病院改修工事に起因した組織侵襲性のアスペルギルス症

Invasivei aspergillosis outbreak in Spain. Lancet 1999;353:131

スペインの病院で,4ヶ月の間に開心術(主に弁置換術)を受けた患者4人がアスペルギルス症で死亡した.手術室から30メートル離れた工事現場の空気が,破れた遮閉用の布から直接手術室に入り込んだのが原因と推定されている.建物に起因する感染症として,レジオネラとともに念頭に置いておくべき病気だろう.

この手術室の管理はコスト削減のため民間のビル管理会社に外注されており,営利事業の医療への関与の弊害として捉える向きもある.

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