射を知らなかったシャルコー」「問診は日常生活での動きを患者さんの物語を通して観察すること」をキャッチコピーにして、患者さんの自然な動きの観察の大切さをお話ししたのですが、文字や静止画ではどうしても限界があります。私も従来は患者さんの症状の真似て見せていたのですが、今はYoutubeを初めとしていろいろなところに動画が置いてあります。
今後は教育の場で、その動画をどんどん活用していけば、楽しく、わくわくする教育ができると思うのです。たとえば、パーキンソン病の患者さんの動画を見ながら、「神経内科医は首の回転の角速度を見ている!」と解説するといった具合に。
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