自動車運転依存症対策
ーあくまで自分にとってのー

こういう時,自治体とか行政が何かやってくれるんじゃないかと希望を持っても(つまり行政依存症),当事者意識は決して育たないし,自分の将来も決して開けない.こういう時は,行政に対する期待はまずは胸の奥にしまっておいて,自分のできることを考える方が先.私の場合には,車を運転しなくても済むような生活様式の構築を今から実行すること.こういう工夫が実生活に生きてくるには長い時間がかかる.そしていろいろ苦労しているうちに自分の死が訪れればそれでいいわけだし,死ぬ前に呆けても,自分なりにきちんと準備をしていたという満足感が得られるじゃないですか.
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車の運転中止で高齢者の抑うつが2倍 システマチックレビュー Medical Tribune 2016.01.26

 社会の高齢化に伴い,高齢者の自動車運転に関する問題が注目されている。日本では2014年から施行の改正道路交通法で,医師による認知症患者への自動車運転の中止に関する説明や当局への任意の届け出制度などが始まっている。米Columbia University Medical CenterのStanford Chihuri氏らは,高齢(55歳以上と定義)運転者の自動車運転中止による健康影響を検討した報告のシステマチックレビューを実施。運転中止例の非中止例に対する抑うつ症状のオッズ比が約2倍に上ることなどを報告した(J
Am Geriatr Soc 2016年1月19日オンライン版)。

長期療養施設への入所リスクは5倍に上昇の報告も
 自家用車を持つことや自動車運転が高齢者の自立や生活満足度に強く関連するとの報告は多いとChihuri氏ら。一方,先進国では人口の高齢化に伴い,高齢運転者の増加と加齢による運転能力の低下による影響が研究課題として注目されている。高齢者の健康状態と運転中止は互いに密接な因果関係があるが,運転中止に伴う実際の健康影響を網羅的に検討した報告は少ないと同氏らは指摘している。
 今回,同氏らは55歳以上の運転者を対象に運転中止者と現運転者の健康指標を比較した横断またはコホート研究,症例対照研究のうち,導入基準に合致した16件の報告を抽出。運転中止は全体的な健康状態や身体機能,社会機能,認知機能の低下の他,長期療養施設への入所リスクが5倍近く上昇するとの報告や死亡リスクの上昇との関連を示した報告もあった。
 運転中止と抑うつ症状の関連を検討していた5件の報告を統合した解析では,高齢運転者の運転中止の非運転中止に対する抑うつ症状のオッズ比は1.91倍(95%CI
1.61~2.27)であった。
 同氏らは「高齢者が自動車運転を中止する際には健康状態への悪影響も考慮すべき」と結論付けている。ただし,先行研究では,自動車運転に変わる交通手段の使用は運転中止に伴う抑うつ症状の改善につながらないことも報告されているそうだ。こうした課題の解決には,高齢者の可動性や身体・社会機能の維持を支援する有効なプログラムの開発が必要と提言している。
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