専門家も平気で嘘をつく
-3万7千人の超過死亡もゼロにする魔法のマスク・奇跡の手洗い-
You
can fool all the people some of the time, and some of the people all
the time, but you cannot fool all the people all the time. (Abraham Lincoln)
Je größer die Lüge, desto mehr Menschen folgen ihr (The bigger the lie, the more people follow it.) (Adolf Hitler)(注:この言葉の出典に関しては→レファレンス事例詳細
They lied! They said there were weapons of mass destruction. There were none, and they knew there were none. (Donald Trump)
インフルエンザ 今季まだ流行入りせず 調査開始1999年以降で初 専門家「新型コロナの感染対策で流行しにくい状態」 NHK 2021年2月15日 19時22分
感染症が専門で国立病院機構三重病院の谷口清州臨床研究部長は「新型コロナウイルスに対し一人一人が非常に気をつかって、感染対策をしていることが大きな要因だとみられ、流行しにくい状態が続いている。この状況だと、今シーズンはインフルエンザの患者が流行のレベルまで増えるとは考えにくいが、人と人との接触の機会が増えると感染者も増えてくると考えられる。引き続き、感染状況に注意しながら対策を続けていく必要がある」と話しています。
インフルエンザ感染報告、2季連続で低水準…コロナ対策奏功・発熱への意識変化も 読売新聞 2022/02/13
理由について厚労省は、コロナ禍で定着したマスク着用や手指消毒の効果、水際対策で海外との往来が減ったことなどを挙げる。一方,全国の医師の協力を得てインフルエンザ感染例を集計、分析する 西藤(さいとう)小児科(滋賀県守山市)の西藤成雄院長は、マスク着用や手洗いを徹底しにくい幼児の感染報告が少ないことから「流行抑制には別の要因もあるのでは」と指摘。以前は少々熱があっても保育園などへ通わせる保護者が目立ったが、最近は早めに休ませたり、早退させるため仕事を中断して迎えに行ったりするようになったとし、「発熱時の対応への家庭や職場での理解が進み、感染拡大防止につながったのでは」と推測している。
1999年大相撲初場所
御用とお急ぎでない方は、まずは決定戦史上唯一の取り直しとなった「若乃花vs千代大海 (平成11年一月場所・優勝決定戦)」を御覧あれ。確認していただきたいのは、両者の足と俵の関係ではありません。満員御礼の観客は、先日のプレミアリーグ28節同様ノーマスク。三密上等の環境で、天にも届けとばかりの大声援と座布団(一瞬だけ写るのでお見逃し無く)が飛び交った光景です。
ちょうどこの時、ピークを迎えていた伝統的な疫病の流行(インフルエンザ 1998/99シーズン)は,3万7千人という記録的な数の超過死亡を出して(図はクリックして拡大)ようやく収束しました。なお,「国技館全体が超巨大バブルクラスターとなり多数の死者が出たため時津風理事長(現役四股名 豊山 ゆたかやま)が業務上過失致死に問われた」という記事を万が一見付けた方はご一報ください。
「武器」なんてなかった
今風に言えばこの「季節性インフルエンザとの戦い」における我々(私は卒後17年目)は、当時何の「武器」も持っていませんでした。
●ワクチンは任意接種:1994年から既に現在同様の任意接種になっていました(中田益允「インフルエンザの予防接種」)。
●検査もなし:インフルエンザ抗原迅速診断キット発売開始は 2000 年
●治療薬もなし:リレンザ、タミフルの販売開始はそれぞれ2000(平成12)年12月、2001年2月です。
●でも爺医たちまで意気軒昂だった:それでも「医療崩壊」を叫ぶようなヘタレ爺医はいませんでした。
●医療崩壊なんてなかった:そもそも「医療崩壊」という言葉が人口に膾炙したのがこの流行から7年も経ってからです。
そもそも「戦い」ではなかった
当時は私は現場どっぷりでした。たしかに患者さんは多かった。そして高齢者がたくさん亡くなっていった。しかし「戦い」なんて安っぽく叫ぶ気分にはなりませんでした。今と同様,命を救う魔法の薬なんてない。テレビドラマじゃないんだから。やることは決まっている。それをやるだけ。こんなところで悲壮感に浸るなんてみっともない。そんなのプロじゃない。みんなそういう気持ちでした。テレビジョンや新聞に連日「専門家」が登場して「スペイン風邪の再来」「42万人が死ぬ」といった与太を飛ばす。そんな猿芝居もとんと見かけませんでした。
平成11年初場所は無観客にすべきだったのか?
一方、当時も今もマスク、手洗い、アルコール消毒液といった、基本的な装備は変わりません。一方、御覧のように平成11年の初場所の国技館は大入り満員で熱気むんむん、大声援が飛び交っていました。では,私を含めて日本の医師は全て愚かだったのでしょうか?
現在と同様にマスク、手洗いはもちろん、アクリル板の設置、ハンドドライヤーの禁止、真冬でも窓を開けての列車走行(空調のある車両なんて都会だけの贅沢です)を全国民に強いれば、インフルエンザを絶滅に導き、超過死亡3万7千人はゼロにできたのに、お前達は何と無知蒙昧な愚か者だったことか。それでも医者か!!なあんて、おっしゃりたいんですか?「感染症専門医」の先生方。
裸の王様集団
なぜ「感染症専門医」ともあろう者が,「マスクと手洗いで超過死亡が防げるって?やっぱり揃いも揃って馬鹿ばかりだな。ウイルス干渉に決まってるじゃないか」 なぜそう言い放ち,ロタウイルスは大暴れなのにインフルエンザが絶滅した機序を解明すれば,サイエンスに論文が載るどころか,抗ウイルス薬の開発に繋げて大金持ちになってノーベル賞も取れるかもしれないのに?
細かく論点を挙げてもきりがありません。そんなことに時間も取られたくないので,ここではわかりやすく解釈モデルを提示しておきます。役柄は次の通りです。
●ここを読んでくださっているあなた:専門家集団=裸の王様集団と考え,その王様達を冷ややかに眺める市民役
●私:「王様は裸だ」としつこく嫌がらせ注意を喚起し続ける子ども役
●メディア&その背後に控える役人:王様達と国民の皆様を騙して収益を上げる詐欺師
後はみなさん,王様達の裸踊りを今しばらく御覧ください。
→組織は大きな嘘をつく
→みんな、みんな嘘つきだった
→役人はこうして嘘をつく
→新コロバブルの物語
→表紙へ
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