高齢化社会に対する有効な対策を見つけられずに世界中どこでも困っている.そこで私は,喫煙が有効な高齢化社会対策であると提案した.それを支持する研究成果がNew England Journal of Medicineの97年10月9日号に掲載された.
JJ Barendregt, L Bonneux and PJ van der Maas. The Health Care Costs of Smoking. N Engl J Med 1997;337:1052-7.
結果は明白だ.たばこをやめると健康になり長生きするので,短期的には社会的なコストは低くなるが,長期的には禁煙は高齢化社会を助長し,社会的コストは上がるというものである.
世界で最も権威ある医学雑誌に載った論文である.たばこ会社は,この研究結果をたばこの販売促進に是非とも利用すべきである.